天気が回復したこの日は、前日の雨が降る中を愛車アコードで北隣町まで買い物に出掛けたことから、汚れたアコードをきれいに洗車したのであった。暑いくらいとなった陽気のために、カッパを着ての洗車で大汗をかいたのであるが、なにより汚れを洗い落としてきれいになったアコードを見て、新車に戻ったのではないかと我ながら大いに感激したのであった。同時に、今から半世紀前にアコードはまだ世に登場してなかったが、もし私が20代前半のときにアコードと出会っていたとしたら、きっとこの年になった今でもアコードに乗り続けているだろうと、美しくなったアコードを見ながら空想している私自身に気がついたのであった。勝手にその場合の走行距離を想像するに多分、今の2倍を超える距離を走っているのではないかと、これまたわがままな画像を脳裏に思い描いているのである。ふと我に帰り、洗車を終えて改めて輝いているアコードに身勝手な想いを込めながら、これからまだまだ老化が進む私を支えてもらって、少しでも長く楽しい余生を一緒に過ごすことができるように願ってやまないのである。