モータースポーツ > ロードレース世界選手権 > 第8戦 オランダGP > 1日目フリー走行

MotoGP

round 08

SCHEDULE

June 26 2014, PRACTICE MotoGP TT Assen

オランダオランダGP

マルケス2番手、ペドロサ3番手。Repsol Honda Teamの2人が好スタートを切る

2014年6月26日(木)・1日目フリー走行  会場:TTサーキット・アッセン  天候:晴れ、ときどき曇り  
気温:22℃  コースコンディション:ドライ

第8戦オランダGPのフリー走行は、Repsol Honda Teamの両選手が好スタートを切りました。午前中のセッションは雲が多く、いつ雨が降り出してもおかしくない天候。そのため、ドライコンディションで少しでもセットアップを進めたいマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、小刻みにピットインを繰り返しました。このセッションでは4番手でしたが、着実にセットアップを進めることに成功しました。その後、天候は回復に向かい、午後のセッションは青空が広がる絶好のコンディションとなり、気温は16℃から22℃へ上昇。路面温度も21℃から48℃へと大きく変わりました。このセッションでマルケスは2番手に浮上。アベレージもよく、2セッションともにドライコンディションになった初日を、有意義に過ごすことに成功しました。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルク・マルケス(左)、ダニ・ペドロサ(右)マルク・マルケス(左)、ダニ・ペドロサ(右)
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

マルケスは、MotoGPクラスのルーキーとして迎えた昨年の大会で、雨の多い不安定な天候に翻ろうされ、セットアップをほとんど進めることができないまま決勝を迎えましたが、その状態で2位になっています。今年はドライコンディションになった初日のセッションを有意義に使ったことで、8連勝に向けて一歩前進しました。

チームメートのダニ・ペドロサも、ドライコンディションになった初日を有意義に使い、3番手と好調なスタートを切りました。ペドロサも、昨年は不安定な天候に苦しみましたが、今年はドライコンディションになった初日のセッションで順調なスタートを切りました。1回目のセッションは、セットアップに集中して8番手。午後の2回目の走行では、3番手に浮上しました。今年は第4戦スペインGP後に右腕の腕上がりの手術を行いました。その影響でフランスGP、イタリアGPと万全な状態ではなく、表彰台を逃しました。しかし、前戦カタルニアGPでは3戦ぶり5度目の表彰台に立ち、完調をアピール。今大会は、マルケスとともに優勝候補と目されています。

昨年の大会でフロントローを獲得したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、今大会に向けて闘志を燃やしていました。しかし、セッティングが決まらず、1回目10番手、2回目9番手と苦戦しました。2日目はセットアップを見直し、フロントロー獲得に向けて全力で挑みます。アルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)も1回目9番手、2回目11番手と苦戦しましたが、「内容は悪くない」と2日目のポジションアップに気合が入っています。ブラドルとともにタイムを短縮し、ポジションアップに挑みます。

Hondaの市販レーシングマシン「RCV1000R」勢は、スコット・レディング(GO & FUN Honda Gresini)が12番手と好調なスタート。以下、青山博一(Drive M7 Aspar)が16番手、ニッキー・ヘイデン(Drive M7 Aspar)が17番手、カレル・アブラハム(Cardion AB Motoracing)が18番手と続きました。

Moto2クラスは、総合首位のエステベ・ラバト(Marc VDS Racing Team)がトップタイムをマーク。以下、1秒差以内に17台という接戦になりました。2番手にサム・ロース(Speed Up)、3番手にドミニク・エージャーター(Technomag carXpert)と続き、総合2位のミカ・カリオ(Marc VDS Racing Team)が8番手、総合3位のマーベリック・ビニャーレス(Paginas Amarillas HP 40)が12番手。中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)は18番手。長島哲太(Teluru Team JiR Webike)は31番手でした。

Moto3クラスは、トップタイムをマークしたエネア・バスティアニーニ(KTM)から1秒差以内に12台という接戦になり、総合3位のエフレン・バスケス(SaxoPrint-RTG)が4番手、総合5位で前戦カタルニアGPで初優勝を達成したアレックス・マルケス(Estrella Galicia 0,0)が7番手、ジョン・マクフィー(SaxoPrint-RTG)が9番手、総合4位で左足を負傷しているアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が14番手でした。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP 2番手)
「今日はすべて順調で、とてもハッピーな一日でした。昨年はとても苦労したサーキットでしたからね。今年はHondaにとってもヤマハにとっても、いいサーキットだと思います。昨年はヤマハの方がよかったと思いますが、今年はHondaも前進することができました。今日は、とても安定した走りができ、ペースもよくて、とても満足しています。今日走った感じでは、気温と路面温度が低かった午前中はあまりよくありませんでしたが、明日は十分戦えるレベルに仕上げることができると思っています」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手)
「午前、午後ともにドライコンディションで走ることができて、とてもラッキーでした。午前中は涼しい気候でしたが、午後はとても気温が上がり、路面温度も上がって、セットアップをするのにとてもよい条件となりました。そのおかげでセッティングも進みました。明日のコンディションがどうなるかは分かりませんが、いい予選セッションになることを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 9番手)
「カタルニアテストはとてもポジティブだったし、今大会に向けて自信があったのですが、今日の結果は予想外でした。セッティングが決まらず、うまく走れませんでした。そのため、午後に向けてセットアップを大きく変えました。タイムは上がりましたが、9番手というポジションは期待していたものではありません。明日も引き続きセットアップに挑みますが、ジオメトリーのいいポイントを見つけられたら、前進することができると思います」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 11番手)
「ムジェロとカタルニアでもそうでしたが、今回も高速コーナーで苦しみました。それを改善するために、いろいろなセッティングにトライし、午後の走行ではフィーリングを改善することができました。11番手というポジションは、今日の自分の走りを反映していないと思います。実際はもっと速かったと思いますが、午後のセッションはクリアラップが取れず、タイムを出すことができませんでした。明日はタイムもポジションもよくする自信があります。今日はカタルニアのテストでトライした新しいブレーキパーツを試すという、とても重要なテストになりました。明日も引き続き前進できるように全力を尽くします」

スコット・レディング(MotoGP 12番手)
「午前中のセッションはとてもよかったですし、午後のセッションも悪くはありませんでした。このコースは高速コーナーが多く、どこでもスピニングしていたし、どこでもウイリーしていました。朝のセッションでは、ブレーキングで止まりきれず何度もコースアウトして、そのたびにすごくスピードが出ていることを実感して、怖い思いをしました。今日はセクター1で苦戦しましたが、それ以外は、それほど悪くありません。明日は、フロントのチャタリングとリアのトラクション不足を解消したいと思います。今日は全体的にとてもよい一日でした」

青山博一(MotoGP 16番手)
「前戦カタルニアGPよりはいい感じでスタートを切ることができました。今回はギアなどセットアップをちょっと変えてみました。それがよかったです。午後は新しいフロントフォークにトライしましたが、セッティングをしない状態でもすごくフィーリングがよくて、気持ちよく乗れました。明日は、このフロントフォークのセッティングに集中したいですし、そうすればもっと楽にいいタイムが出せると思います。そのためにも、明日はなんとしてもドライコンディションになってほしいです。今日は1分35秒台でしたが、明日は34秒台を目標にがんばります」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 17番手)
「午前から午後にかけて多少セッティングはよくなりましたが、もっとよくなることを期待していました。アッセンはテクニカルなコースなので、もっとがんばらなければなりません。しかし、今日は2セッションともにドライで走れたので、たくさんのデータを得ることができました。明日は、やらなければならないことがたくさんあります。このコースはフィジカル面でカタルニアより大変ですが、まだ完治していない右手首のフィーリングはよかったです。カタルニアGPでもスロースタートでしたが、決勝ではいい走りができました。今回もそうなってしまいましたが、決勝でいい走りができることを願っています」

エステベ・ラバト(Moto2 1番手)
「今日は、まだ全力で攻めていませんが、タイムを出すのは簡単ではありませんでした。特にコース終盤でタイムをロスしているので、この部分を改善しなければなりません。今週はとても厳しいレースになると思うし、いつも通り、明日も全力でセットアップに集中しなければなりません」

サム・ロース(Moto2 2番手)
「今日は最初のセッションからよくて、タイムも安定していました。先週のアラゴンテストが今日のリザルトにつながりました。2レース前のイタリアGPでは予選2番手といい走りができましたが、スタートがよくなくて安定したタイムも出せませんでした。今回はこの調子をキープして、予選、決勝でいい走りをしたいです。そのためにも、安定したタイムで走れるようにしなければなりません」

ドミニク・エージャーター(Moto2 3番手)
「朝の走り出しからよくて、午後のセッティングではタイムを更新することができました。今日は、ソフトとハード両方のタイヤテストを行い、空気圧やセッティング違いなどにトライして、アベレージもよくなりました。カタルニアGPのあと、カタルニアとアラゴンでテストをしてマシンの状態がよくなったことも、今日の走りにつながりました」

中上貴晶(Moto2 18番手)
「先週のアラゴンテストの状態で走り出したのですが、全体的にやわらかすぎて、気持ちよく走れませんでした。高速コーナーでは振られるし、ブレーキングの安定性もなく、コーナーの進入も気持ちよくありませんでした。一日を通じて、攻められる状態にはなりませんでした。タイヤはハードの方がよかったです。明日もハードでセッティングを進めていきます」

長島哲太(Moto2 31番手)
「午前中はコースを覚えるためにフロントにハード、リアにソフトを入れて走り続けました。その後、フロントにソフト、リアにハードを入れたのですが、ハードではフィーリングが悪く、前後ともにソフトがよかったかもしれません。午後もソフトで走り続けましたが、思ったほどタイムを詰められませんでした。コース前半のスローセクションは悪くないと思います。しかし、後半のハイスピードセクションでは全体的にスピードを乗せられず、苦戦しました」

アレックス・マルケス(Moto3 7番手)
「今日はセッティングが決まらず、ちょっと苦戦しました。加えて、最後のアタックはクリアラップが取れず、思ったほどタイムを更新できませんでした。しかし、それほど悪いポジションではありませんでした。明日はトップとのタイムを縮めてポジションを上げなければなりません。引き続きセットアップに集中します」

アレックス・リンス(Moto3 14番手)
「カタルニアGPの予選で左足を痛めましたが、今日はまずまずのスタートを切ることができました。痛みを軽減するために、今日は通常より大きなブーツを使用したのですが、それが大きな助けになりました。しかし、ケガからそれほど時間が経っていませんし、ちゃんと走れるまでには、もう少し時間がかかりそうです。今日はHondaライダー全員が苦戦していました。明日はよくなるようにがんばります」

1日目フリー走行リザルト

MotoGP
順位 No. ライダー マシン F/O タイム/差
141A.エスパルガロFORWARD YAMAHAO1'33.653
293マルク・マルケスHondaF+0.211
326ダニ・ペドロサHondaF+0.416
499J.ロレンソヤマハF+0.495
529A.イアンノーネドゥカティF+0.624
638B.スミスヤマハF+0.633
746V.ロッシヤマハF+0.633
844P.エスパルガロヤマハF+0.755
96ステファン・ブラドルHondaF+0.804
104A.ドヴィツィオーゾドゥカティF+0.807
1119アルバロ・バウティスタHondaF+0.813
1245スコット・レディングHondaO+1.792
1335C.クラッチロードゥカティF+1.816
1468Y.ヘルナンデスドゥカティF+1.884
155C.エドワーズFORWARD YAMAHAO+1.937
167青山博一HondaO+2.134
1769ニッキー・ヘイデンHondaO+2.238
1817カレル・アブラハムHondaO+2.272
1923B.パークスPBMO+2.393
208H.バルベラAVINTIAO+2.617
2170M.ラバティPBMO+2.627
229D.ペトルッチARTO+3.004
2363M.ディ・ミリオAVINTIAO+3.071

※F=ファクトリーオプション、O=オープンカテゴリー

Moto2
順位 No. ライダー マシン タイム/差
153エステベ・ラバトKALEX1'37.869
222サム・ロースSPEED UP+0.081
377ドミニク・エージャーターSUTER+0.168
494ジョナス・フォルガーKALEX+0.410
581ジョルディ・トレースSUTER+0.450
65ヨハン・ザルコCATERHAM SUTER+0.483
711サンドロ・コルテセKALEX+0.525
836ミカ・カリオKALEX+0.583
988リカルド・カルダスTECH 3+0.632
1039ルイス・サロムKALEX+0.662
1119ザビエル・シメオンSUTER+0.700
1240マーベリック・ビニャーレスKALEX+0.733
1360フリアン・シモンKALEX+0.767
1454マティア・パシーニKALEX+0.802
153シモーネ・コルシKALEX+0.947
1612トーマス・ルティSUTER+0.990
1715アレックス・デ・アンジェリスSUTER+0.995
1830中上貴晶KALEX+1.012
1923マルセル・シュローターTECH 3+1.119
2049アクセル・ポンスKALEX+1.126
2118ニコラス・テロールSUTER+1.220
224ランディ・クルメンナッハSUTER+1.362
2321フランコ・モルビデリKALEX+1.378
2496ルイス・ロッシKALEX+1.450
2595アンソニー・ウエストSPEED UP+1.457
262ジョシュ・ヘリンCATERHAM SUTER+1.464
2755ハフィズ・シャーリンKALEX+1.670
2825アズラン・シャー・カマルザマンKALEX+1.898
298ジノ・レイSUTER+1.928
307ロレンソ・バルダッサーリSUTER+2.104
3145長島哲太TSR+2.444
3270ロビン・マルホウザーSUTER+2.537
3397ロマン・ラモスSPEED UP+2.738
3410ティティポン・ワロコーンKALEX+3.236
Moto3
順位 No. ライダー マシン タイム/差
133E.バスティアニーニKTM1'42.366
28J.ミラーKTM+0.206
332I.ビニャーレスKTM+0.470
47エフレン・バスケスHonda+0.542
55R.フェナティKTM+0.637
631N.アジョハスクバーナ+0.729
712アレックス・マルケスHonda+0.742
813J.イウェマFTR KTM+0.754
917ジョン・マクフィーHonda+0.760
1044M.オリベイラマヒンドラ+0.861
1123N.アントネッリKTM+0.879
1221F.バグナイアKTM+0.964
1384J.コーンフェールKTM+1.023
1442アレックス・リンスHonda+1.041
1552D.ケントハスクバーナ+1.193
1610アレックス・マスボーHonda+1.218
1741B.バインダーマヒンドラ+1.268
1898K.ハニカKTM+1.307
1963ズルファミ・カイルディンHonda+1.355
2061A.シシスマヒンドラ+1.375
213M.フェラーリマヒンドラ+1.377
2265P.エッテルKALEX KTM+1.548
2357E.グラナドKTM+1.695
2419A.トヌッチマヒンドラ+1.775
259S.デウルKALEX KTM+1.927
2651B.スホーテンマヒンドラ+1.996
2755A.ロカテッリマヒンドラ+2.285
2843L.グリュンヴァルトKALEX KTM+2.323
2971T.ファン・レーウェンKALEX KTM+2.376
3058J.ゲバラKALEX KTM+2.475
3138H.アーズミーKTM+2.476
3222A.カラスコKALEX KTM+2.888
3311L.ロイKALEX KTM+3.109
3495J.ダニーロマヒンドラ+3.373
354G.ラモスKALEX KTM+4.105