round 10

August 17 2013, QUALIFYING MotoGP Red Bull Indianapolis Grand Prix インディアナポリスGP

SCHEDULE

マルケスが今季4度目のポールポジション獲得
ペドロサは3番手で、Repsol Honda Teamの2人がフロントローから決勝に挑む

2013年8月17日(土)・予選  会場:インディアナポリス・モータースピードウェイ  天候:晴れ  気温:27℃
コースコンディション:ドライ

第10戦インディアナポリスGPの予選は、終日、青空が広がる絶好のコンディションとなり、マルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、サーキットベストタイムを大幅に更新するスーパーラップを刻み、2戦ぶり4度目のポールポジション(PP)を獲得しました。

  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • マルク・マルケス(左)、ダニ・ペドロサ(右)マルク・マルケス(左)、ダニ・ペドロサ(右)
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ブライアン・スターリングブライアン・スターリング

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マルケスは、Moto2クラスで過去2年連続でインディアナポリスGPを制してきました。MotoGPマシンでは初めて走るサーキットですが、初日のフリー走行では、1回目、2回目ともにトップタイムをマーク。この日の3回目のフリー走行も制し、トップタイムで予選に進出しました。そして、予選前に行われた4回目のフリー走行でもトップタイムをマーク。続く予選でもライバルを圧倒するタイムで、今季4度目のPPを獲得しました。

1回目のフリー走行で1分40秒台。セッションをこなすごとに1秒ずつタイムを上げていったマルケスは、3回目のフリー走行でただ一人、1分38秒台を記録。予選では、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が昨年マークしたサーキットベストタイムを、約1秒短縮する1分37秒958というすばらしい走りをみせました。決勝に向けて、タイヤのセットアップに課題を残していますが、フリー走行と予選の走りを再現できれば、今季4勝目に大きく前進することになります。

インディアナポリスGP2連覇と、同サーキット通算3勝目に闘志を燃やすペドロサも、順調にタイムを短縮して3番手となり、4戦ぶりにフロントローを獲得。第8戦ドイツGPで負傷した左鎖骨の状態を確認しながらの2日間となりましたが、ほぼ完治したことを感じさせる走りでした。インディアナポリスはタイヤに厳しく、タイヤの選択に頭を悩ますサーキットです。予選を終えた段階ではタイヤを決められなかったペドロサですが、決勝日の天候を見て最終決断することになります。これまで、インディアナポリスGPを2度制しているペドロサは、決勝では、マルケスとともに優勝候補の筆頭。Repsol Honda Teamの1-2フィニッシュが期待されます。

初日のフリー走行で7番手だったアルバロ・バウティスタ(GO & FUN Honda Gresini)は、この日のフリー走行、予選と快調にラップを刻み、5番グリッドを獲得しました。前戦アメリカGPからの2戦連続フロントロー獲得はなりませんでしたが、アベレージでは十分に表彰台を狙えるタイムを刻みました。アメリカGPでは表彰台にあと一歩の4位。今大会はその雪辱と今季初表彰台に挑みます。

初日3番手と好調だったステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、2日目のフリー走行で2番手とさらに調子を上げました。予選では2戦連続のPPの期待も膨らみましたが、予選前のフリー走行で転倒を喫し、続く予選でも再度転倒してしまい、8番手へとポジションを落としました。転倒の原因は、路面温度が上がったときのフロントのフィーリングの変化です。決勝に向けて問題解決に取り組むことになりますが、一発のタイムもアベレージも十分に表彰台を狙える走りだけに、3列目からの追い上げが期待されます。

CRTマシンで出場しているブライアン・スターリング(GO & FUN Honda Gresini)は、20番手から決勝に挑みます。

Moto2クラスは、スコット・レディング(Marc VDS Racing Team)が、4戦ぶり今季3度目のPPを獲得。初日2番手と順調なスタートを切ったレディングは、2日目も着実にセットアップを進め、予選ではトップに浮上しました。この日は、レディングから1秒差以内に20台がひしめく大激戦。2番手には、ポル・エスパルガロ(Tuenti HP 40)が0.027秒差で続き、中上貴晶(Italtrans Racing Team)もトップから0.149秒差の3番手。2列目にはエステベ・ラバト(Tuenti HP 40)、初日トップのシモーネ・コルシ(NGM Mobile Racing)、ニコラス・テロール(Aspar Team Moto2)と続き、2列目までの選手のアベレージも大接戦となっているだけに、だれが優勝するか分からないほどの大混戦が予想されます。

初日27番手の高橋裕紀(IDEMITSU Honda Team Asia)は、セットアップも進み、タイムも短縮しましたが、転倒したことで、ポジションを上げるチャンスをなくし、24番手から決勝に挑みます。

Moto3クラスは、ジャック・ミラー(Caretta Technology - RTG)が5番手につけて、2戦連続で2列目から決勝に挑みます。今大会は、PPから1秒差以内に10台という接戦となり、Honda勢は、アレッサンドロ・トヌッチ(La Fonte Tascaracing)が12番手、ニッコロ・アントネッリ(GO & FUN Gresini Moto3)が13番手、アイザック・ビニャーレス(Ongetta-Centro Seta)が14番手、ロマノ・フェナティ(San Carlo Team Italia)が15番手と、後方からの追い上げに挑みます。渡辺陽向(TASCA RACING)は29番手でした。

コメント

マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)「予選セッションについてはとても満足しています。ポールポジションを獲得することは大切なことです。しかし一番大事なのは、決勝レースです。明日はコンディションが変わりやすく、タイヤにも厳しいと思います。レースが進行するにつれて厳しさが増すと思います。予選では一周のタイムが大事になります。今日は、タイヤのグリップがかなりよかったため、それを生かしました。とてもいいタイムを出すことができましたので、明日は優勝争いができるのではないかと思っています。明日も、いつものように100%でがんばります」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手)「今日はうまくいきました。タイムも上げられましたし、とてもうれしい一日となりました。フロントローからスタートできるのはいいことです。マシンの感触もさらにポジティブになりました。しかし、リアタイヤをこれからどうするか考えなければなりません。明日、最も重要なことは、いいスタートを切っていいレースをすることです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 5番手)「今日の仕事とマシンの感触に満足しています。今日は、午前中のフリー走行からいい感触がありました。そして、ハードタイヤをテストする時間もありました。しかし、ハードタイヤを使うアドバンテージがなく、ソフトタイヤに戻して走行しました。午後の予選は、一周をうまくまとめることができて5番手。決勝に向けていいポジションを獲得することができました。昨年より1秒速くなりましたので、今シーズンはいい仕事をしていることを証明しました。レースごとに前進していますし、マシンもよくなっています。明日はいいスタートを切って、ペースをうまくまとめられることを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 8番手)「残念ながら8番手に終わりました。路面温度が上がったために、フロントタイヤのフィーリングの変化に少し苦戦しました。一生懸命プッシュしましたが、転倒してしまい、予選までにフロントの問題を解決することができませんでした。しかし、ここまでいいペースで走れていますし、明日のペースについては、あまり心配していません。8番グリッドからのスタートなので、楽なレースにはならないと思いますが、追い上げる自信はあります」

ブライアン・スターリング(MotoGP 20番手)「マシンの感触がよくなり、ポジションも上げることができました。ここまでのタイムは期待していませんでしたが、明日はもう一歩、前進することができたらと思います。自信はあります。楽なレースにはならないと思いますが、ベストを尽くしたいです」

スコット・レディング(Moto2 ポールポジション)「今日はペースがよかったので、あまり心配していませんでした。しかし、新品タイヤを使うたびに渋滞にぶつかり、思うようにタイムを出せませんでした。最後のアタックでは、ポルが後ろにいましたので、彼を引っ張って、僕より速いタイムを出させたくはありませんでした。そのため、ピットをライドスルーしてタイミングを計りました。ピットレーンがかなり長いのでイライラしましたが、集中できましたし、すばらしいタイムを出すことができました。ポールポジションを獲得できてとてもうれしいです。しかし、このサーキットはタイヤに厳しいサーキットなので、厳しい戦いになると思います。ポルにこれ以上ポイント差を縮められないように、とにかくポルより前でフィニッシュしなければなりません。だれがタイヤを一番セーブできたかが、とても大事になります」

ポル・エスパルガロ(Moto2 2番手)「わずかの差でポールポジションを逃しましたが、すばらしい仕事をすることができました。予選のためだけでなく、レースのことも考えて取り組んできました。タイヤが早く消耗するので、いろいろ試しました。明日のウォームアップでもう一度チェックしたいです。ハイサイドの影響はそれほど大きくありません。立っているときや座っているとき、歩いているときにまだ少し痛みがありますが、マシンに乗っているときはなぜか痛みが消えます。明日はもっとよくなっていると思います」

中上貴晶(Moto2 3番手)「今日はFP3で大きく前進することができて、予選でも、さらに大きなステップを刻むことができました。アベレージもよくなりましたし、一発のタイムも出せるようになりました。悔やまれるのは、セッション終盤のアタックでミスをしたことでした。T3までベストで走っていましたが、最終コーナーの手前の右コーナーでコースアウト。ちゃんと走りきっていれば、絶対にポールポジションを獲得できたはずです。この時点で、まだ残り3分あったので、気持ちを切り替えてアタックして、なんとかフロントローに並べました。オランダで左鎖骨を折ってから、オランダGPを欠場、ドイツGPも予選7番手、決勝11位と苦しいレースでしたので、本来の走りに戻せてよかったと思います。明日は、いいレースをする自信がありますので、しっかり結果につなげたいと思います」

高橋裕紀(Moto2 24番手)「昨日は全くいいところがなかったのですが、今日はフロントのセッティングを変えて、かなりよくなりました。タイムも上がり、もうワンステップ上げようとセッティングを調整して出て行ったら、7コーナーで転倒してしまいました。再スタートしたかったのですが、ハンドルがカウルに食い込んで走ることができませんでした。明日のウォームアップでは、引き続きセットアップに取り組みます。転倒したことで今日できなかったことにトライしてみます」

ジャック・ミラー(Moto3 5番手)「小さなミスをたくさんしましたので、2列目がやっとでした。しかし、明日はうまくいくと思います。マシンはとてもいいです。そして徐々にギャップを縮めることができています。シャシーはとてもいいです。ここではハンドリングが一番重要なので、それを生かすことができました」

アレッサンドロ・トヌッチ(Moto3 12番手)「今回はフレームのセッションをベースの状態に戻しました。これが結果的によくて、今シーズンのベストポジションになりました。データを今晩チェックして、さらに前進するためには、なにをしなければならないかを考えたいです。目標はリアグリップをもっとよくすること。明日のウォームアップでそれをチェックしたいと思っています」

渡辺陽向(Moto3 29番手)「今日も順調にタイムを短縮できたのですが、目標とする1分49秒台に入れることはできませんでした。目標には届きませんでしたが、一歩前進したことで、48秒台も見えてきました。明日は集団になると思いますので、序盤にポジションを落としすぎないようにしっかりついていきたいです。そして、ポイントを狙えるところでレースを戦えればと思います。ここから4連戦なので、ここでいいリズムに乗れればと思います」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム
193マルク・マルケスHonda1:37.958
299J.ロレンソヤマハ1:38.471
326ダニ・ペドロサHonda1:38.485
435C.クラッチローヤマハ1:38.502
519アルバロ・バウティスタHonda1:38.872
669N.ヘイデンドゥカティ1:39.142
738B.スミスヤマハ1:39.255
86ステファン・ブラドルHonda1:39.313
946V.ロッシヤマハ1:39.356
104A.ドヴィツィオーゾドゥカティ1:39.555
1129A.イアンノーネドゥカティ1:40.042
125C.エドワーズFTR KAWASAKI1:40.372
1341A.エスパルガロART1:40.444
149D.ペトルッチIODA-SUTER1:41.122
1514R.デ・ピュニエART1:41.154
1671C.コルティFTR KAWASAKI1:41.334
178H.バルベラFTR1:41.527
1870M.ラバティPBM1:41.618
197青山博一FTR1:41.665
2067B.スターリングFTR Honda1:41.786
2168Y.ヘルナンデスART1:41.807
2252L.ペセックIODA-SUTER1:41.868
23 17K.アブラハムART1:42.165
24 79B.ヤングAPR1:44.472
25 11 B.スピーズドゥカティ-

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
145スコット・レディングKALEX1:43.026
240ポル・エスパルガロKALEX+0.027
330中上貴晶KALEX+0.149
480エステベ・ラバトKALEX+0.265
53シモーネ・コルシSPEED UP+0.270
618ニコラス・テロールSUTER+0.281
781ジョルディ・トレースSUTER+0.323
823マルセル・シュローターKALEX+0.440
960フリアン・シモンKALEX+0.477
1011サンドロ・コルテセKALEX+0.538
115ヨハン・ザルコSUTER+0.539
1277ドミニク・エージャーターSUTER+0.575
1319ザビエル・シメオンKALEX+0.648
1412トーマス・ルティSUTER+0.804
1536ミカ・カリオKALEX+0.811
1654マティア・パシーニSPEED UP+0.813
174ランディ・クルメンナッハSUTER+0.846
1815 アレックス・デ・アンジェリスSPEED UP+0.891
1963マイク・ディ・ミリオMOTOBI+0.898
2052ダニー・ケントTECH 3+0.930
2188リカルド・カルダスSPEED UP+1.282
2224トニ・エリアスKALEX+1.329
23 72高橋裕紀MORIWAKI+1.776
24 96ルイス・ロッシTECH 3+1.881
25 49アクセル・ポンスKALEX+1.929
26 17アルベルト・モンカヨSPEED UP+2.124
27 9カイル・スミスKALEX+2.286
28 43ジェームズ・リスポリMISTRAL 610+2.541
29 10ティティポン・ワロコーンSUTER+3.060
30 7ドニ・タタ・プラディタSUTER+3.299
31 44スティーブン・オーデンダールSPEED UP+3.314
32 97ラフィド・トパン・スチプトSPEED UP+3.860

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
142A.リンスKTM1:47.392
212A.マルケスKTM+0.294
325M.ビニャーレスKTM+0.477
47E.バスケスMAHINDRA+0.513
58ジャック・ミラーFTR Honda+0.536
661A.シシスKTM+0.703
794J.フォルガーKALEX KTM+0.757
844M.オリベイラMAHINDRA+0.825
963Z.カイルディンKTM+0.832
1039L.サロンKTM+0.984
1111L.ロイKALEX KTM+1.247
1219アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.487
1323ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.508
1432アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.515
155ロマノ・フェナティFTR Honda+1.535
1684J.コーンフェールKALEX KTM+1.544
1789アラン・ティーチャーTSR Honda+1.583
1857E.グラナドKALEX KTM+1.831
1941ブラッド・バインダーSUTER Honda+1.920
2010アレクシ・マスボーFTR Honda+1.980
2158ファンフラン・ゲバラTSR Honda+2.031
223マッテオ・フェラーリFTR Honda+2.046
2377ロレンソ・バルダッサーリFTR Honda+2.055
2431N.アジョKTM+2.214
2566F.アルトKALEX KTM+2.234
2665P.エッテルKALEX KTM+2.276
2753J.イウェマKALEX KTM+2.381
289T.フィンスターブッシュKALEX KTM+2.666
2929渡辺陽向FTR Honda+2.895
3017ジョン・マクフィーFTR Honda+2.897
3122A.カラスコKTM+2.924
324フランシスコ・バグナイアFTR Honda+2.946
3395ジュール・ダニーロSUTER Honda+3.541