round 08

July 6 2012 MotoGP eni Motorrad Grand Prix Deutschland 第8戦 ドイツGP
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ドイツGP3連覇を目指すペドロサがトップタイム
ストーナーは2番手と、Repsol Honda Teamが好調なスタート

2012年7月6日(金)・1日目フリー走行  会場:ザクセンリンク  天候:晴れのち雨  気温:22℃ 
コースコンディション:ドライのちウエット

オランダGPからの連戦となる第8戦ドイツGPの1日目フリー走行は、午前中は青空が広がりましたが、午後のセッションは、Moto3クラスのセッション終了後に激しい雨となりました。そのため、MotoGPクラスとMoto2クラスの2回目のセッションは、ウエットコンディションで行われ、午前中のベストタイムで初日の順位が確定しました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

トップタイムをマークしたのは、ドイツGP2連覇を達成しているダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)。1回目、2回目ともにトップタイムをマークし、ドイツGP3連覇と通算4回目の優勝に向けて、絶好のスタートを切りました。午前中は、チームメートのケーシー・ストーナーとともに着実にタイムを更新。セッション終盤にベストタイムをマークしました。路面コンディションが目まぐるしく変化し、トップが激しく入れ替わった午後の走行も順調にタイムを短縮しました。ここまで7戦を戦い、6回の表彰台で総合3位。前戦オランダGPから投入された仕様違いの車体に大きな手応えを感じているペドロサは、今季初優勝に向けて大きく前進しました。

前戦オランダGPで今季3勝目を達成し、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)と同ポイントで総合2位につけるストーナーは、ベストタイムではチームメートのペドロサにわずかに届きませんでしたが、1分22秒台で快調にラップを刻み、内容ではペドロサをしのぐ仕上がりとなりました。ウエットコンディションとなった午後のセッションは4番手でしたが、ドライでもウエットでもペドロサに匹敵し、上回る内容だっただけに、オランダGPからの2連勝と今季4勝目、そしてRepsol Honda Teamの2戦連続の1-2フィニッシュが期待されます。

前戦オランダGPでスタート直後に他車を巻き込んで転倒を喫したアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は、そのペナルティのために今大会は最後尾グリッドが確定しています。そのため、セットアップに集中することになり、8番手で初日を終えました。ホームGPに闘志を燃やすステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、午前中のベストタイムで9番手でしたが、ウエットコンディションになった午後の走行では、ペドロサに次いで2番手タイムをマークし、地元ファンを喜ばせました。前戦オランダGPではベストグリッドとなる4番手。今大会は、MotoGPクラス初のフロントローに大きな期待が集まります。

CRTマシンのミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は、CRT勢では3番手で、総合14番手で初日を終えました。レースをこなすごとにCRT勢上位とのタイムを縮めているピロですが、2日目に向けて手応えのある一日となりました。

Moto2クラスは、1回目がドライ、2回目のセッションがウエットとなり、ポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)がトップタイム。2番手にマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)、3番手にブラッドリー・スミス(Tech 3 Racing)と続き、トップから1秒差以内に13台という接戦になりました。1回目のセッションでは、2番手のマルケスが転倒、6 番手のアンドレア・イアンノーネ(Speed Master)、7番手のトーマス・ルティ(Interwetten-Paddock)など、ランキング上位の選手が次々に転倒を喫する大荒れのセッションとなりました。ウエットコンディションとなった午後の走行は、路面コンディションが激しく変化。路面が乾いたときにスリックタイヤを装着してコースインしたエスパルガロがトップタイム。2セッションともに好調な走りを披露しました。

日本人勢は、高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)が今季ベストの9番手、中上貴晶(Italtrans Racing Team)はセッティングが決まらず25番手でした。

Moto3クラスは、今大会で4連勝を狙うマーベリック・ビニャーレスが(Blusens Avintia)がトップタイムをマークしました。ビニャーレスは午前中の走行で転倒しましたが、午後の走行では、転倒の影響もなくタイムを短縮しました。以下、1秒差以内に17台という接戦。2日目は、さらに厳しい戦いになることが予想されます。藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は35番手でした。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)「ドライでもウエットコンディションでも、今日は快適に走ることができました。いいスタートが切れました。しかし、今日は計画していたメニューの半分しか消化することができませんでした。このサーキットは左側を長い間使うので、ハードコンパウンドの方がよりうまく機能します。午後の走行でリアのハードを試したかったのですが、それはできませんでした。ソフトタイヤではマシンがかなりスライドします。今回も天気がとても不安定のため、ドライとウエットで走ることができてよかったです。今日はアッセンで受け取った新しいシャシーを使いました。感触はよかったですが、明日の天気がよければ、フリー走行で両方のシャシーを乗り比べたいです。いいスタートが切れましたが、2日目も集中したいです。タイムはいつものように僅差ですし、まだよくすることができると思います」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 2番手)「今日は、ドライでもウエットでも、かなりいい走りができましたので、満足しています。ドライでは快適でしたし、ほかのライダーたちより安定したペースで走ることができました。もう少し速く走れたと思いますが、本当にポジティブでした。ウエットコンディションでは、走り始めに少し苦戦しました。リアのトラクションがもう少し欲しかったです。コンディションが変わりやすく、コースの一部が乾き始めたのですが、そのあと、また激しい雨になってしまいました。安定した感触を得るのが難しかったですが、いいペースで走れましたので、かなりうれしいです。残念なことは、リアのチャタリングが出ていることです。特に右コーナー。ウエットでもドライでもそうでしたので、レースまでに改善しなければならないです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 8番手)「今日はウエットとドライコンディションで、たくさん周回することができました。ドライコンディションでは、サスペンションのセッティングに取り組みました。ウエットになった午後は、コンディションが変わっても、いい走りができるようにセットアップに取り組みました。セッション終盤に雨が激しく降り始めたときはうまく走れませんでしたが、調整したら感触はかなりよくなりました。ドライコンディションの方がフィーリングはいいので、明日はいい天気になることを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 9番手)「クレイジーな一日となりました。天気を予想することが全くできませんでした。午前中は日が照っていて路面コンディションもよかったです。でも午後は不安定で雨が降ったり止んだりでした。このようなコンディションでは、きちんとしたセットアップを見つけるのが難しいです。でも最後に少し調整したらウエットでも感触がよくなりました。残念ながらドライコンディションでうまく調整することはできませんでしたが、どちらのコンディションでもデータを得ることができました。2番手になれて最高でした。自分とチームにとってうれしい結果でした。明日も引き続きがんばりたいです」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 14番手)「いい一日でした。ドライコンディションの午前中は、上位のCRT勢と走ることができましたし、ザクセンリンクでさらにギャップを縮めることができました。午後のセッションでは、いくつか試したいことがありましたが、雨で降ったのでできませんでした。それでもウエットのセッティングでもいい状態を見つけることができました。しかし、明日明後日と、ドライになることを願っています」

ポル・エスパルガロ(Moto2 1番手)「天気がとても変わりやすく、とても大変でした。しかしマシンはいいですし、両方のプラクティスで1番手になれてよかったです。いいセッティングがあると思いますが、明日はもっと改善できると思います。前回のオランダのレースは、ノーポイントで終わり最悪でしたので、もっとポイントを獲得しなければならないと思います。チャンピオンシップは僅差ですからね。このカテゴリーは接戦ですので、これ以上ミスをしないようにしたいです。ここはテクニカルでおもしろいです。決勝に向けてさらにいい状態を見つけたいです」

マルク・マルケス(Moto2 2番手)「マシンのフィーリングはよかったです。重要なのは、明日に向けていいベースの状態を作ることです。午前中のセッションで転倒したのは残念でした。5速で走るコーナーでミスをしてしまいました。出口でバンプに乗り、フロントから転んでしまいました。とても速かったので、転倒を回避するのは不可能でした。かなり滑ってしまいましたが、ケガがなくてよかったです。午後は天候が不安定で難しいセッションでした。明日は天気がよくなってほしい。そして、きちんとセットアップできることを願っています」

高橋裕紀(Moto2 9番手)「前回のオランダGPでスッターからFTRにフレームを交換しました。フレームを替えたことで、コーナーのクリップからの立ち上がりはよくなりましたが、ブレーキングからクリップまでのフィーリングはまるで変わらなかったです。それでフロントフォークがおかしいのではないかということになって、今回はフロントフォークを交換しました。その結果、見違えるように変わって普通に走れるようになりました。今まで同じ症状をずっと言い続けてきましたが、異常はないと言われ続けてきました。今日走った感じでは、間違いなくフロントフォークが原因だったと確信しました。明日は、セッティングをきちんと出してタイムを出したいです。やっとシーズンが始まった感じです」

中上貴晶(Moto2 25番手)「午前中の走行は、フロントのフィーリングがまるでなくて、全然乗れなかったです。そこでフロントのセッティングを変えて午後の走行に挑んだのですが、コンディションが不安定で、変更した部分の確認ができませんでした。雨が降りましたが、路面が乾いてスリックで走れる時間もありました。しかし、コースインするタイミングが悪くて、午後のセッションもあまり成果はありませんでした。明日の午前中に今日の確認をして、午後の予選ではしっかり走れるようにしたいと思います」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 1番手)「午前中のセッションで転倒しましたが、今日の結果には満足しています。午後は速さを見せつけることができましたからね。このサーキットは好きです。とてもテクニカルなので、一生懸命がんばらなければならないです。決勝に向けてロングランをしたときは、午前中の転倒の影響もダメージもありませんでした。少し肋骨を打ちましたが、問題はないと思います。転倒の原因は高速セクションでグリップを失ったことです。ほかのライダーも同じような感じで転んでいます。4周目でしたし、タイヤが冷えていました。でも、そのあと立ち直って、また速く走れたことがうれしいです」

アレックス・リンス(Moto3 6番手)「ザクセンリンクを走ったのは今日が初めてでした。好きなサーキットでしたので、すぐに攻略できました。とても快適に走ることができましたし、明日はもっと速く走れると思います。トップとはわずか0.7秒差でした。明日はコース前半をよくしなければならないです。最初のコーナーでコンマ数秒落としていますし、もっとがんばらなければならないです。アッセンと同じセットアップでリアを少し変えただけですが、いい走りができました」

ミゲル・オリベイラ(Moto3 11番手)「最初のセッションはポジティブでした。いいペースで走ることができましたし、チームとしていい仕事をすることができました。午前中は4番手でしたが、午後はあまり快適ではなかったです。特に後半セクションでうまく走れませんでした。明日はもっとよくしたいです」

藤井謙汰(Moto3 35番手)「ザクセンリンクはブラインドコーナーが多く、特に前半セクションが難しかったです。後半セクションはそれほど遅れていないので、明日は前半セクションでみんなについていけるようにしたいです。とにかく、ドライでしっかり走ってコースを攻略したいと思います」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:22.357
21ケーシー・ストーナーHonda+0.087
399J.ロレンソヤマハ+0.290
44A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.565
535C.クラッチローヤマハ+0.724
68H.バルベラドゥカティ+0.734
769N.ヘイデンドゥカティ+0.735
819アルバロ・バウティスタHonda+0.846
96ステファン・ブラドルHonda+0.949
1011B.スピーズヤマハ+0.996
1146V.ロッシドゥカティ+1.124
1214R.デ・ピュニエART+1.853
135C.エドワーズSUTER+2.203
1451M.ピロFTR+2.302
1568Y.ヘルナンデスBQR+2.429
1641A.エスパルガロART+2.498
1722I.シルバBQR+3.155
182F.バッタイーニドゥカティ+3.289
1954M.パシーニART+3.482
209D.ペトルッチIODA+3.601
2177J.エリソンART+3.826

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:25.179
293マルク・マルケスSUTER+0.048
338ブラッドリー・スミスTECH 3+0.333
436ミカ・カリオKALEX+0.427
515アレックス・デ・アンジェリスFTR+0.604
629アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.605
712トーマス・ルティSUTER+0.725
877ドミニク・エージャーターSUTER+0.735
972高橋裕紀FTR+0.815
103シモーネ・コルシFTR+0.831
1145スコット・レディングKALEX+0.838
125ヨハン・ザルコMOTOBI+0.840
134ランディ・クルメンナッハKALEX+0.864
1471クラウディオ・コルティKALEX+1.006
1519ザビエル・シメオンTECH 3+1.053
1680エステベ・ラバトKALEX+1.066
1724トニ・エリアスSUTER+1.068
18 44ロベルト・ロルフォSUTER+1.159
19 60フリアン・シモンSUTER+1.210
20 18ニコラス・テロールSUTER+1.231
21 14ラタパーク・ウィライローSUTER+1.379
22 76マックス・ノイキルヒナーKALEX+1.385
23 88リカルド・カルダスAJR+1.560
24 30中上貴晶KALEX+1.770
25 49アクセル・ポンスKALEX+1.947
26 8ジノ・レイSUTER+2.138
27 21マークス・ライテルバーガー MZ-RE Honda+2.234
28 50ダミアン・クドリンBIMOTA+3.171
29 57エリック・グラナドMOTOBI+3.316
30 11ケビン・ヴァールIAMT+3.462
31 10マルコ・コランドレアFTR+3.824
32 22アレッサンドロ・アンドレオッティSPEED UP+4.659
33 82エレナ・ロセールMORIWAKI+5.593

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125マーベリック・ビニャーレスFTR Honda1:28.661
284ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+0.162
352D.ケントKTM+0.182
455H.ファウベルKALEX KTM+0.495
539L.サロンKALEX KTM+0.591
642アレックス・リンスSUTER Honda+0.631
796ルイス・ロッシFTR Honda+0.648
811S.コルテセKTM+0.661
999D.ウェッブMAHINDRA+0.683
1023A.モンカヨKALEX KTM+0.709
1144ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.724
1227ニッコロ・アントネッリFTR Honda+0.803
137エフレン・バスケスFTR Honda+0.817
1426エイドリアン・マーティンFTR Honda+0.828
159トニ・フィンスターブッシュHonda+0.885
165ロマノ・フェナティFTR Honda+0.927
1777M.シュローターMAHINDRA+0.932
1831N.アジョKTM+1.128
1989アラン・ティーチャーTSR Honda+1.149
2032アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.159
2163Z.カイルディンKTM+1.218
2241B.バインダーKALEX KTM+1.235
2319アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.419
2494J.フォルガーIODA+1.450
2543ルカ・グリューエンバルトHonda+1.506
2615シモーネ・グロツキーSUTER Honda+1.748
273L.モルチャーノIODA+1.827
2861A.シシスKTM+1.873
2921イバン・モレノFTR Honda+1.898
3053ジャスパー・イウェマFGR Honda+2.014
3130ジュリアン・ペドネSUTER Honda+2.108
3210アレクシ・マスボーHonda+2.233
3386ケビン・ハヌスHonda+2.489
348ジャック・ミラーHonda+2.541
3551藤井謙汰TSR Honda+3.457