この日は朝一番に家の近くにある金融機関へ自転車で出掛け、用事を済ませて帰る際に、駐輪場から出そうと反対側へ向きを変えようとしたときに、足がよろけてしまい、ひっくり返って倒れ込んだところへ自転車が覆いかぶさり、自転車の下敷きになってしまったのである。ショックの余り動揺していたところ、驚いて声をかけてくれた人に、恥ずかしさを隠しながら照れ隠しに苦笑いを浮かべて、年には勝てないものの無事であることを伝えたのである。自宅に帰ってから、落ち込んだ気分を払拭したいと思い、愛車アコードでまた北隣町へ昼の食材を買い求めに出掛けたのだが、アコードを運転すると同時に気分がほぐれて、いつものようにマニュアルシフトの運転操作に集中しての快適なドライブとなり、自転車の下敷きになったことを忘れて、普段の自分を取り戻すことができたのであった。加齢からくる衰えは避けては通れない現実なのだが、アコードのおかげで心身ともに年齢に応じた健康状態を維持しているものと自信がわいてくるのである。アコードがそばにいる限り、長生きできそうなのだ。


