round 11

August 18 2012 MotoGP Red Bull Indianapolis Grand Prix 第11戦 インディアナポリスGP
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ペドロサ今季3度目のPP獲得。ブラドルが5番手。ストーナーはセッション序盤に転倒し6番手

2012年8月18日(土)・予選  会場:インディアナポリス・モータースピードウェイ  天候:晴れ  気温:24℃
コースコンディション:ドライ

第11戦インディアナポリスGPの予選は、2日連続で青空が広がる好天となり、初日トップタイムのダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、2日目も快調にラップを刻んでポールポジションを獲得しました。午前中のフリー走行では、チームメートのケーシー・ストーナーにわずかに遅れて2番手でしたが、午後の予選では順調にタイムを短縮。昨年ストーナーが樹立した1分38秒850をブレイクする1分38秒813をマークし、第9戦イタリアGP以来2戦ぶり、今季3度目のPPを獲得しました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

この日は、セッションを追うごとに路面のグリップが上がり、ラップタイムも向上するという厳しい予選となりました。その中でペドロサは、決勝を想定したハードタイヤでセットアップを進め、優勝を狙えるハイペースで周回。ベストタイムもハードでマークする仕上がりとなりました。一昨年の大会で優勝、昨年は惜しくも2位でしたが、今年は2年ぶりの優勝と3年連続の表彰台が期待されます。

午前中のフリー走行でトップタイムをマークし、午後の予選でも快調にラップを刻んだストーナーは、セッション序盤、12コーナーの立ち上がりで転倒。右足首を痛め、以後の走行ができませんでした。ストーナーは、インディアナポリス市内の病院で負傷した右足の精密検査と治療を受けています。決勝に出場するかどうかは回復の状況を見て、日曜日に決めることになりました。

初日のフリー走行で8番手だったルーキーのステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)が、2日目のフリー走行で5番手、午後の予選でも5番手と好調な走りを見せました。フリー走行では、セッション中に2番手まで浮上して大きな注目を集めました。午後の予選でも中盤まで3番手につける好走で、初フロントローが期待されましたが、最終的に2列目5番手。決勝では初表彰台が期待されます。

初日7番手のアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は、ソフトタイヤのアタックが決まらず9番手でしたが、決勝に向けて順調にセットアップを進めました。午前中のフリー走行では、ハードタイヤで周回を重ねて6番手。午後の予選でもハードタイヤでセットアップに集中、決勝に向けていい仕上がりとなりました。チームメートでCRTマシンで出場するミケーレ・ピロは16番手。追い上げのレースに挑みます。

Moto2クラスは、このコースを得意とするポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)が、今季3度目のPPを獲得しました。エスパルガロは昨年の大会で2位。今年は、すべてのセッションでトップタイムをマークし、このクラスでインディアナポリスGP初制覇を狙います。2番手にはインディアナポリスGP2連覇を狙うマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)、3番手にアンドレア・イアンノーネ(Speed Master)が僅差で続きました。今大会はトップから1秒差以内に6台、2秒差以内に22台がひしめき合うという大混戦となっています。その中で中上貴晶(Italtrans Racing Team)は11番手、高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)が21番手。決勝ではともに追い上げのレースに挑みます。

Moto3クラスは、サンドロ・コルテセ(KTM)がPPを獲得。総合2位で今季6勝目を狙うマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が3番手。以下、6番手にアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)、7番手にエフレン・バスケス(JHK Laglisse)、8番手にロマノ・フェナティ(Team Italia FMI)など、14番手までHonda勢が続きました。ルーキーの藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は32番手から決勝に挑みます。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP ポールポジション)「トリッキーなセッションでした。路面がとても滑りやすく、Moto3でも転倒が多かったですし、そのあとに行われたMotoGPでもたくさんの転倒が発生しました。スライドをコントロールできそうな感じでしたが、突然、何人ものライダーが続けて転倒してしまいました。そんな状況だったので、自分のライディングに集中し、ミスをしないようにしてタイムを短縮しました。ポールポジションを獲得できて、とてもうれしいです。このサーキットはセクター1がとてもタイトなので、いいスタートを切ることが必要になります。今日はとてもいい仕事ができました。タイヤテストもできたし、マシンのセットアップも進みました。明日の決勝に向けていいセッティングがあると思います。ほかのライダーたちも強そうですが、レースに向けて自信はあります。ロレンソ(ヤマハ)は自分のペースを見つけたし、スピーズ(ヤマハ)はここを得意としています。明日は厳しい戦いが待ち受けていると思います。ケーシーのケガが深刻なものではなく、明日グリッドに立てることを願っています。明日は全力で戦いたいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 5番手)「マシンの仕上がりにとても満足しています。5番手はいいポジションです。基本的に、ソフトとハードどちらでもいいペースで走れました。ハードタイヤでもペースはよかったのでうれしいです。しかし、ソフトタイヤのアタックでは、もう少しタイムが上がることを期待していたので残念でした。しかし、今日はフリーも予選も快適でした。予選では転倒が多かったです。ラインを外れるととても滑りやすかったので、注意して走りました。グリップは確かに昨日よりよくなったけれど、路面コンディションは完ぺきではありませんでした」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 9番手)「今日は一生懸命働きました。まだ思っているところには達していませんが、昨日から一歩前進することができました。午後はハードタイヤでレースデータを得ることに集中しました。残念ながら赤旗で中断されてしまいましたが、とにかくペースには満足しています。ソフトタイヤのグリップは思ったほどではなく、ラップタイムを更新したり、グリッドを上げたりすることができませんでした。でも、レースに向けて自信はあります。いいスタートができればトップ争いができると思います」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 16番手)「残念ながら新品のタイヤを最大限に使うことができませんでした。ベストラップはハードタイヤで10周走ったときにマークしたものでした。結果は残念ですが、レースに向けてのペースは僕の前のライダーたちと近いので楽観しています。いいスタートができれば、彼らと一緒に走ることができると思います」

中本修平|HRCチーム代表「ダニは、2日間ともに順調でした。今日はハードタイヤでセットアップを進め、アベレージもベストタイムもハードで出すことができました。セッション終盤、ソフトでアタックしましたが、ソフトにするとマシンのバランスが変わり、タイムを上げることができませんでした。ハードタイヤの新品でアタックした方が、タイムを上げられたかもしれません。ダニはこのコースを得意としていますし、マシンの状態もいいので、明日は優勝を目指してがんばってもらいたいです。ケーシーは予選で転倒し、右足首を痛めてしまいました。診断の結果は亜脱きゅうで骨折はないとのことですが、現在、MRIでチェックをしています。決勝レースに出られるかどうかは、今日の段階では分かりません。痛みもかなりあるようなので、明日の朝、出場するかどうかを決めたいと思います」

ポル・エスパルガロ(Moto2 ポールポジション)「今日はすばらしいラップタイムを出すことができて、とてもうれしいです。午前中はマシンのセットアップがうまくいきました。チームはすばらしい仕事をしてくれました。しかし、レースは長く厳しいものになると思うので、もう少しよくしなければなりません。暑さ対策も重要になるので、明日のウオームアップで、さらにマシンのセッティングに集中したいと思います」

マルク・マルケス(Moto2 2番手)「ポールポジションは逃しましたが、すばらしいセッションでした。最初とその次のスティントでは、レースペースに集中して、いいタイムを出すことができました。マシンが快適だったのでとてもポジティブな結果でした。最後に新品のタイヤを履いてタイムを更新しようとしましたが、かなり渋滞していて、いいフィーリングを得られませんでした。しかし、明日に向けていいペースがあり、いいセッティングがあるのは重要なことです。優勝争いに向けて準備は整っています」

中上貴晶(Moto2 11番手)「フリー走行は最後に4番手タイムを出すことができましたし、全体的にまとまってきた感じでした。そこで、午後の予選に向けてセッティングを変更しましたが、思ったほど結果につながりませんでした。なんとか一発タイムで11番手につけられましたが、決勝に向けてウオームアップでもう一度セッティングを見直したいです。今日は7番手から11番手までが0.1秒差。ほんのちょっとの差でした。今日の課題は低速コーナーの切り返し。フロントの接地感がよくなくて、倒し込みでためらうので、それがタイムロスにつながってしまいました。明日はセットアップをよくして、いいスタートを切りたいです」

高橋裕紀(Moto2 21番手)「午前中のフリー走行では、ギャップに乗り上げたときの安定性を改善するためにフロントフォークを交換しましたが、これが全くダメで元に戻さなければなりませんでした。これでセッションを無駄にしたのが痛かったです。午後の予選では、引き続きこの問題に取り組みましたが、今度はブレーキングの安定性と旋回性に課題を抱えることになりました。今回は走ることに集中したかったので、チームにセッティングを任せたのですが、うまくいきませんでした。明日のウオームアップで再度セッティングにトライしたいです。8耐のように気持ちよく乗れるマシンにしたいです」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 3番手)「PPは取れませんでしたが、一歩一歩進んでいることにかなり満足しています。引き続き、明日のウオームアップで仕事をして前進したいです。タイムにも満足していますし、明日に向けてモチベーションも上がっています。しかし、このサーキットでは、KTM勢の方がよいパフォーマンスを見せています。今回は我慢のレースになるかもしれませんが、全力を尽くしたいと思います」

アレックス・リンス(Moto3 6番手)「明日の決勝に向けて、改善しなければならないことがいくつかありますが、今日のチームのパフォーマンスには満足しています。午後はリアに問題を抱え、少しタイムを落としましたが、それでもいいタイムを出すことができました。とにかく、明日へ向けて落ち着いています。そして、チームが問題を解決してくれることを期待しています。コルテセが今のところ最高のペースを持っていますが、レースはグループで走ることになると思います。みんなと一緒に戦うためには、積極的に前に出なくてはいけないかもしれません」

ロマノ・フェナティ(Moto3 8番手)「いい一日でした。チームも僕もいい仕事をして、セットアップもよくすることができました。アベレージも悪くないし、トップグループとのギャップも少ないので、明日は力強いレースができると思います。ウオームアップでマシンの状態をよくできるようにがんばりたいです」

藤井謙汰(Moto3 32番手)「昨日はグリップが悪くて何度も転びそうになりましたが、今日は路面のコンディションもよくなって、フリー走行で2秒近くタイムを上げることができました。予選では、最後にニュータイヤを入れてアタックする予定でしたが、結局、新品を入れないままセッションを終えてしまいました。それで思ったほどタイムを上げることができませんでしたが、走るごとにコースを攻略できているので、明日は一つでも順位を上げたいです」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:38.813
299J.ロレンソヤマハ+0.100
34A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.422
411B.スピーズヤマハ+0.466
56ステファン・ブラドルHonda+0.624
61ケーシー・ストーナーHonda+0.652
735C.クラッチローヤマハ+0.736
869N.ヘイデンドゥカティ+0.935
919アルバロ・バウティスタHonda+1.259
1014R.デ・ピュニエART+1.624
1146V.ロッシドゥカティ+1.950
1241A.エスパルガロART+1.990
1368Y.ヘルナンデスBQR+2.384
1417K.アブラハムドゥカティ+2.482
1554M.パシーニART+2.557
1651M.ピロFTR+2.636
1724 T.エリアスドゥカティ+3.053
1877J.エリソンART+3.165
199D.ペトルッチIODA+3.740
205C.エドワーズSUTER+3.786
2122I.シルバBQR+3.955
22 15 S.ラップ APR +4.860
23 20 A.イェーツ BCL +5.499

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:42.602
293マルク・マルケスSUTER+0.231
329アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.462
460フリアン・シモンSUTER+0.761
577ドミニク・エージャーターSUTER+0.866
645スコット・レディングKALEX+0.946
771クラウディオ・コルティKALEX+1.005
836ミカ・カリオKALEX+1.035
912トーマス・ルティSUTER+1.044
1018ニコラス・テロールSUTER+1.082
1130中上貴晶KALEX+1.096
123シモーネ・コルシFTR+1.151
135ヨハン・ザルコMOTOBI+1.377
1438ブラッドリー・スミスTECH 3+1.459
1580エステベ・ラバトKALEX+1.461
1615アレックス・デ・アンジェリスFTR+1.476
1788リカルド・カルダスAJR+1.515
1819ザビエル・シメオンTECH 3+1.689
198ジノ・レイSUTER+1.855
2063マイク・ディ・ミリオMZ-RE Honda+1.929
2172高橋裕紀FTR+1.941
2244ロベルト・ロルフォSUTER+1.953
2381ジョルディ・トレースSUTER+2.054
24 14ラタパーク・ウィライローSUTER+2.400
25 4ランディ・クルメンナッハKALEX+2.537
26 49アクセル・ポンスKALEX+2.615
27 76マックス・ノイキルヒナーKALEX+2.620
28 23M.シュローター BIMOTA+3.333
29 22アレッサンドロ・アンドレオッティSPEED UP+3.636
30 57エリック・グラナドMOTOBI+3.919
31 10マルコ・コランドレアFTR+4.119
32 82エレナ・ロセールMORIWAKI+5.267

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
111S.コルテセKTM1:48.545
252D.ケントKTM+0.083
325マーベリック・ビニャーレスFTR Honda+0.098
439L.サロンKALEX KTM+0.445
563Z.カイルディンKTM+0.479
642アレックス・リンスSUTER Honda+0.500
77エフレン・バスケスFTR Honda+0.529
85ロマノ・フェナティFTR Honda+0.779
923A.モンカヨFTR Honda+0.787
1084ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+0.789
1144ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.852
1210アレクシ・マスボーHonda+0.947
1319アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.060
1496ルイス・ロッシFTR Honda+1.065
1594J.フォルガーKALEX KTM+1.111
1632アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.252
1741B.バインダーKALEX KTM+1.441
188ジャック・ミラーHonda+1.511
1989アラン・ティーチャーTSR Honda+1.521
2012アレックス・マルケスSUTER Honda+1.639
2126エイドリアン・マーティンFTR Honda+1.704
2253ジャスパー・イウェマFGR Honda+1.791
2361A.シシスKTM+1.867
2431N.アジョKTM+1.898
2527ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.938
263L.モルチャーノIODA+2.391
2799D.ウェッブMAHINDRA+2.445
2830ジュリアン・ペドネSUTER Honda+2.528
2955H.ファウベルKALEX KTM+2.862
309トニ・フィンスターブッシュHonda+3.363
3180A.ポントーンIODA+3.525
3251藤井謙汰TSR Honda+4.031
3320R.モレッティMAHINDRA+4.246