round 17

October 30 2010, QUALIFYING:14:05-(local)/22:05-(JST)
MotoGP bwin GRANDE PREMIO DE PORTUGAL
第17戦 ポルトガルGP

激しい雨のために予選がキャンセル。フリー走行の総合順位でグリッドが決まる

第17戦ポルトガルGPの予選は、朝から断続的に降り続いた雨のためにキャンセルとなり、3回のフリー走行の総合順位でグリッドが決まった。午前中に行われたフリー走行では、激しい雨の影響で、125cc、Moto2、MotoGPの3クラス合計で、延べ45人のライダーが転倒する大荒れのコンディション。MotoGPクラスは、ケーシー・ストーナー(ドゥカティ)、ヘクトール・バルベラ(ドゥカティ)、ニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)の4選手が転倒した。午後の予選は、さらに雨足が強まったことで開始時間が延期されたが、天候は回復せず、14時30分に中止が決まった。

この結果、初日のベストタイムでロレンソがPPを獲得。ヘイデン、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)と続き、Honda勢は、初日のベストタイムでマルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)が6番手、午前中に行われた3回目のフリー走行で初日のタイムを更新したアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が7番手。初日のベストタイムでランディ・デ・ピュニエ(LCR Honda MotoGP)8番手。以下、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)10番手、ダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)12番手、青山博一(Interwetten Honda MotoGP)16番手だった。

  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ランディ・デ・ピュニエランディ・デ・ピュニエ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • 青山博一青山博一

初日のセッションで転倒して9番手に終わっていたドヴィツィオーゾは、初日より雨量の多いコンディションの中でタイムを更新、セッション3番手と午後の予選に期待をつないだが、中止となったことで惜しくも7番グリッドが確定した。シモンチェリも3回目のセッションで6番手までポジションを上げたが、2日間の総合では10番手。デ・ピュニエも雨の決勝に向けてタイヤを温存したことが裏目に出て8番手。ペドロサも3回目のセッションで8番手までポジションを上げ、青山も14番手までタイムと順位を上げたが、2日間の総合では順位を上げられなかった。

しかし、ウエットレースになれば、Honda勢の6選手ともに調子を上げているだけに、好結果が期待される。天気予報は回復方向でドライコンディションも予想されるが、全チームのすべてのライダーにとっては、3日間で初めてドライコンディションを経験する厳しい条件となる。選手たちの多くはドライレースを希望するが、ウエットでもドライでも、今季もっとも難しいレースとなりそうだ。

Moto2クラスは、初日の午後のセッションが、最もコンディションがよかったため、初日2回目の順位でグリッドが決まった。PPを獲得したのはガボール・タルマクシ(Fimmco Speed Up)。フリアン・シモン(Mapfre Aspar Team)、トニー・エリアス(Gresini Racing Moto2)と続き、スーパースポーツ世界選手権チャンピオンでMoto2初出場のケナン・ソフォーグル(Technomag-CIP)が4番手に入った。高橋裕紀(Tech 3 Racing)は雨量の多い午前中のセッションで転倒を喫したが、初日のタイムで9番手。國川浩道(Bimota-M Racing)は最後尾から決勝に挑む。

コメント

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 7番手) 「今回の予選の目標は、フロントローを獲得することだった。昨日は転倒して9番手に終わっていたが、今朝のセッションは3番手だった。しかし、予選がキャンセルになったことで7番手に終わり、とても残念だ。午前中のセッションでは、制御がとてもよくなった。さらに、いくつか大きな変更をしたのだが、それがよく、速いペースを維持することができた。しかし、午後の予選はひどいコンディションになり、中止も仕方がなかった。明日は雨が上がり、ドライのレースになるかも知れない。ぶっつけ本番のドライレースになったら、とても難しい。リズムをつかむのに少し時間が必要になるので、決勝がドライになるのなら、ウオームアップもドライで走りたい」

ランディ・デ・ピュニエ(MotoGP 8番手) 「予選の中止は、正しい判断だったと思う。午前中のフリー走行は、決勝日が雨になることを想定して、タイヤをセーブした。もっとタイムを出すことができたけれど、こうして予選が中止になるとは思っていなかったし、仕方がない。いずれにしても、昨日のタイムで3列目からスタートできるのはうれしい。昨日、今日とウエットコンディションでのペースには満足しているし、自信もある。もしウエットならいいレースができると思う。ドライになったら、みんな同じだが、難しいレースになると思う」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 12番手) 「昨日から今日にかけて着実に前進することができた。午前中の走行ではタイムもポジションも上げられた。しかし、予選がキャンセルになったことでグリッドを上げられなかった。セッション序盤はあまりいいフィーリングではなかったが、少しでも多く周回しようと思った。それが結果的にいい判断だった。午後のセッションに向けて、さらに上位を狙えると思っていた。そうする自信もあった。中止の決定に異論はないが、12番グリッドに終わったのは残念だった。明日の天候がどうなるか分からないが、4列目からのスタートなので、ウエットでもドライでも、とにかくいいスタートを切りたい。総合ポイントで後ろに迫っているストーナーとロッシのことは気にせず、ベストを尽くしたい」

青山博一(MotoGP 16番手) 「昨日から今日にかけてセットアップは進み、タイムを更新することができた。セッティングの方向が分かったことで、午後はいろいろ試したいことがあったのだが、それができなくて残念だった。今日の午前中のコンディションは、昨日より悪かった。しかし、タイムを上げられたし、ポジションも14番手だった。予選がキャンセルになったことで16番グリッドになったが、明日は追い上げのレースをしたい。ドライになれば、ぶっつけ本番のレースになるし、難しいけれど、それはみんな同じ。ドライなら、今年一番よかったセッティングで決勝に挑みたい」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督 「残念ながら昨日と同じような悪天候になってしまったが、両選手ともに、ウエットコンディションのセッティングを進めることができた。アンドレアは、昨日から今日にかけてセットアップも大きく進み、もしウエットレースなら、かなりいいレースができると思う。ダニも、身体が徐々にマシンに慣れてきて、本来の走りを取り戻している。両選手ともにドライで走れていないが、みんな同じ条件。できることなら、ウオームアップ、決勝ともにドライで走れればと思っている」

ガボール・タルマクシ(Moto2 ポールポジション)「昨日のタイムでPPを獲得することができた。セッション中にレインからスリックに替えて出したタイムだが、これが結果的にPPにつながった。ウエットコンディションでも、フィーリングはよく、明日はドライでもウエットでも、いいレースができると思う。とにかく、ベストを尽くしたい」

ケナン・ソフォーグル(Moto2 4番手) 「初めて走るサーキットで、しかも初めて乗るマシン。そして、ダンロップタイヤで走るのも初めてと、何もかもが初めての経験だった。しかも、2日間を通じてウエットコンディションという難しさだった。でも、ダンロップのフロントタイヤのフィーリングはとてもよくて、タイムを上げることができた。明日のコンディションがどうなるか分からないが、初めてのレースなので、しっかりと走って完走したい」

高橋裕紀(Moto2 9番手) 「予選がキャンセルになり、昨日のタイムと順位でグリッドが決まってよかった。午前中のフリー走行は、雨の量も多く、決勝がウエットになることを想定して、レインタイヤを温存するために、昨日のタイヤで走行した。それが原因なのかも知れないが、シケインの切り返し10コーナーの立ち上がりで、ハイサイドで転んでしまった。そのため、3回目のフリー走行はほとんど走行できなかった。でも、フィーリングはそれほど悪くなかった。明日の天気がどうなるか分からないが、できることならドライコンディションで決勝レースをしたい」

予選リザルト

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
199J.ロレンソヤマハ1:48.522
269N.ヘイデンドゥカティ+0.135
346V.ロッシヤマハ+0.361
427C.ストーナードゥカティ+0.539
511B.スピーズヤマハ+1.199
633マルコ・メランドリHonda+1.262
74アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+1.485
814ランディ・デ・ピュニエHonda+1.521
95C.エドワーズヤマハ+1.791
1058マルコ・シモンチェリHonda+1.978
1141A.エスパルガロドゥカティ+2.265
1226ダニ・ペドロサHonda+2.302
1365L.カピロッシスズキ+2.996
1419A.バウティスタスズキ+4.212
1540H.バルベラドゥカティ+4.609
167青山博一Honda+4.795
17 71 C.チェカ ドゥカティ +5.411

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
12ガボール・タルマクシSPEED UP1:50.916
260フリアン・シモンSUTER+0.388
324トニー・エリアスMORIWAKI+0.443
4 54 ケナン・ソフォーグル SUTER +1.033
535ラファエレ・デ・ロサTECH 3+1.892
615アレックス・デ・アンジェリスMOTOBI+2.317
768ヨニー・ヘルナンデスBQR-MOTO2+3.298
877 ドミニク・エージャーターSUTER+3.331
972高橋裕紀TECH 3+3.386
1065ステファン・ブラドルSUTER+3.640
1125アレックス・バルドリーニI.C.P.+3.652
1212トーマス・ルティMORIWAKI+3.678
1339ロベルティーノ・ピエトリSUTER+3.749
144リチャード・カルダスBIMOTA+4.124
1553バレンティン・ドゥビーズADV+4.253
1631カルメロ・モラレス SUTER +4.499
1771クラウディオ・コルティSUTER+4.512
183シモーネ・コルシMOTOBI+4.730
196アレックス・デボンFTR+4.849
2080アクセル・ポンスPONS KALEX+4.918
218アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+4.947
229ケニー・ノイズPROMOHARRIS+5.024
2317カレル・アブラハムFTR+5.072
2455ヘクトル・ファウベルSUTER+5.166
2545スコット・レディングSUTER+5.258
2656マイケル・ランセダーSUTER+5.365
2716ジュール・クルーゼルSUTER+5.529
287ダニ・リバス BQR-MOTO2+5.946
2910フォンシ・ニエトMORIWAKI+6.134
3044ロベルト・ロルフォSUTER+6.443
3170フェルッチオ・ランボルギーニMORIWAKI+6.475
3214ラタパーク・ウィライローBIMOTA+6.583
3319ザビエル・シメオンMORIWAKI+6.603
3440セルジオ・ガデアPONS KALEX+6.939
3529アンドレア・イアンノーネSPEED UP+7.005
3661ウラジミール・イワノフMORIWAKI+7.898
3788ヤニック・グエラMORIWAKI+8.154
3895マシェル・アル・ナイミBQR-MOTO2+9.706
3963マイク・ディ・ミリオSUTER+9.230
405ホアン・オリベPROMOHARRIS+9.317
4166國川浩道BIMOTA+16.266

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
138B.スミスアプリリア2:00.148
299D.ウェッブアプリリア+2.498
323A.モンカヨアプリリア+2.877
440N.テロールアプリリア+3.675
511S.コルテセデルビ+3.809
678マイケル・シュローターHonda+3.986
771小山知良アプリリア+4.570
839L.サロンアプリリア+4.801
932L.サバドーリアプリリア+4.834
1052D.ケントランブレッタ+4.950