round 09

July 13 2012 MotoGP Gran Premio d'Italia TIM 第9戦 イタリアGP
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  • 決勝

2連勝に闘志のペドロサは2番手
ストーナーはセッティングが決まらず6番手

2012年7月13日(金)・1日目フリー走行 会場:ムジェロ・サーキット  天候:晴れ 気温:27℃ コースコンディション:ドライ

3連戦最後のレースとなる第9戦イタリアGPのフリー走行は、快晴、最高気温27℃と絶好のコンディションとなり、前戦ドイツGPで今季初優勝を達成したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、セットアップを進めながら2番手とまずまずのスタートを切りました。午前中は、タイヤの選択に取り組みます。午後の走行では、決勝を想定したロングランを行うなど、順調にセットアップを進めました。2日目のフリー走行では、アベレージを上げる作業に取り組みます。2010年の大会でポールポジションを獲得しているペドロサ。今大会は、2年ぶりとなるイタリアGPのポールポジション獲得に挑みます。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

前戦ドイツGPで痛恨の転倒を喫したケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)は、午前、午後のセッションともにセットアップに苦戦、初日の走行を6番手で終えました。この日は午前、午後ともに決勝に向けて、ハードタイヤでセットアップを進めます。しかし、思うようなグリップが得られず、さまざまなセットアップにトライすることになりました。2日目は初日の遅れを取り戻し、今季4勝目に向けて万全の状態を作るために全力を尽くすことになります。

トップタイムをマークしたのは、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)。以下、1秒差に10台という接戦になり、ステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は10番手、アルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は11番手でした。この数戦、Honda RC213Vのパフォーマンスを引き出し、トップグループとの差を縮めているブラドルは、ブレーキングとコーナリングに課題を抱え、トップから1秒差以内でしたが、満足のいく一日にはなりませんでした。バウティスタも同様にブレーキングに苦しみ、午前と午後のセッションで、ともに転倒を喫し、2日目に課題を残しました。CRTマシンのミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は14番手でした。Team San Carlo Honda Gresiniは、今季、黒ベースのカラーリングで走ってきましたが、今大会から本来の白ベースの車体に戻しました。

Moto2クラスは、午前から午後のセッションにかけて順調にタイムを短縮したポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)がトップタイムをマーク、2番手にブラッドリー・スミス(Tech 3 Racing)、3番手にトーマス・ルティ(Interwetten-Paddock))と続きました。Moto2クラスも、トップタイムのエスパルガロから1秒差以内に12台という接戦。4番手にアンドレア・イアンノーネ(Speed Master)、総合首位で3連勝を狙うマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)は、セットアップに集中して5番手でしたが、2日目の予選では3戦連続、今季7度目のポールポジションを狙います。

日本人勢は、中上貴晶(Italtrans Racing Team)が好調なスタートを切りました。総合順位では10番手となるも順調にセットアップが進んでいることから、2日目の予選では最低でも2列目を狙います。前戦ドイツGPから調子を上げている高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)は16番手。2日目はシングルグリッド獲得を目標に挑みます。

Moto3クラスは、マーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)がトップタイムをマーク。ホームGPを迎えたロマノ・フェナティ(Team Itaria FMI)が2番手、同じくホームGPとなるニッコロ・アントネッリ(San Carlo Gresini Moto3)が4番手、前戦ドイツGPで2位になり、初表彰台に立ったアレクシ・マスボー(Carettta Technology)が5番手と、Honda勢が上位に名前を連ねました。藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は体調が悪く、ドクターストップのため、初日の走行をキャンセルしました。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)「午前中はタイヤに少し問題がありましたが、午後は一歩前進できたので、うれしいです。明日も引き続き、この調子で前進したいです。FP1は、いいラップを刻むのに少し苦労しました。その後、徐々にロレンソのタイムに近づくことができましたが、今回のロレンソは、最初から調子がいいようでした。午後は今大会、ブリヂストンが用意したオプションのハードタイヤで12周しようと思いましたが、赤旗となってしまい完走することができませんでした。今日はかなりいい一日となりました。明日に向けていくつかアイディアもあります。もう少しグリップを上げたいです。あとコンマ3秒か4秒上げるためには、いいブレーキングも必要になります」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 6番手)「すばらしい一日にできなかったです。午前中のセッションは、マシンのベースがよくなかったのですが、それでも徐々によくなっていきました。午後はハードタイヤでいいラップを刻めるようにがんばったのですが、コースに出るたびにいい走りができず、何度もピットインを繰り返しました。いろいろなセットにトライしましたが、あまり状況は改善されませんでした。タイヤの温度が、他のライダーたちと同じように上がっていないことが原因のようです。明日は別のセットアップを試してみたいです。まだ見つけられていないだけだと思いますので、明日も引き続きがんばりたいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 10番手)「パーフェクトな一日にはなりませんでした。きちんとブレーキングをすることができなかったので、これを直さなければなりません。今日は少しづつ改善されましたが、まだ十分ではありません。エッジグリップにも苦しんでいます。どのコーナーでも安定性がありませんでした。しかし、このサーキットは大好きなので、明日はギャップを縮めるために一生懸命がんばりたいです。そしてトップ集団に少しでも近づきたいです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 11番手)「今日は忘れたい一日となりました。午前中はブレーキに問題があって、第1コーナーで真っ直ぐ走ってしまい、その後グラベルで転倒してしまいました。午後も問題を解決することができず、また転倒してしまい、突然フロントを失いました。もう一台のマシンに乗り換えましたが、ブレーキングに苦しみました。明日は自信を取り戻し、ポジションを上げるために全力を尽くしたいです」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 14番手)「このマシンでこのサーキットを走るのは初めてなので、セットアップに取り組みました。トップのCRTとは過去数戦に比べると、少し遅れています。ギャップを縮めるために、明日も引き続きがんばりたいです」

中本修平|HRCチーム代表「今日はライダーのコメント通りの一日になりました。ダニは、午前中のセッションは思うようにいかなかったのですが、午後のセッションではセットアップも進み、まずまずの一日となりました。対照的にケーシーは、なかなかセットアップが進まず、フラストレーションをためる一日となりました。今大会、ホルヘがすばらしい走り出しで、圧倒的に速かったです。明日はホルヘとの差を少しでも縮め、彼と戦えるよう状態に仕上げたいです」

ポル・エスパルガロ(Moto2 1番手)「すべて順調な一日でした。今日は暑かったのですが、タイヤはうまく機能していました。ラップタイムもよかったので、とてもうれしいです。明日はさらに前進したいです。マルクはすごく速くて、この数戦でポイント差が開いてしまいましたが、今回はその差を少しでも縮めたいです。Moto2クラスはレベルが高く厳しいです。とにかくがんばって、できる限り多くのポイントを獲得したいです」

ブラッドリー・スミス(Moto2 2番手)「とてもいいスタートが切れました。ラップタイムもよかったですし、自分もチームもよくがんばりました。全体的によかったのですが、ストレートで少しタイムが落ちているので、この部分を改善したいです。今日は速いラップタイムを出せたのでうれしいです。テレビに映ったのもよかったです。この数戦とはだいぶん違う走りができているのでうれしいです」

トーマス・ルティ(Moto2 3番手)「3位になれてよかったです。今日は天気がよかったですし、セットアップも進みました。フィーリングもいいです。もう少しフロントのグリップを見つけて、いいラインを見つけたいです。リアのフィーリングとブレーキングはいいです。明日はフロントのセッティングに集中したいです」

マルク・マルケス(Moto2 5番手)「いつものように、いいスタートが切れました。自分のペースを見つけられ、うまくいきました。最初のセッションから次のセッションまで大きく前進しました。そして、まだ改善の余地があるのがうれしいです。ムジェロは、シーズンを通じて最も難しいサーキットの1つ。切り返しがたくさんあり、セッティングがとても重要になります。エスパルガロは最初から速いです。たぶん、いいベースのセッティングがあるんだと思います。その点、僕らはいつも苦労しています。今日は新しいスイングアームを試し、グリップが少しよくなりました。今日は、自分のライディングが安定していました」

中上貴晶(Moto2 10番手)「この数戦、気持ちよく乗れなかったので、今日はそのもやもやを発散することができました。ピットに入ってアジャストするごとにどんどんよくなりました。午後のセッションはいろいろなセットアップに取り組んだことで10番手まで順位を落としましたが、45分間確実に前進することができました。2日目に向けて問題点はクリアですし、方向性も見えているので、明日はできるだけいいグリッドを獲得したいです。今日はいろいろやってのトップ10。気持ちよく、楽しく乗れています」

高橋裕紀(Moto2 16番手)「今年になって初めて、1日2回のセッションを有意義に使うことができました。前回からマシンのフィーリングがよくなりましたが、それをベースに着実に前進することができました。ムジェロは、バランスの取れたセッティングにしないとタイムが出ないので、気持ちよく乗れるようにしたいです。今日は、コーナーの入口と出口はよかったのですが、コーナーの中で少し苦労しました。セットアップの進み具合は遅かったのですが、セッティングするごとに前進できたことがうれしいです」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 1番手)「トップに戻れてよかったです。前回のドイツは苦しいレースでしたので、自信を取り戻すことができましたし、モチベーションも戻ってきました。一生懸命がんばれば、また前に出られることが分かりました。このサーキットはハードブレーキングのポイントがなくて、あまり自分のライディングスタイルには合っていません。でも、ハイスピードでテクニカルなコースなので好きです。レースはシルバーストーンのような集団になると思います。その戦いに勝つためにも、マシンのセットアップを進め、ベストなタイヤを選択できるようにしたいです」

ロマノ・フェナティ(Moto3 2番手)「最良のセットアップを見つけるために、取り組みました。ホームGPですが、落ち着いて走れていますし、自信もあります。とにかくホームサーキットでうまく走れることを願っています」

ニッコロ・アントネッリ(Moto3 4番手)「いいスタートが切れてうれしいです。ムジェロは大好きですし、いいタイムを出すことができました。風が強くて走りにくかったのですが、プッシュすることができました。明日も風が強かったら、少し調整をしていい予選にしたいです」

藤井謙汰(Moto3 走行せず)「木曜日の夜から猛烈な腹痛に襲われました。食あたりだと思うのですが、医務室で注射を打ってもらいました。しかし一晩中痛くて、金曜日の朝になっても状況は変わらず、医師からも走行してはいけないと言われました。午後になってだいぶん回復しました。明日は大丈夫だと思います。初めてのコースなのに、初日の走行を走れず、残念でした」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ1:48.076
226ダニ・ペドロサHonda+0.031
369N.ヘイデンドゥカティ+0.081
48H.バルベラドゥカティ+0.178
54A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.232
61ケーシー・ストーナーHonda+0.451
711B.スピーズヤマハ+0.464
835C.クラッチローヤマハ+0.574
946V.ロッシドゥカティ+0.941
106ステファン・ブラドルHonda+0.946
1119アルバロ・バウティスタHonda+1.132
1241A.エスパルガロART+1.939
1314R.デ・ピュニエART+2.193
1451M.ピロFTR+3.054
1554M.パシーニART+3.177
1668Y.ヘルナンデスBQR+3.246
175C.エドワーズSUTER+3.781
1877J.エリソンART+3.890
199D.ペトルッチIODA+4.033
2022I.シルバBQR+4.482

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:52.745
238ブラッドリー・スミスTECH 3+0.221
312トーマス・ルティSUTER+0.434
429アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.484
593マルク・マルケスSUTER+0.516
63シモーネ・コルシFTR+0.563
745スコット・レディングKALEX+0.597
815アレックス・デ・アンジェリスFTR+0.601
936ミカ・カリオKALEX+0.627
1030中上貴晶KALEX+0.865
115ヨハン・ザルコMOTOBI+0.914
1218ニコラス・テロールSUTER+0.969
1380エステベ・ラバトKALEX+1.042
1471クラウディオ・コルティKALEX+1.065
154ランディ・クルメンナッハKALEX+1.077
1672高橋裕紀FTR+1.133
1777ドミニク・エージャーターSUTER+1.197
1888リカルド・カルダスAJR+1.419
1919ザビエル・シメオンTECH 3+1.449
2014ラタパーク・ウィライローSUTER+1.777
2144ロベルト・ロルフォSUTER+1.868
2222アレッサンドロ・アンドレオッティSPEED UP+1.924
2363マイク・ディ・ミリオMZ-RE HONDA+1.948
2476マックス・ノイキルヒナーKALEX+1.976
2560フリアン・シモンSUTER+2.051
2624トニ・エリアスSUTER+2.187
27 8ジノ・レイSUTER+2.652
28 49アクセル・ポンスKALEX+2.837
29 55マッシモ・ロッコリBIMOTA+2.977
30 10マルコ・コランドレアFTR+3.753
31 57エリック・グラナドMOTOBI+4.119
32 82エレナ・ロセールMORIWAKI+5.277

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125マーベリック・ビニャーレスFTR Honda1:59.676
25ロマノ・フェナティFTR Honda+0.314
352D.ケントKTM+0.370
427ニッコロ・アントネッリFTR Honda+0.373
510アレクシ・マスボーHonda+0.542
623A.モンカヨKALEX KTM+0.559
711S.コルテセKTM+0.648
844ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.777
942アレックス・リンスSUTER Honda+0.823
1096ルイス・ロッシFTR Honda+0.849
117エフレン・バスケスFTR Honda+0.947
1239L.サロンKALEX KTM+0.962
1384ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+1.000
1463Z.カイルディンKTM+1.072
1594J.フォルガーIODA+1.096
1626エイドリアン・マーティンFTR Honda+1.165
1774ケビン・カリアHonda+1.344
1831N.アジョKTM+1.442
1955H.ファウベルKALEX KTM+1.523
2032アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.748
2141B.バインダーKALEX KTM+1.755
2271ミハエル・リナルディHonda+1.771
2319アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.822
2415シモーネ・グロツキーSUTER Honda+1.858
259トニ・フィンスターブッシュHonda+2.013
2653ジャスパー・イウェマFGR Honda+2.156
2799D.ウェッブMAHINDRA+2.211
2889アラン・ティーチャーTSR Honda+2.400
293L.モルチャーノIODA+2.445
3021イバン・モレノFTR Honda+2.514
3161A.シシスKTM+2.633
3230ジュリアン・ペドネSUTER Honda+2.721
3320R.モレッティMAHINDRA+2.737
348ジャック・ミラーHonda+2.806
RT51藤井謙汰TSR Honda-