この日の午前中も愛車アコードに乗って、昼食の食材を買い求めに北隣市のスーパーへ出掛けたのであった。友人からみるとわざわざアコードで隣市まで行かなくとも、近くにスーパーはあることから、距離稼ぎとしか考えられないと言うのだが、私が求めているものはそこにしかないものであり、わざわざ行くのではなく、そこにしかないために私の想いを達成するとの強い意志をもって、いつもアコードで出掛けているのである。アコードに乗ることで、距離や時間に関係なく、歓びを感じることができることから、毎日のようにワクワクドキドキしながら、正直なところ実は距離稼ぎに精を出しているのである。人から見れば現実逃避とも思えるかもしれないが、逃避ではなく私にとっては迂回もしくは回避することで、一時的ではあるが、アコードと共に走ることが至福のひと時と感じられるがゆえに、これからもその時間を求めて加齢に負けることなく、アコードに支えられながら老化しつつある現実を受け入れ、老いの日々を満喫して一日でも長く生き長らえていきたいと願っている私なのである。


