ここ数日はBGMを聞くことなく運転することに集中している。エアコンもオフのまま、この時期少しだけ窓を開けた状態で走行しているが、アコードの乾いた排気音だけが心地よく聞こえてくる。いつも音楽が流れている車内でハンドルを握っていたが、一変して静かな状態で運転に没頭していると、かつてなく新鮮な感覚に目覚め、改めてアコードをドライブする楽しさを思い出したかのような喜びに浸れるのである。特にシフトダウンした際、ぴったり回転数がジャストミートしたときのスムースな減速が、ダブルクラッチの空ぶかしの排気音とともに快適な一体感となってドライビングの満足度を高めてくれている。いままでは当たり前のように必ずアコードの車内で好みの音楽をBGMとして流していたが、排気音もまた負けず劣らず気持ちのいいBGMであることを思い出し、当分昔に帰って純粋に運転することの楽しさを味わいながら、アコードのシフトレバーを操作していこうと思っている。


