round 07

June 28 2012 MotoGP Iveco TT Assen 第7戦 オランダGP
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バウティスタ4番手。セッティングに集中したRepsol Honda Teamは、ペドロサ6番手、ストーナー7番手で初日を終える

2012年6月28日(木)・1日目フリー走行 会場:アッセン・サーキット 天候:晴れ 
気温:26℃ コースコンディション:ドライ

第7戦オランダGPのフリー走行は、青空が広がる絶好のコンディションとなり、最高気温も26℃を記録しました。この数戦、不安定な天候が続き、ニューパーツのテストがなかなか進まなかったRepsol Honda Teamですが、天候に恵まれたことで、ニューパーツのテストに集中しました。

  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
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  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

トップタイムをマークしたのは、ベン・スピーズ(ヤマハ)で、11番手につけたステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)まで、0.471秒差という大接戦。今季、もっともタイムが接近するフリー走行となりました。

その中で、前戦イギリスGPで初PPを獲得、決勝4位とベストリザルトをマークしたアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)が、トップから0.142秒差の4番手と好調なスタートを切りました。バウティスタにとってアッセン・サーキットは、これまであまり得意ではないサーキットでした。しかし、午前から午後にかけてセットアップが進み、タイムを短縮することに成功しました。

ニューパーツのテストに集中したRepsol Honda Teamは、ダニ・ペドロサがトップから0.214秒差の6番手、ケーシー・ストーナーは0.315秒差の7番手でした。この日は、従来の車体と仕様違いの車体の比較を行い、課題となっているチャタリングや、前戦イギリスGPから投入されているブリヂストンのニュースペックのタイヤ対策に集中しました。ペドロサは、2日目も引き続き、仕様違いの車体を中心にセットアップを進め、ストーナーは、2日目も比較テストを続けることになりました。オランダ、ドイツ、イタリアと続く3連戦。2日目のセットアップは、これまでになく重要な一日になりそうです。

1回目のセッションで、トップから1.631秒差の11番手と大きく遅れたルーキーのブラドルは、2回目の走行で大幅にタイムを短縮することに成功しました。順位は変わらずも、トップから0.471秒差。Moto2時代も苦手意識があったアッセン・サーキットですが、その苦手意識を克服することに成功、2日目はさらにタイムを短縮する意気込みです。CRTマシンのミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は14番手でした。

Moto2クラスは、前戦イギリスGPで今季2勝目を挙げたポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)がトップタイムをマーク、2番手にアンドレア・イアンノーネ(Speed Master)、3番手にドミニク・エージャーター(Technomag-CIP)で今季ベストポジションを獲得。以下、12番手までが1秒差以内という接戦となりました。中上貴晶(Italtrans Racing Team)は、午前から午後にかけて大幅にセッティングを変更、タイムを更新して15番手。今大会、車体を変更した高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)は、車体の不備もあって26番手でした。

Moto3クラスは、カタルニアGP、イギリスGPと2連勝中のマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が好調をキープしてトップタイムをマーク。オランダGP2連覇に向けて絶好のスタートを切りました。2番手にはミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)が入り、今季2回目の表彰台を目指します。ルーキーの藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は33番手でした。

コメント

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 4番手)「ポジティブな初日でした。このマシンでここを走るのは初めてなので、今日の結果はとても重要です。MotoGPを戦うようになって、このサーキットでは、あまりいい思い出がありません。午前中はまるで初めてのサーキットを走るようでした。あまり好きではないセッティングだったので、午後に向けて、セッティングに取り組み、ハードタイヤも試しました。コーナー出口でマシンが動くので、明日はこの問題に取り組まなければなりません。しかし、ハンドリングでは、いくつもの進展がありました。やることはたくさんありますが、今日の結果には満足しています」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 6番手)「アッセンにしては、天気もよく、気温も上がって、とてもよかったと思います。両プラクティスで、マシンのセットアップに取り組みました。課題になっている、フロントタイヤの感触をよくするために、ハードとソフトで、たくさん周回しました。午前中はソフトを、午後にハードを試しましたが、今日の進展には、とても満足しています。いいセッティングのベースはできたと思います。コーナースピードを上げるために、トラクションをもっとよくしたいです。今日、テストしたシャシーは、今までの車体とはフィーリングが少し違いました。フロントタイヤのパフォーマンスを上げたいです。アッセンはハードブレーキングのポイントが少ないので、もう少し乗り比べたいです。トップから8番手までタイムが接近していることに驚きました。明日の予選は厳しいと思います。最初のコーナーはとてもタイトなので、いいポジションを獲得したいです」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 7番手)「今日はいくつか試しましたが、あまり満足することができませんでした。仕様の違うシャシーをテストしましたが、ポジティブな部分は、まだ見つかっていません。午前中は、フロントのチャタリングがわずかに減ったような気がしましたが、午後はよくなりませんでした。少しだけ、症状が悪くなったような印象です。午後の走行は、リアのフィーリングが全くなくなり、正直、少しナーバスになりました。コース前半のコーナー出口でマシンから放り出されそうになりました。スロットルを開けると、リアが暴れてフロントにも影響しました。チャタリングを減らすためにやっていることなのでしょうが、逆に乗りにくくなっているように感じました。もう一度考え直して、明日は気分を入れ換えたいです。ペースを見つけることは心配していませんが、午後の走行は少し残念でした」

ステファン・ブラドル(MotoGP 11番手)「午前中はかなり苦労しました。完ぺきなセットアップには、ほど遠かったです。午前中のセッションは少し不安でした。いつもの走りを取り戻すためにどうしたらいいのかを考えてしまいました。ですが、午後のセッションで進展があり、自信を持って走ることができました。マシンは乗りやすくなったのですが、第1セクターを、もっとよくしなければなりません。今のところ、それが一番の課題です。順位を見るとまだ11番手ですが、ラップタイムは接近しています」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 14番手)「今日はコースに出るたびに進展がありました。ポテンシャルを証明できるところまで、あと少しだと感じています。いつものようにチームをとても信頼しています。あとコンマ数秒でエスパルガロ(ART)やデ・ピュニエ(ART)と戦えるので、がんばりたいです」

中本修平|HRCチーム代表「今回は、ケーシーとダニに仕様違いのフレームを用意して、午前、午後といろいろとテストを行いました。ダニは、仕様違いの方が若干よかったようで、2日目も、このフレームでセットアップを進めていきたいと思います。ケーシーも、いろいろとテストを行ったのですが、今日は結果を出すには至りませんでした。今日は、従来と仕様違いの両方のフレームに、彼のコメントにあるような症状が出ているので、明日も引き続き、テストしたいです。そのためにも、明日もいい天候になってほしいです」

ポル・エスパルガロ(Moto2 1番手)「とてもいい気分です。マシンはとてもよく機能しています。いくつか問題もありますが、解決できると思います。チームにとっても1番手になることができてよかったです。Moto2はとても厳しいクラスですが、今大会も勝ちたいです。明日は2度目のポールポジションを獲得したいです。カタルニアGPの接触で、マルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)にペナルティが科せられないことが決まりました。この件については、これ以上考えないようにしようと思います。今はレースのことを考えて、チャンピオンシップに全力を尽くしたいです」

アンドレア・イアンノーネ(Moto2 2番手)「2番手になることができてうれしいです。マシンのフィーリングもよく、僕もチームも、とてもいい仕事をしています。明日はもっとよくできると感じています。ポルは、今とても速いのですが、僕もチームもトップをキープできるようにマシンを改善したいです」

ドミニク・エージャーター(Moto2 3番手)「3番手になれてとてもうれしいです。マシンのセッティングもよく、フィーリングもとてもよかったです。今週末もこのような結果を出せたらうれしいです。少しリアグリップに問題があるので、フロントはもう少し、安定感が必要です。ですが、タイムは悪くありません。明日の予選と土曜日のレースで、フロントにいられるようにがんばりたいです」

マルク・マルケス(Moto2 4番手)「いいベースのセッティングを見つけるためにがんばりました。ここ数戦は少し自分たちの道を失っているようです。ですが、ここではいいスタートが切れました。まだいくつか試さなければならないことはあるけれど、たくさんのデータを得ることができたので、気分はいいです。高速セクションと低速セクションでのマシンのバランスを見つけることが重要です。今日はよくなった部分もありますが、まだ解決しなければいけない問題もあります」

中上貴晶(Moto2 15番手)「前戦イギリスGPの状態でスタートしたのですが、高速コーナーの切り返しが全然だめでした。ブレーキをかけながらの倒し込みも重く、午後は大きくセッティングを変えました。それでかなりよくなったのですが、今度はリアのセッティングが決まらずに苦労しました。とくにタイヤのグリップが落ちてからは、リアが暴れるようになり、その暴れがフロントに影響を与えて乗りづらくなりました。問題は多いのですが、午前から午後にかけて、大きなステップを刻めてよかったと思います。明日のフリー走行でセッティングを決めて、午後の予選では、決勝で戦える状態にしたいです」

高橋裕紀(Moto2 26番手)「今回からフレームが変わりました。今まではスッターを使っていましたが、チームの決定で、今回からFTRになりました。セッション開始直前になってやっとでき上がったのですが、ライディングポジションやステップ、ハンドル周りが、身体の大きな選手用のつくりで、なにもかもが合わなくて苦労しました。マシンのベースとしては、スッターに比べると神経質なところはないような気がしますが、今日は、チャタリングがひどく、ちゃんと乗ることができませんでした。セッションが終わってマシンをチェックしたら、整備ミスが原因でチャタリングが出ていることが判明しました。明日はちゃんとしたマシンで走りたいです」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 1番手)「このサーキットは好きですし、自分のライディングスタイルにも合っています。このサーキットに戻ってくることができて、とてもうれしいです。今日は100%の力を出しました。とても快適に走ることができましたし、いいタイムも出すことができました。今は違うことに取り組んでいますが、初日はタイヤチョイスに集中したいです。レースパフォーマンスをテストするために、同じタイヤでなるべくたくさん周回しました。今のところいい方向に向かっています」

ミゲル・オリベイラ(Moto3 2番手)「午前中はあまりよくありませんでしたが、午後に向けて調整したら、とてもよくなりました。今日はマシンのバランスに取り組みました。第3セクターでまだよくしなければならないところがあります。決勝に向けて、すべてのセッションで前進したいです」

藤井謙汰(Moto3 33番手)「初めてアッセンを走りましたが、コーナーにバンクがついているところが多かったです。このようなコーナーでは、速度を落とさないようにスピードを乗せて走らないとタイムが出ないので、それができるように明日もがんばります。全体的にはよくなっていると思います。走った経験があるヘレス・サーキットが、トップとのタイム差が今までで一番小さかったのですが、それに次いで今日はよかったと思います。明日はもっと縮められるようにがんばりたいです」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
111B.スピーズヤマハ1:34.866
235C.クラッチローヤマハ+0.006
369N.ヘイデンドゥカティ+0.102
419アルバロ・バウティスタHonda+0.142
599J.ロレンソヤマハ+0.191
626ダニ・ペドロサHonda+0.214
71ケーシー・ストーナーHonda+0.315
84A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.391
946V.ロッシドゥカティ+0.430
108H.バルベラドゥカティ+0.432
116ステファン・ブラドルHonda+0.471
1241A.エスパルガロART+1.749
1314R.デ・ピュニエART+2.005
1451M.ピロFTR+2.191
1568Y.ヘルナンデスBQR+2.706
1617K.アブラハムドゥカティ+2.762
1754M.パシーニART+2.791
185C.エドワーズSUTER+2.803
1977J.エリソンART+3.107
2022I.シルバBQR+3.413
219D.ペトルッチIODA+3.507

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:38.421
229アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.147
377ドミニク・エージャーターSUTER+0.451
493マルク・マルケスSUTER+0.642
55ヨハン・ザルコMOTOBI+0.709
671クラウディオ・コルティKALEX+0.727
724トニ・エリアスSUTER+0.739
83シモーネ・コルシFTR+0.761
945スコット・レディングKALEX+0.811
1015アレックス・デ・アンジェリス FTR +0.897
1138ブラッドリー・スミスTECH 3+0.941
1236ミカ・カリオKALEX+0.952
1380エステベ・ラバトKALEX+1.003
1412トーマス・ルティSUTER+1.035
1530中上貴晶KALEX+1.065
1676マックス・ノイキルヒナーKALEX+1.072
1714ラタパーク・ウィライローSUTER+1.133
1844ロベルト・ロルフォSUTER+1.283
1918ニコラス・テロールSUTER+1.403
2063マイク・ディ・ミリオSPEED UP+1.585
21 4ランディ・クルメンナッハKALEX+1.686
22 8ジノ・レイSUTER+1.778
23 60フリアン・シモンSUTER+1.838
24 49アクセル・ポンスKALEX+2.038
25 72高橋裕紀 FTR +2.109
26 19ザビエル・シメオンTECH 3+2.185
27 88リカルド・カルダスAJR+2.456
28 7アレクサンダー・ルンドMZ-RE Honda+2.572
29 50ダミアン・クドリンBIMOTA+3.150
30 10マルコ・コランドレアFTR+3.785
31 57エリック・グラナドMOTOBI+4.863
32 82エレナ・ロセールMORIWAKI+4.939

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125マーベリック・ビニャーレスFTR Honda1:44.312
244ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.737
331N.アジョKTM+0.987
411S.コルテセKTM+0.994
539L.サロンKALEX KTM+1.168
689アラン・ティーチャーTSR Honda+1.192
784ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+1.213
852D.ケントKTM+1.329
942アレックス・リンスSUTER Honda+1.404
105ロマノ・フェナティFTR Honda+1.421
1123A.モンカヨKALEX KTM+1.485
1227ニッコロ・アントネッリFTR Honda+1.579
1396ルイス・ロッシFTR Honda+1.613
1410アレクシ・マスボーHonda+1.626
1561A.シシスKTM+1.647
1655H.ファウベルKALEX KTM+1.659
1741B.バインダーKALEX KTM+1.814
187エフレン・バスケスFTR Honda+1.887
1940フリアン・ミラレスHonda+2.080
2063Z.カイルディンKTM+2.248
2199D.ウェッブMAHINDRA+2.381
2226エイドリアン・マーティンFTR Honda+2.432
2353ジャスパー・イウェマFGR Honda+2.463
2432アイザック・ビニャーレスFTR Honda+2.544
2519アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+2.639
2677M.シュローターMAHINDRA+2.761
2715シモーネ・グロツキーSUTER Honda+3.088
2830ジュリアン・ペドネSUTER Honda+3.090
298ジャック・ミラーHonda+3.106
309トニ・フィンスターブッシュHonda+3.289
3122ブライアン・スホーテンHonda+3.333
3221イバン・モレノFTR Honda+3.721
3351藤井謙汰TSR Honda+3.742
3494J.フォルガーIODA+4.196
353L.モルチャーノIODA+4.204