round 09

July 14 2012 MotoGP Gran Premio d'Italia TIM 第9戦 イタリアGP
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ペドロサ、今季2度目のポールポジション獲得
ストーナーはセッティングが決まらず5番手。2列目から決勝に挑む

2012年7月14日(土)・予選  会場:ムジェロ・サーキット  天候:晴れ   気温:28℃  コースコンディション:ドライ

第9戦イタリアGPの予選は、前戦ドイツGPで今季初優勝を達成、2戦連続優勝に挑むダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、ポールポジションを獲得しました。フリー走行では初日2番手、2日目のフリー走行も2番手でしたが、予選では着実にタイムを更新、昨年の大会でPPを獲得したケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)のサーキットベストタイムを0.75秒短縮する好記録で、今季2度目のPPを獲得しました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • マルク・マルケスマルク・マルケス
  • 中本修平(HRCチーム代表)中本修平(HRCチーム代表)

今大会は金曜日、土曜日と好天に恵まれ、オランダGPで投入された新しい車体と、従来の車体の比較テストを行いました。その結果、今大会も、オランダとドイツで使用してきたニューシャシーで決勝に挑むことを決めました。過去2戦にわたり2位、1位と好リザルトを獲得してきたニューシャシーで、着実にセットアップを進めたペドロサ。今大会は、最高峰クラスでは2年ぶり、2回目のイタリアGP制覇に挑みます。

チームメートのストーナーは、2日続けてマシンのセットアップに苦しみました。ロングコーナーでは旋回性に悩み、コーナーの出口ではチャタリングに苦しんで5番手に終わり、今大会は2列目から決勝に挑みます。決勝で優勝争いに加わるためには、もう一歩、アベレージを上げる必要があり、決勝日のウオームアップで最後の調整に挑みます。ハイスピードコーナーが連続するムジェロは、ストーナーが得意とするコース。フラストレーションのたまる2日間となりましたが、決勝では表彰台獲得はもちろんのこと、今季4勝目を狙います。

初日10番手のステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、午前中のフリー走行で9番手、午後の予選で8番手と着実にタイムを更新、ポジションを上げることに成功しました。初日はブレーキングとコーナリングに苦しみました。この日は、ブレーキのセットアップも進み、大好きだというムジェロを気持ちよく攻めることができました。この数戦、トップグループとの差を確実に縮めています。前戦ドイツGPでは今季ベストの5位。今大会は自己ベスト更新に挑みます。

初日、2度の転倒で11番手と出遅れたアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は、2日目もセットアップが進みませんでした。午前中のフリー走行では、今大会3度目の転倒を喫してしまいました。その影響で午後の予選でも思うようにタイムを短縮できず11番手でした。しかし今大会は、チームのホームGP。決勝日のウオームアップで最後の調整に挑み、チームの地元ファンの期待に応える意気込みです。チームメートのミケーレ・ピロは、14番手からCRT勢トップを狙います。

Moto2クラスは、マルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)とポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuent)が厳しいアタック合戦を繰り広げました。セッション終盤、マルケスのスリップストリームをうまく使ったエスパルガロが、今季2度目のポールポジションを獲得しました。雨になった前戦ドイツGPの予選では、今季ワーストの17番手と低迷。それが影響して、決勝では表彰台を逃す4位と悔しいレースになっていました。今大会は、その雪辱に挑むレース。3戦ぶり今季3度目の優勝に挑みます。

フリー走行でトップタイムをマーク、予選でも最後の最後まで首位につけていたマルケスは、わずか0.069秒差で2番手。しかし、内容では優勝候補の筆頭です。オランダ、ドイツに続く3連勝と今季5勝目の期待がふくらみます。

今大会は、ポールポジションのエスパルガロから、1秒差以内に13台という接戦となり、その戦いの中で中上貴晶(Italtrans Racing Team)は10番手。今大会、3番手につけたヨハン・ザルコ(JIR Moto2)がフリー走行でエスパルガロと接触。その接触で15番降格のペナルティが科せられたことで、中上は3列目9番グリッドから決勝に挑みます。高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)は、着実にセッティングを進めて14番手。決勝では今季初のポイント獲得に挑みます。

Moto3クラスは、マーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が3戦ぶり、今季4度目のポールポジションを獲得しました。今大会はフリー走行、予選と、セッションをこなすごとに確実にタイムを短縮、すべてのセッションでトップタイムをマークしました。前戦ドイツGPではウエットコンディションに苦戦、予選24番手、決勝17位と、今季ワーストリザルトとなりました。今大会はその雪辱を果たす戦いです。今季5勝目に闘志を燃やしています。

3番手にはアレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)で、今季2度目のフロントローを獲得。4番手にエフレン・バスケス(JHK Laglisse)。ホームGPに燃えるニッコロ・アントネッリ(San Carlo Gresini Moto3)が6番手。初日2番手のロマノ・フェナティ(Team Italia FMI)は、クリアラップが取れず8番手へとポジションを落としましたが、地元ファンの声援の中で追い上げのレースに挑みます。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP ポールポジション)「今日もまた一歩、前進することができました。ここでポールポジションを獲得することができて、とてもうれしいです。どのレースでも、フロントローを獲得することは、とても重要なことです。午前中のフリー走行は、いいセッションとなりました。そして予選では、みんながラップタイムを上げ始めたときに、タイミングよく、いいタイムを出すことができました。明日は、とてもハードなレースになると思っています。暑くなると思いますし、その暑さの中でもラップタイムは速くなりました。明日のレースも、きっと速いペースになると思います。マシンのセットアップには、とても満足しています。今日はグリップがよくて、自信を持って走れました。明日も集中して、限界まで攻めたいと考えています。ロレンソには、すばらしいペースがあるので、厳しいレースになると思っています」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 5番手)「今週末は、なにかが足りませんでした。特に長いコーナーではマシンの旋回性が悪く、コーナーの出口ではリアのチャターが収まりませんでした。そのため、一周のラップをまとめられなかったんです。すべてのセクターで、コンマ数秒ロスしていました。でも、どこか1つのセクターでもセットアップが決まれば、すべてうまくいくようになると思います。ここまでは難しい状態が続いていますが、まだ明日の午前中があるので、セットアップをよくして、決勝に挑みたいです。それがうまくいけば、チャンスがあるかもしれません。2列目からのスタートになったことについては、あまり心配していません。いいスタートを切って、前のライダーたちについていきたいですね。正直、今日のホルヘ(ロレンソ、ヤマハ)とダニは、レベルが違う走りをしていました。明日は全力を尽くしたいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 8番手)「昨日に比べて、全体的によくなりました。午前のフリー走行も、午後の予選も、結構よかったです。とくに午後の予選はよくなりました。昨日はかなり苦戦しましたが、午前中のフリー走行で前進することができました。午後の予選でも、体力的にはそれほど無理をしなくても、快適に走ることができました。このサーキットはとても好きなので、フロントのフィーリングをよくしたかったんです。今日はいい仕事ができたと思っています。明日はいいレースをしたいですね」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 11番手)「今日も厳しい一日でした。午前中のフリー走行では、コースに出てすぐに転倒してしまいました。ブレーキに少し問題があって、セッションをほとんど無駄にしてしまったんです。しかし、午後はかなりうまくいきました。できる限り多くの周回をこなし、レースペースをよくすることに取り組みました。しかし今回は転倒が多かったので、予選ではプッシュする自信がありませんでした。だから4列目からのスタートになってしまいました。明日はいいスタートをして、追い上げのレースをしたいです」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 14番手)「午前中に転倒してしまい、残念でした。マシンが少しダメージを受けてしまい、午後の予選はセッティングが完全に決まっていない状態で走らなければなりませんでした。今日は、自分が求めているような状態ではありませんでしたが、データを検証して、明日に向けて、いい状態に仕上げたいです。今回は、自分とチームのホームGPなので、いい結果を残したいです」

中本修平|HRCチーム代表「明日の決勝は正直、どんな結果になるのか予想もつきません。本当に厳しいレースになると思っています。ダニは2日間、順調にメニューを消化しました。ホルヘがどんなにすばらしいラップを刻んでも、焦ることなくセットアップを進めていました。勝てる状態に仕上がっていると思いますが、序盤のペースをもう少し上げたい。それができれば、厳しい戦いには変わりありませんが、今よりは楽に戦えると思っています。ケーシーは初日の遅れが影響しました。今日になって、やっとセットアップが決まり始めたので、明日のウオームアップでどこまで仕上げられるかにかかっています。今大会も、優勝することはもちろんのこと、ダニとケーシーで1‐2フィニッシュできるように、全力を尽くしたいです」

ポル・エスパルガロ(Moto2 ポールポジション)「難しい一日でした。午前中に転倒し、少し混乱してしまったんです。怒りもありました。でも、チームは集中して、レースに向けていいセットアップを見つけてくれました。すばらしいチームで走れて、本当にうれしいです。彼らは一生懸命にがんばって、僕に最高のマシンを用意してくれました」

マルク・マルケス(Moto2 2番手)「今日もフィーリングはよかったですし、力強いペースで走ることができました。しかし、ムジェロでポールポジションを獲得するのは難しいですね。スリップストリームを使うために、コース上に渋滞ができてしまいましたし、ちゃんとしたアタックができませんでした。明日は集団になると思っています。厳しい戦いになることは間違いなく、長いレースになると思われます。体力的にも、きつくなるでしょう。このサーキットでは、すごく集中しなければなりません。最も重要なことは、決勝に向けて、いいベースがあるということ。そしてフロントローからスタートをするということです」

ヨハン・ザルコ(Moto2 3番手)「予選は少しラッキーだったかもしれません。いいラインを走ろうと集中しているときに、いいタイムを出すことができたんです。Moto2は今年が初めてなので、いろいろ学んでいるところです。午前中にポルと接触してしまいました。ポルが2人のライダーを1コーナーでオーバーテイクしたときに、僕もその2人をオーバーテイクしたんですが、コーナーに速く入り過ぎてしまいました。回避しようとがんばりましたが、ポルと接触してしまいました。彼が足を痛めたので、少し心配していました。これについてペナルティを科せられましたが、それを受け入れたいです。ポルが予選でいい走りをしていたので、彼の身体が大丈夫だと分かって、とても安心しました」

中上貴晶(Moto2 10番手)「セッション後半まで6番手につけていたので、結局は10番手までポジションを落としてしまったことが悔しいです。最後にセッティングを変えたのですが、それが反対方向だったので、タイムを上げることができませんでした。今回は初日からいい感じで走れていますし、決勝に向けてセッティングの方向性が分かっているので、ウオームアップでしっかり調整して、決勝に挑みたいです。ザルコのペナルティで、9番グリッドから決勝に挑むことになりました。ギリギリ、3列目からスタートできるのはうれしいです。これが終わると夏休み。いい結果を残して、気持ちよく日本に帰りたいですね」

高橋裕紀(Moto2 14番手)「昨日から今日にかけて、セッティングは進みました。リズムも悪くありません。今日はずっと単独で走っていたので、内容的には悪くありませんでした。予選では最後にクリアラップが取れず、ちゃんとアタックすることができませんでした。やっと普通に走れるようになりましたが、目標とする優勝争いにはほど遠いので、明日のウオームアップと決勝で、もうワンステップ上の走りをできるようにしたいです。今日はやってみたいセッティングがありながら、時間がなくてできませんでした。それを明日の朝、試してみたいです」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 ポールポジション)「とてもエキサイティングな予選でした。ライダーがみんなコースに出ていて、速いペースの選手を先頭にして集団になるので、まるでレースのようでした。コース上でついてくる選手たちには、少しイライラさせられましたが、彼らにパスさせる方がいいと考えました。そしてストレートで、彼らのスリップストリームを利用してやろうと思ったんです。しかし今日のベストタイムは、だれの後ろにもつくことなく達成して、ポールポジションを獲得することができました」

アレックス・リンス(Moto3 3番手)「今日の予選結果には、とても満足しています。明日はいいスタートを切って、トップグループについていきたいです。レースは集団の戦いとなると思いますし、落ち着いて自分のレースをしなければなりません。今回はトップグループで戦える十分なペースがあるので、積極的なレースをしたいです」

エフレン・バスケス(Moto3 4番手)「すべてのセッションでいい走りができました。今回は常に落ち着いていて、とてもいい仕事ができました。とても難しいサーキットなので、完ぺきなセットアップにはできませんでしたが、決勝ではベストを尽くしたいです。すごくハードなレースになると思います。厳しいでしょうが、落ち着いていきたいです」

藤井謙汰(Moto3 35番手)「今日は体調も回復して、フリー、予選と走ることができました。初めてのコースなのに、一日遅れてしまったので、とにかくコース攻略に集中しました。フリー走行から予選にかけて、ちょっと乗り方を変えてみましたが、タイムを更新できませんでした。明日は少しでもタイムを上げて、前のグループに混じって走りたいです」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:47.284
299J.ロレンソヤマハ+0.139
38H.バルベラドゥカティ+0.261
469N.ヘイデンドゥカティ+0.387
51ケーシー・ストーナーHonda+0.405
635C.クラッチローヤマハ+0.465
74A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.467
86ステファン・ブラドルHonda+0.573
911B.スピーズヤマハ+0.865
1046V.ロッシドゥカティ+1.218
1119アルバロ・バウティスタHonda+1.610
1241A.エスパルガロART+2.103
1314R.デ・ピュニエART+2.166
1451M.ピロFTR+2.979
1568Y.ヘルナンデスBQR+3.326
1677J.エリソンART+3.528
1754M.パシーニART+3.669
1822I.シルバBQR+3.958
195C.エドワーズSUTER+4.064
209D.ペトルッチIODA+4.189

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:52.369
293マルク・マルケスSUTER+0.069
35ヨハン・ザルコMOTOBI+0.412
429アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.466
515アレックス・デ・アンジェリスFTR+0.514
612トーマス・ルティSUTER+0.577
738ブラッドリー・スミスTECH 3+0.660
845スコット・レディングKALEX+0.690
980エステベ・ラバトKALEX+0.721
1030中上貴晶KALEX+0.783
1118ニコラス・テロールSUTER+0.889
123シモーネ・コルシFTR+0.897
1377ドミニク・エージャーターSUTER+0.950
1472高橋裕紀FTR+1.040
1571クラウディオ・コルティKALEX+1.140
164ランディ・クルメンナッハKALEX+1.197
1763マイク・ディ・ミリオMZ-RE Honda+1.303
1876マックス・ノイキルヒナーKALEX+1.314
1960フリアン・シモンSUTER+1.346
2088リカルド・カルダスAJR+1.353
2149アクセル・ポンスKALEX+1.418
2236ミカ・カリオKALEX+1.615
2324トニ・エリアスSUTER+1.669
2444ロベルト・ロルフォSUTER+1.795
258ジノ・レイSUTER+2.144
2619ザビエル・シメオンTECH 3+2.357
27 14ラタパーク・ウィライローSUTER+2.521
28 22アレッサンドロ・アンドレオッティSPEED UP+2.898
29 10マルコ・コランドレアFTR+3.005
30 55マッシモ・ロッコリBIMOTA+3.149
31 57エリック・グラナドMOTOBI+3.968
32 82エレナ・ロセールMORIWAKI+4.712

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125マーベリック・ビニャーレスFTR Honda1:57.980
211S.コルテセKTM+0.421
342アレックス・リンスSUTER Honda+0.841
47エフレン・バスケスFTR Honda+0.860
552D.ケントKTM+1.109
627ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.381
763Z.カイルディンKTM+1.411
85ロマノ・フェナティFTR Honda+1.485
939L.サロンKALEX KTM+1.493
1055H.ファウベルKALEX KTM+1.593
1196ルイス・ロッシFTR Honda+1.700
1223A.モンカヨKALEX KTM+1.718
1384ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+1.797
1489アラン・ティーチャーTSR Honda+1.898
15 74ケビン・カリアHonda+1.975
1644ミゲル・オリベイラSUTER Honda+1.986
1710アレクシ・マスボーHonda+2.483
1841B.バインダーKALEX KTM+2.794
1919アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+2.804
20 71 ミハエル・リナルディ Honda +2.914
219トニ・フィンスターブッシュHonda+2.945
2230ジュリアン・ペドネSUTER Honda+2.978
2332アイザック・ビニャーレスFTR Honda+3.187
2426エイドリアン・マーティンFTR Honda+3.203
258ジャック・ミラーHonda+3.233
2694J.フォルガーIODA+3.237
2715シモーネ・グロツキーSUTER Honda+3.328
2831N.アジョKTM+3.330
2961A.シシスKTM+3.337
3021イバン・モレノFTR Honda+3.339
3153ジャスパー・イウェマFGR Honda+3.382
3299D.ウェッブMAHINDRA+3.483
330R.モレッティMAHINDRA+3.800
343L.モルチャーノIODA+4.466
3551藤井謙汰TSR Honda+6.793