STEP.2

長ネギの
上手な育て方

~土寄せをする~

苗を植える

等間隔で苗を溝に並べて株元に刈り草やワラを敷く

夏植えの場合は7月、春植えでは3月中旬~4月に苗を植えます。
長ネギの苗を5cm間隔で溝の壁に並べ、根の上に少しだけ土をかけたら、ワラや枯れ草を敷いておきます。ネギの根は空気を好むので、この植え方でスムーズに活着します。
葉が立ったら活着のサインです。葉の分岐点が土に埋まらないように土を落とし入れ、その後も生長に合わせて土を増していきます。

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植え溝の壁に苗を並べます。苗は大中小のサイズ別に分けておき、なるべく同じサイズの苗を並べて植えるようにします。大小を並べて植えると小さな苗は競争に負けて育ちが悪くなるからです。

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数本をまとめて植えるとやわらかいネギを収穫できます。

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根が隠れる程度に土をかぶせたらワラを敷いておきます。苗が倒れにくくなります。

苗づくりのコツ

苗床をつくってタネをまき、自分で苗づくりをするのもおすすめ

長ネギの苗を育てるのは簡単です。土をよく耕して適当なサイズの苗床をつくるか、または、空いている畝の端を利用してタネをまきます。
タネまきのタイミングは春と秋です。7月に定植する苗は3月下旬頃にタネをまいて育苗します。春に定植する苗は9月下旬頃にタネをまいて年を越しての育苗になります。
まき方は、6~8mm程度の板を利用してまき溝をつくってタネを落とします。ネギのタネは嫌光性なので覆土は厚めにしてください。育苗中は条間に生える雑草をこまめに取ること、月に1度、十分に水で薄めた液体肥料を水やり代わりに与えることです。

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小さな苗床を用意し、板の角を押し付けて条間15cmのまき溝をつくります。

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1~2cm間隔で長ネギのタネをまき溝に落とし、約1cm土をかけておきます。

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発芽がそろいました。

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茎がエンピツの太さくらいに育ったら定植サイズです。ショベルで土を起こして苗を採ります。

土寄せ

軟白部が伸びるたびに株元に土を寄せる

土寄せは苗の生育に合わせて行います。回数は、品種によりますが大体約1か月おきを目安に4~5回です。溝が埋まるまでは鍬を使って溝に土を落とし入れます。中盤からの土寄せ作業では、耕うん機と培土器を利用すると作業がスピーディーです。収穫サイズの約4~5cm手前になったら土寄せを終了します。

土寄せは長ネギを育てる上で重要な作業です。軟白部が伸長したら周囲の土を寄せて土を盛ります。空気の好きなネギの根は、盛られた土に向かって発達して養分を吸います。

培土器を利用すれば中耕と土寄せが一度に行える
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土の落とし込みがほぼ終わり、植え溝が埋まってフラットになった状態です。ここまでは手作業です。

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長ネギの畝の脇に、培土器をセットした耕うん機をかけると、中耕と同時に長ネギへの土寄せが行えます。培土器の羽根の角度と耕うんの深さを調整し、葉の分岐点が埋まらない程度に土を寄せます。片サイドを土寄せしたら、翌週に反対サイドの土寄せをします。一度に両サイドの土寄せをすると、長ネギに負担がかかります。

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培土器で土寄せをしたあとの微調整を、鍬を使って行います。

収穫する

大きく育ったネギから順番に抜いて収穫する

秋になったら収穫を始めます。大きく育ったネギから順番に、食べる分だけ抜いて収穫します。
また、収穫サイズになる前の小さな長ネギを抜いて薬味に使うのもおすすめ。収穫してスペースが空くと隣のネギがグンと生長します。
翌年の春にネギ坊主ができるまで、畑に植えたままにして収穫を続けられます。