round 15

October 1 2011 MotoGP Grand Prix of Japan 第15戦 日本GP
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ストーナー、今季10度目のポールポジション獲得。タイトル獲得にまた一歩前進
ドヴィツィオーゾ3番手、ペドロサ4番手、シモンチェリ6番手と好位置から決勝に挑む

2011年10月1日(土)・予選  会場:ツインリンクもてぎ  天候:曇り
気温:22℃  コースコンディション:ドライ

第15戦日本GPの予選は、やや雲の多い一日となりました。最高気温も22℃と前日より4℃低く、路面温度も9℃低いコンディションとなり、セットアップの難しい一日となりました。しかし、好調なスタートを切ったHonda勢は、2日目も順調にメニューを消化。ケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が今季10度目のPPを獲得、3番手にアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)、4番手にダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)、6番手にマルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)と続きました。

  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナー(左)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(右)ケーシー・ストーナー(左)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(右)
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • 青山博一青山博一
  • トニ・エリアストニ・エリアス
  • 秋吉耕佑秋吉耕佑
  • 伊藤真一伊藤真一

午前中のフリー走行ではストーナー、ドヴィツィオーゾ、ペドロサ、シモンチェリが上位を独占。予選では、そのまま上位独占とはなりませんでしたが、決勝を想定したロングランでライバルを圧倒したHonda勢が、今季11勝目、7年ぶりの日本GP制覇に向けて大きく前進しました。

今季10度目のPPを獲得したストーナーは、1987年にワイン・ガードナーが達成した記録に並び、1997年にミック・ドゥーハンが達成したシーズン12回の記録にあと2つと迫りました。同郷の偉大なチャンピオンたちに肩を並べる記録を打ち立てたストーナーは、今大会の結果によっては、次戦オーストラリアGPでタイトルを獲得する可能性が高まります。日本GPは、ストーナーにとってもHondaにとっても重要な一戦となりますが、プレッシャーを感じさせない伸び伸びした走りを披露しました。

初日3番手、2日目のフリー走行で2番手につけたドヴィツィオーゾは、予選でも3番手と好調な走りを見せ、第4戦フランスGP以来となる今季2度目のフロントローを獲得しました。昨年の大会ではPPを獲得、決勝は惜しくも2位と、優勝を逃していますが、今年は2年連続フロントローを獲得。2年連続表彰台と今季初優勝を狙います。

初日トップタイムをマークしたペドロサは、ソフトタイヤを装着してのアタックが決まらず、4番手へとポジションを落としました。しかし、レースタイヤを装着して4番手タイム、ロングランでも優勝を狙えるアベレージを刻んでいるだけに、Repsol Honda Teamの3選手の優勝争いと表彰台独占への期待が高まっています。

初日4番手だったシモンチェリは、セッション中盤に転倒したことが影響、思うようにタイムを伸ばせず6番手へとポジションを落としました。しかし、レースタイヤを装着してのアベレージでは、Repsol Honda Teamの3選手に肉薄するもので、今季2回目の表彰台が期待されます。

シモンチェリのチームメートで初日7番手の青山博一は、順調にマシンのセットアップを進めるも、アタックが決まらず11番手。しかし、マシンの仕上がりはよく、ロングランも快調で、追い上げのレースに期待されます。

以下、トニ・エリアス(LCR Honda MotoGP)は16番手、秋吉耕佑(LCR Honda MotoGP)17番手。伊藤真一(Team HRC)は、午前中のフリー走行で転倒したことでリズムがつかめず19番手。決勝では追い上げのレースに挑みます。

Moto2クラスは、マルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)が今季7度目のPPを獲得。2番手にトーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2)、アンドレア・イアンノーネ(Speed Master)が僅差で続きました。初日3番手の高橋裕紀(Gresini Racing Moto2)は、クリアラップが取れないなどの理由で5番手へダウンしましたが、2列目から今季3回目の表彰台と優勝を狙います。

代役出場の中上貴晶(Italtrans Racing Team)は18番手、ワイルドカードで出場の小山知良(CIP with TSR)は、33番手から追い上げのレースに挑みます。

125ccクラスは、ヨハン・ザルコ(デルビ)がPPを獲得。Honda RS125Rでワイルドカード出場の日本の4選手は、大久保光(18 Garage Racing Team)が25番手、渡辺陽向(Project u 7C Harc)31番手、山本剛大(Team Nobby)33番手、大西隼(Project u 7C Harc)34番手。代役出場の森俊也(アプリリア)は32番手でした。

コメント

ケーシー・ストーナー(MotoGP ポールポジション) 「ここまですべて順調でした。1つのセッションを除いて、すべてファステストでしたからね。最高です。午後の予選では、いくつか違うセッティングを試しました。でも、あまり前進しなかったので、明日は今朝のセッティングに戻すことになると思います。明日は天気がどうなるか分かりません。雨の可能性もあるので、セッティングには十分注意したいと考えています。今日のホルヘ(ロレンソ、ヤマハ)は、すばらしい走りをしていました。アンドレアやダニもよかったです。2日間走ってみて、このサーキットとHondaの相性のよさを感じました。Hondaでもてぎを走る日をずっと楽しみにしてきました。明日は厳しいレースになると思います。でもチームは一生懸命、仕事をしています。ベストを尽くしたいです」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 3番手) 「もてぎでフロントローに並べて、とてもうれしいです。午前から午後にかけて、前進することができました。決勝はいいレースをする自信があります。とくにブレーキングはよかったです。今日はソフトとハードを試しましたが、どっちも悪くありませんでした。明日の天候を見て、タイヤを決めたいと考えています。タイヤはまだ決めていません。明日は表彰台争いに加われると思います。チームの仕事にはとても満足しています。明日はすばらしいレースになると思っています」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 4番手) 「セッション序盤はまずまずでした。決勝を想定したロングランでも、安定したペースでラップタイムを刻めました。すべてうまくいっているように見えました。しかし最後にソフトタイヤでアタックしたときに、うまくいきませんでした。どういうわけかグリップがよくなかったんです。それでピットに戻ってタイヤを交換したんですが、同じ問題が起きました。フロントローに並べなくて残念です。でもレースタイヤではフィーリングがいいので、自信はあります。もし明日の気温が下がったら、ソフトタイヤを使うライダーがいるかもしれません。でも僕は、ハードを使うことになると思います。ストーナーとドヴィツィオーゾ、そしてロレンソも加わって、厳しいレースになると思っています。最後まで全力で戦いたいです」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 6番手) 「転倒するまでは順調でしたが、ちょっとミスをして、5コーナーのバンプに乗って転倒してしまいました。そのため、セッションの残り半分は攻めの走りができなかったんです。中古のタイヤしか残っていなかったので、自信を取り戻すのにも苦労しました。転倒がなければ、フロントローを狙えたかもしれません。でも、明日はいいレースをする自信があります。表彰台を狙いたいです」

青山博一(MotoGP 11番手) 「最終的な順位にはあまり満足していませんけれど、マシンの感触はよかったです。レースペースもいいので、明日はいいレースをする自信があります。できる限りいいスタートを切って、後れないようにしたいです。明日は天気が悪くなるかもしれず、そうなれば路面温度が下がるかもしれません。そのときはセットアップが難しくなりますが、そうなったときのセッティングの方向性は決まっています。ホームグランプリなので、いいレースがしたいですね。そしてファンの期待に応えたいです」

トニ・エリアス(MotoGP 16番手) 「昨日、まずまずのセッティングができたので、今日はもっといい状態にする自信がありました。でも、目標にした1分47秒台に入れることができませんでした。ソフトタイヤを入れてのアタックでは、何度かワイドになってしまい、ミスをしてしまったんです。このコンディションでは、これ以上速く走るのは無理でした。しかし、レースタイヤはすでに決まっています。明日のウオームアップは、天候に合わせて、しっかりセットアップしたいです」

秋吉耕佑(MotoGP 17番手) 「今日は、タイヤの特性を理解するところから始めました。そして少しサスペンションを変えたら、マシンの感触が昨日よりよくなり、ペースも上げられました。フロントフォークとリアリンクをもう少し調整すれば、決勝に向けてさらにいい状態にできると思っています。明日は日本人ライダーの代表としてベストを尽くして、東日本大震災の被災者の方々に勇気と楽しみを与えたいです」

伊藤真一(MotoGP 19番手) 「今朝の転倒で、自信を少し失ってしまいました。そのため予選では、リズムある走りができませんでした。いいセッティングを見つけるために全力を尽くしたんですが、最良のセッティングは見つけられませんでした。明日の朝のウオームアップで解決策を見つけたいです。パドックの雰囲気はとてもよかったです。GPライダーとしてここにいられることが、とてもうれしい。明日はベストを尽くして、いいレースをしたいです」

中本修平 | HRCチーム代表 「ケーシーは、もう少しグリップするようにして旋回性を上げたいと言っていましたが、シーズン10度目のPPを獲得できてよかったです。ラップタイムも悪くありませんが、ペースを上げるとチャターが出ているようなので、明日のウオームアップで最後の調整をしたいと考えています。ダニは、ソフトタイヤでタイムを上げられませんでした。結果的に、レースタイヤでベストを出しています。フロントローに並べなかったのは残念ですが、ケーシーとともに優勝争いをしてくれると思っています。アンドレアも、最終的にセットアップを詰めてきたので、3人で優勝争いをしてくれたら最高です。明日は優勝を目標に、全力を尽くしたいです」

マルク・マルケス(Moto2 ポールポジション) 「今回は少しセットアップが遅れましたが、最終的にポールポジションを獲得できてうれしいです。このサーキットはミサノやアラゴンと違って、たくさんのハードブレーキングポイントがあります。ギリギリになったけれど、いいセットアップを見つけられてよかったです。今回はいいベースがあるので、いいレースができると思っています。このサーキットは難しいので、とにかく完走することを目標にしたいですね。PPは取れたけれど、明日のレースが一番大事ですからね」

トーマス・ルティ(Moto2 2番手) 「今週は調子がいいんです。最初からかなりいいペースで走れていますし、アベレージも悪くありません。しかも、こうしてフロントローに並べてうれしいです。ポールポジションを獲得できなくて残念でしたが、今回はマルクの方が少し速かった。しかし、全体的に満足しています。レースが楽しみです」

アンドレア・イアンノーネ(Moto2 3番手) 「ここはフロントローからスタートとするのが大事なサーキットなので、今日の結果には満足しています。マシンのセットアップもよかったし、気持ちよく走ることができました。明日のウオームアップで最後の調整をして、決勝に挑みたいです。マルクとトーマスが速いので、厳しいレースになると思っています。最後までベストを尽くして、いい結果を残したい」

高橋裕紀(Moto2 5番手) 「フロントローに並びたいと思っていました。できることならポールポジションを取りたいと思っていましたが、うまくいきませんでした。クリアラップが取れなかったこともあります。最後のアタックに向けて、セッティングをちょっと変更したのですが、それがいいのか悪いのか、渋滞の中で判断できませんでした。やっとスペースができてアタックしたときに、ちょっと違うなと感じました。なんとか2列目に並べたのでよかったんですが、明日はいいスタートを切って表彰台、優勝を狙いたいです」

中上貴晶(Moto2 18番手) 「フリー、予選と、セッションごとにタイムを短縮できましたが、周りの選手もタイムが上がってきたので、思っていたよりも順位を落としてしまいました。6列目からのスタートになるので、いいスタートを切って、少しでも前に出たいです。明日は応援してくれるファンと、チャンスを与えてくれたチームのために全力を尽くしたいです」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
127ケーシー・ストーナーHonda1:45.267
21J.ロレンソヤマハ+0.256
34アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.524
426ダニ・ペドロサHonda+0.699
511B.スピーズヤマハ+0.775
658マルコ・シモンチェリHonda+0.944
746V.ロッシドゥカティ+1.200
819A.バウティスタスズキ+1.319
98H.バルベラドゥカティ+1.427
1069N.ヘイデンドゥカティ+1.496
117青山博一Honda+1.544
1235C.クラッチローヤマハ+1.551
1314R.デ・ピュニエドゥカティ+1.650
145C.エドワーズヤマハ+1.898
1517K.アブラハムドゥカティ+2.655
1624トニ・エリアスHonda+2.902
1764秋吉耕佑Honda+3.100
186D.カドリンドゥカティ+3.695
1972伊藤真一Honda+4.704

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスSUTER1:52.067
212トーマス・ルティSUTER+0.193
329アンドレア・イアンノーネSUTER+0.356
438ブラッドリー・スミスTECH 3+0.578
572高橋裕紀MORIWAKI+0.627
63シモーネ・コルシFTR+0.629
715アレックス・デ・アンジェリスMOTOBI+0.696
865ステファン・ブラドルKALEX+0.722
977ドミニク・エージャーターSUTER+0.732
1075マティア・パシーニFTR+0.786
1118ジョルディ・トレースSUTER+0.882
1236ミカ・カリオSUTER+1.015
1340アレックス・エスパルガロPONS KALEX+1.068
1451ミケーレ・ピロMORIWAKI+1.105
1545スコット・レディングSUTER+1.134
1619ザビエル・シメオンTECH 3+1.143
1734エステベ・ラバトFTR+1.207
1830中上貴晶SUTER+1.224
1954ケナン・ソフォーグルSUTER+1.309
2035ラファエレ・デ・ロサSUTER+1.363
2144ポル・エスパルガロFTR+1.465
2288リカル・カルダスMORIWAKI+1.571
2313アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+1.648
2480アクセル・ポンスPONS KALEX+1.688
2563マイク・ディ・ミリオTECH 3+1.712
2614ラタパーク・ウィライローFTR+1.751
2716ジュール・クルーゼルSUTER+1.753
2868ヨニー・ヘルナンデスFTR+1.899
2976マックス・ノイキルヒナーMZ-RE HONDA+1.902
309ケニー・ノイズFTR+2.094
3153バレンタン・ドゥビーズFTR+2.274
3264サンティアゴ・ヘルナンデスFTR+2.308
337小山知良 TSR 6 +2.374
346ホアン・オリベFTR+2.673
3595マシェル・アル・ナイミMORIWAKI+2.677
3639ロベルティーノ・ピエトリSUTER+2.844
3733セルジオ・ガデアMORIWAKI+3.491
- 4ランディ・クルメンナッハKALEX-

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
15J.ザルコデルビ1:57.888
255H.ファウベルアプリリア+0.242
318N.テロールアプリリア+0.360
425M.ビニャーレスアプリリア+0.570
523A.モンカヨアプリリア+1.049
67E.バスケスデルビ+1.114
711S.コルテセアプリリア+1.290
894J.フォルガーアプリリア+1.322
926A.マーティンアプリリア+1.530
1019A.トヌッチアプリリア+2.029