round 05

June 2 2012 MotoGP Gran Premi Aperol de Catalunya 第5戦 カタルニアGP
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ストーナーが今季2度目のポールポジション獲得
フリー走行でトップタイムのペドロサは、アタックに失敗して5番手

2012年6月2日(土)・予選  会場:カタルニア・サーキット  天候:晴れ
気温:31℃  コースコンディション:ドライ

第5戦カタルニアGPの予選は、2日連続の快晴となり、ケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が快速ラップを刻んで、今季2度目のポールポジションを獲得しました。前日のフリー走行は、ハードタイヤを装着してセットアップに集中して6番手。2日目、午前中のフリー走行も決勝に向けて準備を進めながら2番手でしたが、午後の予選ではソフトタイヤでアタックを敢行。ライバルを圧倒する速さを披露して、第3戦ポルトガルGP以来、2戦ぶり通算40回目のポールポジション(MotoGPクラスで36回目)獲得となりました。

  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

初日のフリー走行で8番手だったダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、2日目午前中のフリー走行で一気にタイムを上げて、首位に浮上しました。そして午後の予選では、前戦フランスGPから2戦連続PP獲得の期待がふくらみましたが、最後のアタックに失敗、5番手に終わりました。アタックしていた周回、後半セクションまでストーナーに続く2番手タイムを刻んでいました。最終セクションの走り次第では、ストーナーを逆転する可能性もありましたが、痛恨のコースアウトを喫し、PP獲得は果たせませんでした。

しかし、ストーナー、ペドロサともに、優勝を狙える状態にマシンを仕上げることに成功しました。明日の決勝では、今季初のRepsol Honda Teamの1-2フィニッシュを狙います。

この日は最高気温が31℃、路面温度が52℃まで上昇。前日より厳しいコンディションとなりました。その中で、初日9番手のステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、3回目のフリー走行で7番手へとポジションを上げ、予選ではトップのストーナーから0.770秒差の8番手。2列目獲得は果たせずも、トップとのタイム差を縮めて、決勝に向けて大きな期待を抱かせました。前戦フランスGPではベストフィニッシュの5位。今大会は、その5位以上を狙います。

初日2番手と好調な走りを見せたアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は、2日目のフリー走行では大接戦の中でタイムの更新ならず、予選では10番手へとポジションを落としました。しかし、ブラドルとともに、レースをこなすごとに調子を上げているだけに、決勝では追い上げのレースに期待が集まります。CRTマシンのミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は、16番グリッドから決勝に挑みます。

Moto2クラスは、フリー走行でセットアップに集中していたマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)が、予選で一気にタイムを上げて4戦連続、今季4度目のPPを獲得しました。今大会、ホームGPとなるマルケスは、初日のフリー走行で16番手、2日目のフリー走行では9番手と慎重にセッティングを進めていましたが、予選ではライバルを圧倒しました。マルケス同様、ホームGPに闘志を燃やす総合首位のポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)が僅差の2番手。サーキットに集まった地元ファンを喜ばせました。

日本人勢は、初日7番手の中上貴晶(Italtrans Racing Team)が、今季2度目のフロントロー獲得に闘志を燃やしましたが、セッション中に他車に追突されるハプニングで時間をロスし、12番手に終わりました。初日23番手の高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)は22番手。決勝ではともに、追い上げのレースに挑みます。

Moto3クラスは、ホームGPに闘志を燃やすマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が、2戦連続PPを獲得。前戦フランスGPで初優勝を達成したルイス・ロッシ(Racing Team Germany)が3番手で、今季2度目のフロントロー獲得しました。今大会は、トップから1秒差以内に12台という接戦。決勝レースは厳しい戦いが予想されます。藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は33番手から決勝に挑みます。

コメント

ケーシー・ストーナー(MotoGP ポールポジション) 「午後の予選も、プラクティスセッションで試した要領で走りこみました。午前中の45分のセッションでは、すべてをこなすことはできませんでしたからね。午前中はハードタイヤでたくさん仕事をしました。そして、午後の暑いコンディションでは、ソフトタイヤで走ってみました。レースディスタンスを走れるかを、試していたんです。セッション中はいくつか、違うことを試すために、何度も出たり入ったりしました。そして、いまだに問題となっているチャターを減らすために努力しました。スロットルを開けると、すぐにリアにチャタリングが出ました。それを解消するために、とても大変な思いをしました。セッションの最後に少しよくはなりましたけれど、レースの前にあと一歩前進しなければなりません。明日は、タイヤの消耗がレースに影響すると考えています。これは、様子をみなければなりません。でも、ポールポジションからスタートできるのはうれしいことです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 5番手) 「難しい予選セッションでした。ほとんどの時間を、ソフトタイヤを試すことに費やしていました。そのため、順位を落としてしまいました。でも、心配はしていなかったんです。プラクティスの最後に、新品のソフトタイヤが2本残っているのが分かっていましたからね。最初の1本目は、すぐにいいタイムが出て、2番手に上がれました。そして2本目のアタックも、途中まではよかったのですが、ブレーキングが遅れてしまい、マシンが大きく振られて、はらんでしまいました。ポールポジションか、悪くてもフロントローのチャンスを逃してしまったので残念でした。とにかく、昨日の仕事には満足していますし、今日はレースへの準備ができたと感じています。これが自分にとっては最も重要なことなんです。明日は、チームと一緒にもう少し前進できるか、様子を見たいです。そして、厳しいレースで100%の力を出せるように準備したいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 8番手) 「悪くはありませんでした。いい形で一日を終えられたと思います。熱かった路面コンディションを考えれば、8番手というのはかなりポジティブな結果です。でも、もっと上の6番手か7番手あたりを期待していました。セッション中は、そのポジションを楽に維持できました。でも最後に、みんながソフトタイヤを使い、100%でプッシュしたんだと思います。マシンのパッケージと、レースペースは悪くありません。明日のレースが楽しみです。とにかくいいスタートを切って、トップライダーたちに、しばらくはついていきたいです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 10番手) 「今日は、あまりうまくいきませんでした。路面コンディションが午後になって変わり、望んだようなグリップを得ることができませんでした。データを見直し、明日に向けて改善したいです。フロントのフィーリングのないまま走るのは、とても難しかったです。でも明日は、もっといい結果を出せる自信があります」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 16番手) 「今日はもっと速いタイムを出せたかもしれません。でも、アタックしている周回で、(カレル)アブラハム(ドゥカティ)が転倒して、集中力を失ってしまいました。それで大事な時間が過ぎてしまったんです。でもレースでは、トップのCRTに近づけるだろうと予想しています。とにかく、序盤に離されないようにしなければなりません。そしてしっかりと戦いたいです。今大会は、ル・マンのドライでみせた進化を確認することができました」

中本修平 | HRCチーム代表 「この2日間、ドライコンディションと高温の路面状況でのセットアップをまとめることができました。決勝も、今日のような状況になれば、この2日間のデータを生かせると思うのですが、残念ながら天気予報は、気温が下がり、雨の可能性もありそうだと伝えています。前戦フランスGPも、予選までのようにドライコンディションで戦えたら、勝てたかもしれないと思っています。今大会も、天候に翻ろうされないように、全力を尽くしたいです。気温が下がった場合、タイヤの選択が難しくなります。しかし、ケーシーもダニも、ソフトでもハードでもいけるという状態なので、天候を見て、ベストな状態で挑みたいです。とにかく明日の決勝は、ドライコンディションで思いきり走ってもらいたいと考えています」

マルク・マルケス(Moto2 ポールポジション) 「昨日は、マシンのセッティングに少し戸惑いがありました。でも今日は、気持ちを切り替えて、大きく前進することができました。予選の前は、ポールポジションも期待していなかったのですが、最後には決勝に向けてとてもいいベースができました。これは最も重要なことです。フリー走行ではいつもそうですが、レースのパフォーマンスに集中しました。そして、そこからとてもいい仕事をすることができたと感じています。天気がどうなるか、様子を見たいですね。でも明日は、いいレースができると思っています」

ポル・エスパルガロ(Moto2 2番手) 「ホームレースでフロントローに入ることができて、うれしいです。昨年は、ずっと後ろの方でしたからね。ポールポジションだったら、もっとうれしかったとは思いますが。でもセッションの最後に、渋滞につかまってしまいました。それがなければ、もっとよかったはずです。そのせいでラップタイムを上げることができませんでした。2番手なので、悪くはありません。決勝レースで、マルケスや(トーマス)ルティ(Interwetten-Paddock)と戦えると思っています」

トーマス・ルティ(Moto2 3番手) 「今日は、昨日より暑くなったので、少し苦労しました。最初の2つのセッションを終えてトップタイムでしたから、今日はポールポジションが獲得できるんじゃないかと楽しみでした。PPは取れなかったのですが、フロントローを獲得できたのでうれしいです。レースに向けて、少しセッティングを変えたいと考えています。たぶん優勝争いができるでしょう。昨日は転倒してしまいました。限界を見つけようとして、少し無理をしてしまいました。でも低速コーナーだったので、マシンに問題はありませんでした」

中上貴晶(Moto2 12番手) 「セッション中盤に、リカルド・カルダス(Arguinano Racing Team)に追突されて、時間をロスしてしまいました。1コーナー手前で彼をパスしたんです。かなりのスピード差だったのですが、その後、追突されてしまいました。最初は何が起きたのか分かりませんでしたが、転ばなくてよかったです。その後、ピットに戻って、マフラーとシートを交換して、残りの時間を走ることができました。フロントはかなりいい状態になったのですが、タイヤのグリップが落ちてきたときにリアのスライドが激しいので、それを改善したいと考えています。明日も暑くなったら、タイヤには相当厳しいと思っています。リアタイヤのグリップが落ちてきたときに、アベレージをキープできるようにしたいですね」

高橋裕紀(Moto2 22番手) 「今日は、リアサスペンションを新しいスペックに交換しました。それがすごくよかったです。午後はフロントも代えたのですが、フロントはもう少しセッティングが必要だと感じました。予選セッションだけでは、いい状態を見つけられませんでした。しかし、リアがすごくよくなったので、コーナーの出口は気持ちよく乗れるようになりました。それで22番手という順位なので、ちょっとがっかりしたのが本音です。ウオームアップでフロントのセッティングを決めて、決勝では少しでも上位を狙いたいです」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 ポールポジション) 「ホームレースでポールポジションを獲得できて、とてもうれしいです。ファンのためにポールポジションを獲得できたことは、とても意味があります。とてもいいセッションでした。そして、とてもポジティブでした。相性がいいサーキットというわけではないので、うれしいです。ル・マンの方が、自分のライディングスタイルには合っています。カタルニアは全く違うサーキットなので、快適に走るために、いろいろ変えなければいけませんでした。明日に向けて、すべて準備は整っています。でも、明日の天気がどうなるのかは分かりません。気温が下がれば、タイヤの消耗は少なくなって、ペースをもっと維持できるようになるでしょう」

ルイス・ロッシ(Moto3 3番手) 「すべてうまくいっています。とてもいい状態です。今回はマシンを少し変えて、自分のライディングも少し変えています。どんどんよくなっています。でも、やるべきことはまだたくさんあります。今回は、新しいエンジンを搭載しました。あまり改善は実感していないのですが、ラップタイムが新しさを証明しているのは確かです」

ミゲル・オリベイラ(Moto3 5番手) 「ポジティブな一日となりました。2列目を獲得できたので、満足しています。ここはストレートがとても長いので、ポジションを上げるチャンスはいくらでもあります。昨日のパフォーマンスを向上させようと、午前中のフリー走行は走りました。でも、思っていたようなタイムは出せませんでした。しかし午後の予選では、トップグループに近づきました。一人で速いラップを出すのは難しいことに気づきました。思っていたようなペースで走れませんでしたが、レースになれば、違う展開が待ち受けているはずです。最後に転倒してしまいましたが、ケガがなくてよかったです」

藤井謙汰(Moto3 33番手) 「昨日はハードタイヤで周回して、コースを覚えました。攻略したとは言えませんが、だんだんペースも上がってきて、午後の予選はソフトを履いてアタックしました。今日は54秒台に入れたかったのですが、自分ではまずまずの走りができたと思っています。それでこの順位なので、かなりがっかりしました。トップとのタイム差が縮まってきているので、これからは順位を上げていきたいです。明日は、54秒台のグループに混じってバトルがしたいです」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
11ケーシー・ストーナーHonda1:41.295
299J.ロレンソヤマハ+0.146
335C.クラッチローヤマハ+0.253
411B.スピーズヤマハ+0.257
526ダニ・ペドロサHonda+0.361
64A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.392
769N.ヘイデンドゥカティ+0.734
86ステファン・ブラドルHonda+0.770
946V.ロッシドゥカティ+0.880
1019アルバロ・バウティスタHonda+1.061
118H.バルベラドゥカティ+1.080
1217K.アブラハムドゥカティ+1.971
1314R.デ・ピュニエART+2.205
145C.エドワーズSUTER+2.729
1541A.エスパルガロART+2.746
1651M.ピロFTR+3.061
1777J.エリソンART+3.468
1854M.パシーニART+3.469
1968Y.ヘルナンデスBQR+3.538
209D.ペトルッチIODA+4.435
2122I.シルバBQR+4.667

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスSUTER1:46.187
240ポル・エスパルガロKALEX+0.195
312トーマス・ルティSUTER+0.243
429アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.290
53シモーネ・コルシFTR+0.629
677ドミニク・エージャーターSUTER+0.657
745スコット・レディングKALEX+0.679
824トニ・エリアスSUTER+0.920
980エステベ・ラバトKALEX+0.920
1015アレックス・デ・アンジェリスSUTER+0.928
11 81 ジョルディ・トレースTECH 3+1.052
1230中上貴晶KALEX+1.088
1338ブラッドリー・スミスTECH 3+1.236
145ヨハン・ザルコMOTOBI+1.240
1518ニコラス・テロールSUTER+1.281
1671クラウディオ・コルティKALEX+1.396
1760フリアン・シモンSUTER+1.444
1844ロベルト・ロルフォSUTER+1.459
1936ミカ・カリオKALEX+1.467
204ランディ・クルメンナッハKALEX+1.566
2147アンヘル・ロドリゲスBIMOTA+1.654
2272高橋裕紀SUTER+1.656
238ジノ・レイSUTER+1.854
2463マイク・ディ・ミリオSPEED UP+1.873
2588リカルド・カルダスAJR+1.887
2676マックス・ノイキルヒナーKALEX+1.903
2714ラタパーク・ウィライローSUTER+1.909
2849アクセル・ポンスKALEX+2.266
29 7アレクサンダー・ルンドMZ-RE Honda+2.894
30 10マルコ・コランドレアFTR+3.553
31 82エレナ・ロセールMORIWAKI+4.291

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125マーベリック・ビニャーレスFTR Honda1:52.160
263Z.カイルディンKTM+0.268
396ルイス・ロッシFTR Honda+0.443
411S.コルテセKTM+0.469
544ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.597
639L.サロンKALEX KTM+0.673
710アレクシ・マスボーHonda+0.790
87エフレン・バスケスFTR Honda+0.791
955H.ファウベルKALEX KTM+0.873
1027ニッコロ・アントネッリFTR Honda+0.971
1112アレックス・マルケスSUTER Honda+0.980
1284ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+0.985
135ロマノ・フェナティFTR Honda+1.047
1452D.ケントKTM+1.186
15 17 ジョン・マクフィー KRP Honda+1.242
1642アレックス・リンスSUTER Honda+1.318
1723A.モンカヨKALEX KTM+1.356
1819アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.474
1961A.シシスKTM+1.503
208ジャック・ミラーHonda+1.557
2189アラン・ティーチャーTSR Honda+1.812
2241B.バインダーKALEX KTM+1.844
2321イバン・モレノFTR Honda+1.899
2431N.アジョKTM+1.952
2553ジャスパー・イウェマFGR Honda+2.121
2615シモーネ・グロツキーSUTER Honda+2.368
2732アイザック・ビニャーレスFTR Honda+2.497
2826エイドリアン・マーティンFTR Honda+2.537
2994J.フォルガーIODA+2.616
3077M.シュローターMAHINDRA+2.669
3199D.ウェッブMAHINDRA+3.008
3230ジュリアン・ペドネSUTER Honda+3.535
3351藤井謙汰TSR Honda+3.645
343L.モルチャーノIODA+4.018