round 11

August 17 2012 MotoGP Red Bull Indianapolis Grand Prix 第11戦 インディアナポリスGP
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今季2勝目に向けて、ペドロサがトップタイムをマーク!
昨年覇者のストーナーは5番手に

2012年8月17日(金)・1日目フリー走行  会場:インディアナポリス・モータースピードウェイ  天候:晴れ   気温:24℃
コースコンディション:ドライ

後半戦のスタートとなった第11戦インディアナポリスGPのフリー走行は、終日、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われました。午前中のセッションは、前日の大雨の影響で路面が滑りやすい悪条件となりましたが、ケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)がトップタイムをマーク。チームメートのダニ・ペドロサが2番手とRepsol Honda Teamの2人が好スタートを切りました。路面のグリップが向上した午後の走行でもペドロサが快調にラップを刻み、ただ一人、1分39秒台に入れる好走でトップに浮上、2年ぶり2回目のインディアナポリスGP制覇に向けて大きく前進しました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

ペドロサは、前戦アメリカGPから、エンジンと車体を一新した2013年型プロトタイプで出場しています。ラグナセカでは不安定な天候のため思うようにセットアップを進めることができませんでしたが、そんな状況の中で3位でフィニッシュ、ニューマシンのポテンシャルの高さをアピールすることになりました。天候に恵まれ、フリー走行からセットアップに集中できた今大会は、新型マシンのポテンシャルをさらに引き出せることは間違いなく、予選、決勝の走りに注目されます。

午前中の走行でトップタイムをマークしたストーナーは、午後の走行では思うようにタイムを伸ばせず、5番手へと順位を落としました。しかし、トップのペドロサからストーナーまでは、0.840秒差。2台のマシンを乗り比べ、アタックできなかっただけに、予選でのばん回に注目されます。昨年の大会では、圧倒的な速さで優勝しました。インディアナポリスのサーキットベストラップ、サーキットレコードラップ、ポールポジション(PP)レコードを持つストーナーは、PP獲得と2年連続の優勝を狙います。

イタリアGP、アメリカGPと過去2戦、苦戦のレースを続けていたアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は7番手と、まずまずのスタートを切りました。過去2戦は、ハードタイヤでのセットアップに苦しみました。しかし、今大会はハードタイヤで順調にセットアップを進め、タイムを短縮しました。ルーキーのステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)もバウティスタに僅差で続いて8番手。Hondaチームに移籍して速さをアピールするバウティスタと、今季最も成長を感じさせるブラドルの予選に注目されます。

CRTマシンで出場のミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は、16番手でした。

Moto2クラスは、このサーキットを得意とするポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)がトップタイムをマーク。2連覇を狙うマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)が2番手と、チャンピオン争いをする2人が好調なスタートを切りました。以下、クラウディオ・コルティ(Italtrans Racing Team)、スコット・レディング(Mark VDS Racing Team)と続き、ここまでがトップから1秒差以内。日本人勢は、初表彰台に闘志を燃やす中上貴晶(Italtrans Racing Team)が15番手、鈴鹿8耐で2位になった高橋裕紀(NGM Mobile Foward Racing)が24番手。ともに課題がはっきりしているだけに、予選でのばん回に期待されます。

Moto3クラスは、サンドロ・コルテセ(KTM)がトップタイムをマーク。Honda勢は、ミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)が3番手、マーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が4番手、このサーキットを初めて走るアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)が6番手と続きました。今大会はHonda勢とKTM勢の混戦となっていますが、Honda勢の追い上げに注目されます。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)「午後の路面コンディションは、午前中に比べると少しよくなり、そのためラップタイムを更新することができました。また、ハードタイヤを試しましたが、午前中に使ったソフトタイヤよりもいい感じでした。今日のような路面は、ラバーが乗ってどんどんグリップが上がっていくので、引き続きセットアップに取り組まなければいけません。今日はいいベースを見つけることができました。まだよくできる部分はあるし、特にサスペンションと電子制御に集中したいです。今週末はとても暑くなりそうですし、タイヤに厳しいレースになりそうです」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 5番手)「午前中は、いくつか試しましたが、路面がとても滑りやすかったのであまり得られるものはなかったです。しかし、午前中のセッションを終えて、午後のセッションでなにをするかということがはっきりしていました。しかし、残念ながらマシンにいくつか問題があり、うまくいきませんでした。コーナーの立ち上がりで乗りやすくするための電子制御に取り組まなければなりませんし、今日は、立ち上がってから変な感触がありました。もしかしたら、石がチェーンに挟まってしまったかなにかだろうと思いますが、まだ分かりません。問題を特定することができなかったので、セカンドマシンを使うことにしましたが、数周しか走ることができませんでした。午後のセッションは残念な結果でしたが、明日の午前中に取り組まなければならないことがクリアになりました」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 7番手)「過去2戦、ムジェロとラグナセカは気持ちよく走れませんでしたが、今日は以前の感触が戻ってきたような気がします。2つの違うセッティングを試しながらセットアップに一生懸命取り組みました。午前中はあまりいいコンディションではなかったので、午後の走行でがんばりました。最後はベースのセッティングを試しました。その方が快適に走れたので、データを見て、ハードタイヤの限界を見つけようとしました。内容にはかなり満足しています。限界までパフォーマンスを引き出せるよう、明日も明後日もがんばりたいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 8番手)「インフィールドはとても汚くて路面のグリップがよくなかったです。だから、今日はそれほど簡単にはいかないだろうと思っていましたし、実際、いいセットアップを見つけるのは簡単な仕事ではありませんでした。このため、最初のセッションは難しかったです。全体的にはトップグループとはそれほど離れていませんし、コーナー進入時のリアの感触がよくなれば、タイムを上げることができます。明日も引き続き全力で挑みたいです」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 16番手)「午前中より午後の方が、路面コンディションはよかったです。ここ数戦、経験してきた電子制御の問題をよくしようと一生懸命取り組みました。少し前進できたと思います。トップのCRTとはそれほど離れていませんし、明日へ向けて自信はあります。そして、一歩前進できればアッセンのときのようなレベルに戻ることができると思っています。今日はようやく楽しむことができました。こういう走りを続けられることを願っています」

中本修平|HRCチーム代表「初日としては、まずまずのスタートが切れたと思います。ラグナセカからエンジンも車体も新しいマシンに乗っているダニは、ラグナセカから引き続きセットアップに集中しているので、だんだんまとまってきたようです。これからは、もう少し細かく詰めていく作業となりますが、それが進めばさらにパフォーマンスを引き出せると思っています。ケーシーは旋回性に課題を抱え、思っていたほどタイムを上げることができませんでした。明日も引き続き、セットアップをしなければなりません。予選は、ベン(スピーズ、ヤマハ)とホルヘ(ロレンソ、ヤマハ)もタイムを上げてくると思います。厳しい予選になると思いますが、PPを獲得できるように全力を尽くしたいです」

ポル・エスパルガロ(Moto2 1番手)「インディアナポリスを走るのはいつもうれしいです。今日は感触がとてもよく、夏休みを終えて気分もいいです。チームは一生懸命がんばってくれています。とにかく、気持ちよく走ることができたのでうれしいです。明日も同じような結果を出せるようにがんばりたいです。これまでのレースよりリスクを負っていきます。今大会もマルクに勝てるように、がんばらなければなりません。シーズンは残り8戦です。もっとプッシュして34ポイントを獲得しなければいけません。難しいと思いますが、がんばります」

マルク・マルケス(Moto2 2番手)「今日はかなりうまくいったと思います。徐々にペースを取り戻し、感触もとてもよかったです。今大会の前にポルティマオで行ったテストが役に立ったことが確認できました。明日も引き続きがんばりたいです。とてもうまくいっていますが、まだ何個所かよくしなければいけません。日曜日の決勝は、長いレースになると思います。そして、タイヤの消耗が決勝に影響すると思います。だからプラクティスで、もっとセットアップしなければなりません」

クラウディオ・コルティ(Moto2 3番手)「奇妙なコンディションでした。第2セクターがとても滑りやすかったですし、その理由が分かりませんでした。マシンはあまりいじっていません。それでも速かったのでうれしいですが、引き続き、マシンを調整していきたいです。第1セクターと最後の第4セクターのタイムがよかったです。第3セクターで少しロスしているので調整しなければいけません。でも、マシンを調整するより自分のライディングスタイルで調整した方がいいかもしれません。タイヤは残り1本しかありません。明日は10周から15周走って様子を見たいです」

中上貴晶(Moto2 15番手)「インディアナポリスは、あまりグリップのいいサーキットではないのですが、前日に降った大雨の影響で、午前中はグリップがさらに悪かったです。そのため午後のセッションに向けて、詰めておけるところをやっておこうと、あまり無理せずにセッションをこなしました。午後は予想通りグリップがよくなり、タイムも上がりました。しかし、スムーズに乗れず、マシンを押さえつけながら走らなければなりませんでした。今回は、タイヤ選択がカギを握るので、しっかりタイヤのチョイスをして、スムーズに乗れる状態に仕上げたいです」

高橋裕紀(Moto2 24番手)「鈴鹿8耐はCBR1000RRだったので、午前中のセッションは、Moto2マシンへの乗り換え、慣熟走行で終わりました。マシンがすごく軽く感じて最初は戸惑いましたが、午後には、いつも通りに走ることができました。今日はクラッチの調子が悪く、シフターもうまく作動しなかったので、この部分は改善しなくてはいけません。今日は走行するごとに路面のグリップがよくなりました。タイヤを替えるとフィーリングも大きく変わりました。タイヤの選択がすごく重要になると思います。明日の路面の状態を見て、決勝用のタイヤを決めたいです。今日はアタックできなかったので24番手でしたが、フィーリングは悪くありませんでした」

ミゲル・オリベイラ(Moto3 3番手)「午前中の路面コンディションはあまりよくなかったですが、今日の結果には満足しています。少し苦労しましたが、2つのセッションで4番手と3番手になることができました。まだまだやることはたくさんありますので、明日も引き続きセットアップに集中したいです。そしてポジティブな一日にしたいです。今日のチームの仕事には満足しています。正しい方向に向かっていると思います」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 4番手)「今日のプラクティスにはとても満足しています。午前中の走り始めはまだ路面が濡れていましたが、ウエットではとてもうまく走ることができました。ザクセンリンクでウエットでの走りに少し自信をなくしていたので、今日の感触はとてもよかったです。シャシーのセットアップに取り組めましたし、午後の走行では、とても快適に走ることができました。明日はもっと路面のコンディションがよくなると思いますし、すごく楽しみです」

アレックス・リンス(Moto3 6番手)「このサーキットを走るのが初めてだということを考えれば、今日の出来は悪くなかったです。トップグループで戦うには、まだまだいろいろなところをよくしなければいけませんが、この調子をキープできれば、トップグループで戦えるかもしれません。明日も晴れれば、ペースはもっと速くなるはずです。マシンはうまく機能しているので、明日も自信を持って挑みたいです」

藤井謙汰(Moto3 33番手)「予想以上にグリップしない路面で、すごく難しかったです。ブレーキングでフロントがすぐに切れ込んでしまうので、7コーナーでは何回も飛び出してしまいました。今年は時差ボケを感じたことがなかったのですが、今回は初めて時差ボケのつらさを味わいました。予選では少しでも順位を上げられるようにがんばりたいです」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:39.783
211B.スピーズヤマハ+0.295
399J.ロレンソヤマハ+0.719
44A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.777
51ケーシー・ストーナーHonda+0.840
635C.クラッチローヤマハ+1.272
719アルバロ・バウティスタHonda+1.289
86ステファン・ブラドルHonda+1.472
969N.ヘイデンドゥカティ+1.614
1046V.ロッシドゥカティ+1.746
1114R.デ・ピュニエART+2.072
1217K.アブラハムドゥカティ+2.496
1354M.パシーニART+2.507
1441A.エスパルガロART+2.577
1568Y.ヘルナンデスBQR+2.978
1651M.ピロFTR+2.978
1724T.エリアスドゥカティ+3.312
185C.エドワーズSUTER+4.030
1922I.シルバBQR+4.339
2077J.エリソンART+4.344
219D.ペトルッチIODA+4.826
2220A.イエーツBCL+6.238
2315S.ラップAPR+6.836

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:43.575
293マルク・マルケスSUTER+0.568
371クラウディオ・コルティFTR+0.894
445スコット・レディングKALEX+0.937
518ニコラス・テロールSUTER+1.152
677ドミニク・エージャーターSUTER+1.178
738ブラッドリー・スミスTECH 3+1.197
83シモーネ・コルシFTR+1.249
980エステベ・ラバトKALEX+1.502
1029アンドレア・イアンノーネSPEED UP+1.529
1136ミカ・カリオKALEX+1.565
1260フリアン・シモンSUTER+1.585
1312トーマス・ルティSUTER+1.629
1488リカルド・カルダスAJR+1.659
1530中上貴晶KALEX+1.661
1619ザビエル・シメオンTECH 3+1.848
175ヨハン・ザルコMOTOBI+1.994
18 8ジノ・レイSUTER+2.333
19 15アレックス・デ・アンジェリスFTR+2.391
20 4ランディ・クルメンナッハKALEX+2.663
21 63マイク・ディ・ミリオMZ-RE Honda+2.678
22 76マックス・ノイキルヒナーKALEX+2.883
23 72高橋裕紀FTR+2.934
24 49アクセル・ポンスKALEX+3.010
25 44ロベルト・ロルフォSUTER+3.013
26 81ジョルディ・トレースSUTER+3.682
27 23マンセル・シュローターBIMOTA+3.883
28 14ラタパーク・ウィライローSUTER+4.194
29 57エリック・グラナドMOTOBI+5.104
30 22アレッサンドロ・アンドレオッティSPEED UP+5.873
31 10マルコ・コランドレアFTR+5.908
32 82エレナ・ロセールMORIWAKI+6.175

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
111S.コルテセKTM1:49.307
252D.ケントKTM+0.126
344ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.289
425マーベリック・ビニャーレスFTR Honda+0.387
539L.サロンKALEX KTM+0.520
642アレックス・リンスSUTER Honda+0.679
794J.フォルガーKALEX KTM+1.049
855H.ファウベルKALEX KTM+1.061
996ルイス・ロッシFTR Honda+1.121
1026エイドリアン・マーティンFTR Honda+1.595
1184ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+1.611
127エフレン・バスケスFTR Honda+1.654
1363Z.カイルディンKTM+1.704
145ロマノ・フェナティFTR Honda+1.765
1532アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.931
1623アルベルト・モンカヨFTR Honda+1.990
1712アレックス・マルケスSUTER Honda+1.999
1841B.バインダーKALEX KTM+2.172
1927ニッコロ・アントネッリFTR Honda+2.417
2089アラン・ティーチャーTSR Honda+2.443
218ジャック・ミラーHonda+2.461
2299D.ウェッブMAHINDRA+2.531
2353ジャスパー・イウェマFGR Honda+2.643
2419アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+2.733
2510アレクシ・マスボーHonda+2.953
263L.モルチャーノIODA+3.139
2731N.アジョKTM+3.501
289トニ・フィンスターブッシュHonda+3.543
2961A.シシスKTM+3.841
3080A.ポントーンIODA+4.148
3130ジュリアン・ペドネSUTER Honda+4.620
3220R.モレッティMAHINDRA+4.817
3351藤井謙汰TSR Honda+4.854