round 12

August 31 2013, QUALIFYING MotoGP British Grand Prix イギリスGP

SCHEDULE

マルケスが今季5度目のポールポジション獲得
ブラドルは4番手、ペドロサは5番手から決勝に挑む

2013年8月31日(土)・予選  会場:シルバーストーン・サーキット  天候:晴れ
気温:18℃  コースコンディション:ドライ

イギリスGPの予選は、終日、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われ、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、今季5度目のポールポジション(PP)を獲得しました。初日2番手だったマルケスは、午前中に行われたフリー走行でトップタイムをマーク。上位12台で競われる「予選2」では、2011年にケーシー・ストーナー(当時Repsol Honda Team)がマークした2分02秒020を大きく上回る2分00秒691のサーキットベストタイムでPPを獲得しました。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケス(中央)マルク・マルケス(中央)
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • 中上貴晶中上貴晶

PHOTO GALLERYへ

大きくタイムを更新した要因はフリー、予選の2日間ともに天候に恵まれたことと、MotoGPクラスが1000cc時代2年目を迎えて、マシンが熟成したことが挙げられます。しかし、シルバーストーンをMotoGPマシンで走るのは今大会が初めてというマルケスだけに、その速さが際立つことになりました。PP獲得となりましたが、アベレージではまだ不安定な部分もあり、ウォームアップでさらにセットアップを進めて決勝に挑みます。

初日9番手だったステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が4番手に浮上しました。初日はリアのグリップ不足とブレーキング時の安定性のバランスに苦しんで、その調整に多くの時間を割きました。しかし、2日目の午前中のフリー走行でセットアップが進んで3番手に浮上し、好調さを見せたブラドル。予選ではフロントローを逃しましたが、2列目からの追い上げが期待されます。

初日3番手のダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、午前中のフリー走行では気温が低く、路面温度も低かったことから慎重な走りに徹して、5番手へとポジションを落としました。しかし、気温も路面温度も上がった午後の4回目のフリー走行では2番手へとタイムを上げます。そして予選ではブラドルと僅差の5番手につけました。2戦連続2列目スタートとなったペドロサですが、2分02秒台のアベレージは、十分に優勝を狙えるタイム。2列目からの追い上げと今季3勝目の期待が膨らみます。

イギリスGPの2年連続PPを狙ったアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、初日4番手とまずまずのスタートを切りました。2日目は決勝を想定して、ハードコンパウンドのセットアップに集中して4番手をキープしました。しかし、予選では思うようにタイムを伸ばせずに8番手へとポジションを落としました。シーズン中盤戦になって調子を上げているバウティスタ。決勝では3列目から追い上げのレースに挑みます。チームメートでCRTマシンで出場のブライアン・スターリングは、23番手から決勝に挑みます。

Moto2クラスは、今大会も大接戦となり、中上貴晶(Italtrans Racing Team)が、チェコGPから2戦連続今季3度目のPPを獲得しました。中上は、フリー走行では大接戦の中で、アベレージを上げるためのセットアップに取り組んで僅差の3番手でした。そして予選では、2分07秒台に12台という大接戦となりましたが、見事、2戦連続PP獲得を果たしました。2番手には、ホームGP制覇に燃えるスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)、初日トップタイムのヨハン・ザルコ(Came lodaracing Project)が3番手に続き、今季3度目のフロントロー獲得となりました。

高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は、フリー走行で18番手までポジションを上げましたが、予選ではタイムを更新できず25番手。決勝では後方からの追い上げのレースに挑みます。

Moto3クラスは、ジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が2戦連続、今季4度目の4番手を獲得。アイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centro Seta)が7番手、ニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)が9番手、アレクシ・マスボー(Ongetta-Rivacold)が10番手とトップ10に4台のHonda勢が名前を連ねました。渡辺陽向(TASCA RACING)は25番手から決勝に挑みます。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「ポールポジションを獲得できてとてもうれしいです。新しい記録を出すことができたので、今回のポールポジションは、さらに価値のあるものになりました。ラップタイムは非常に速かったです。すばらしいラップタイムを出すことができました。ホルヘ(ロレンソ)が、ポール獲得のハードルをとても高くしました。そして、思っていたよりも速いラップタイムを出すことができました。これほどまで速く走れるなんて思ってもいませんでした。しかし、明日のレースは大変だと思います。本当に集中しなければなりません。ここではホルヘが一番のライバルだと思います。いいスタートを切って、彼についていけるように全力で挑みます」

ステファン・ブラドル(MotoGP 4番手)「昨日からかなり前進することができました。昨日の課題を解消したので、なんとか4番手に浮上することができました。決勝に向けてとても順調です。この2戦、インディアナポリスとブルノでは、金曜日は速かったのですが、土曜日にポジションを落としていたので、今回の予選セッションにはとても満足しています。プッシュできたし、思ったように走ることができました。チームの努力に感謝します。また前の方のグリッドからスタートできるので、決勝が楽しみです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5番手)「プラクティスから前進することができたし、今日はペースを上げることができました。しかし、予選ではあまりうまくいきませんでした。いくつかミスをしてしまい、いいグリッドを獲得することができませんでした。5番手からスタートするので、明日のウォームアップでさらにセットアップに集中します。そして、いいスタートを切ることに集中し、全力を尽くします。明日は、力強いレースをすることがとても重要になります」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 8番手)「今日はグリップの改善に取り組みました。午前中のセッションで少し前進できたので、午後も引き続き取り組みました。リアにハードタイヤを試しましたが、あまりいいポイントは見つけることができませんでした。予選は午前中のセッティングに戻してトライしましたが、午前中のようなパフォーマンスを発揮することができませんでした。そのため8番グリッドになり、残念でした。しかし、レースは明日です。いいスタートを切っていいペースを見つけることができれば、力強いレースができると思っています」

ブライアン・スターリング(MotoGP 23番手)「マシンの状態はよかったのですが、いくつかのセクターでかなりタイムを落としてしまいました。満足はしていません。明日は一生懸命プッシュしていいレースをしたいです」

中上貴晶(Moto2 ポールポジション)「今回は順調にセットアップが進み、予選も最初のアタックで2分7秒039を出すことができました。このタイムではポールポジションは難しいと思ったし、何としても6秒台に入れようとがんばりました。しかし、入れることができませんでした。ほかのライダーたちも思ったほどタイムが伸びていなくて、それでポールポジションを獲得することができました。ポールを獲得したことでモチベーションも上がっているし、明日は初優勝を狙っていきます。シルバーストーンの18周のレースは長いし、タイムも接近しているので、難しいレースになると思います。前に出ても逃げられないし、うまくレースを組み立てなければなりません。とにかく、優勝に向けて全力を尽くします」

スコット・レディング(Moto2 2番手)「ここ数戦に比べると、マシンはかなりよくて、レースに向けて自信もあります。今回は、少しセットアップを変えて、シーズン序盤の状態に近いセットアップにしました。それで少しうまくマシンに取り組むことができるようになりました。また、地元ファンのサポートをたくさん受けているので、気合が入っています」

ヨハン・ザルコ(Moto2 3番手)「今日はポールポジションを狙っていましたが、中上とレディングは、序盤からとても速くて、かないませんでした。そこで徐々にラップタイムを上げていって3番手を獲得しました。しかし重要なのはレースです。優勝争いに加われることを前戦ブルノの失敗から学ばなければなりません。とにかく、最初からいいペースを見つけることが大事になります」

高橋裕紀(Moto2 25番手)「フリー走行は、セッションをこなすごとにセッティングも進み、着実にタイムを出すことができました。しかし、予選では、新品タイヤのパフォーマンスを生かすことができず、フリー走行のタイムに届きませんでした。ユーズドタイヤで走っている方が旋回性もよく、気持ちよく乗れました。明日の決勝に向けて、さらにセッティングを進めていきたいと思います」

ジャック・ミラー(Moto3 4番手)「今日の結果にはとても満足しています。渋滞にはまらなければもっとよかったし、明日に向けてもっとよくできると思います。しかし、難しいレースになると思います。トップグループについていきたいと思っています。リアタイヤが最後まで持てば、いいレースができると思います。このサーキットは、僕のシャシーに合っています。インディアナポリスGPでケガをした鎖骨の状態も悪くありません」

アイザック・ビニャーレス(Moto3 7番手)「とても快適なセッティングにすることができました。予選結果もよく、レースではもっとうまくいくと思います。チームの働きにはとても満足しています。前戦から新しいスタッフが加わり、さらによくなりました。彼の経験がとても役に立っています」

ニッコロ・アントネッリ(Moto3 9番手)「3列目を獲得することができて、とても満足しています。2列目も、もう少しでしたが、スリップストリームも使うことができませんでした。まだ前進できると思います。いいレースができると思います。まだ改善できるところがあるので、明日のウォームアップでさらにセットアップを決めたいと思っています」

渡辺陽向(Moto3 25番手)「今日はコーナリングのフィーリングは相変わらずいいのですが、集団についていくタイミングが悪く、スリップを使えず、16秒台のベストタイムは出せたものの、思ったほどタイムを更新できませんでした。あと0.5秒短縮できれば、ポイント圏内の集団の中で戦えたので、残念でした。明日はいいスタートを切って、目標とするポイント圏内の集団の中で戦えればと思います」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム
193マルク・マルケスHonda2:00.691
299J.ロレンソヤマハ2:00.819
335C.クラッチローヤマハ2:01.425
46ステファン・ブラドルHonda2:01.558
526ダニ・ペドロサHonda2:01.624
646V.ロッシヤマハ2:02.109
74A.ドヴィツィオーゾドゥカティ2:02.123
819アルバロ・バウティスタHonda2:02.252
969N.ヘイデンドゥカティ2:02.289
1038B.スミスヤマハ2:02.409
115C.エドワーズFTR KAWASAKI2:04.032
1241A.エスパルガロART2:03.464
1314R.デ・ピュニエART2:04.114
148H.バルベラFTR2:04.236
1551M.ピロドゥカティ2:04.680
1629A.イアンノーネドゥカティ2:04.692
1768Y.ヘルナンデスART2:04.749
189D.ペトルッチIODA-SUTER2:04.798
1970M.ラバティPBM2:04.936
2071C.コルティFTR KAWASAKI2:05.356
217青山博一FTR2:05.622
2252L.ペセックIODA-SUTER2:07.261
2367B.スターリングFTR Honda2:07.300

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
130中上貴晶KALEX2:07.039
245スコット・レディングKALEX+0.039
35ヨハン・ザルコSUTER+0.040
480エステベ・ラバトKALEX+0.088
512トーマス・ルティSUTER+0.113
640ポル・エスパルガロKALEX+0.174
736ミカ・カリオKALEX+0.354
877ドミニク・エージャーターSUTER+0.581
919ザビエル・シメオンKALEX+0.699
1081ジョルディ・トレースSUTER+0.888
1118ニコラス・テロールSUTER+0.907
1254マティア・パシーニSPEED UP+0.918
134ランディ・クルメンナッハSUTER+1.256
1424トニ・エリアスKALEX+1.383
1560フリアン・シモンKALEX+1.432
1615アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+1.450
1723マルセル・シュローターKALEX+1.458
1888リカルド・カルダスSPEED UP+1.632
1917アルベルト・モンカヨSPEED UP+1.710
208ジノ・レイFTR+1.854
2196ルイス・ロッシTECH 3+1.991
223シモーネ・コルシSPEED UP+2.231
2311サンドロ・コルテセKALEX+2.557
24 22 ジェイソン・オハローランMOTOBI+2.644
2572高橋裕紀MORIWAKI+2.753
2627ダニ・リバスKALEX+2.783
2752ダニー・ケントTECH 3+2.979
28 49アクセル・ポンスKALEX+3.312
29 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+3.326
30 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+4.601
31 10ティティポン・ワロコーンSUTER+5.192
32 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+5.247

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125M.ビニャーレスKTM2:13.507
242A.リンスKTM+0.192
339L.サロンKTM+0.441
48ジャック・ミラーFTR Honda+1.016
594J.フォルガーKALEX KTM+1.024
612A.マルケスKTM+1.102
732アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.116
844M.オリベイラMAHINDRA+1.172
923ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.380
1010アレクシ・マスボーFTR Honda+1.488
1131N.アジョKTM+1.512
125ロマノ・フェナティFTR Honda+1.526
137E.バスケスMAHINDRA+1.551
1441ブラッド・バインダーSUTER Honda+1.727
1519アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.762
1665P.エッテルKALEX KTM+2.043
1784J.コーンフェールKALEX KTM+2.108
1861A.シシスKTM+2.137
1917ジョン・マクフィーFTR Honda+2.182
2063Z.カイルディンKTM+2.200
214フランシスコ・バグナイアFTR Honda+2.277
223マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.320
2377ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+2.349
2457E.グラナドKALEX KTM+2.405
2529渡辺陽向FTR Honda+2.921
269T.フィンスターブッシュKALEX KTM+3.114
2758ファンフラン・ゲバラTSR Honda+3.130
2889アラン・ティーチャーTSR Honda+3.195
2966F.アルトKALEX KTM+3.469
3022A.カラスコKTM+3.542
3121ルカ・アマートSUTER Honda+3.551
3211L.ロイKALEX KTM+3.825
3398ウェイン・ライアンKRP Honda+4.001
3453J.イウェマKALEX KTM+4.145
3537ライド・カイルKRP Honda+6.197