アウトドア用語集
「た行」の用語

  • タープ

    日差しや風雨を防ぐ1枚布。ポリエステルやナイロン製で各所にハトメを打ってあり、そこにロープを通して、ポールで屋根のように張る。ワンデイキャンプやアウトドアパーティで重宝されるが、テントと組み合わせる場合はリビングスペースやキッチンとして機能することが多い。基本は長方形だが、近年はアレンジが自由で風雨に強い六角形のヘキサタイプや、簡単にセットアップできる屋根型の構造材を持ったシェードの人気が高い。

    タープ
  • 耐水圧

    生地の耐浸水能力を示した数値。タープやテントの性能表示に用いられる。通常、1000mm前後が基準と言われているが、数値が大きいほど強い雨に耐えられる。ちなみに、500mmで小雨、通常の雨で1000mm、豪雨で1500mm程度。特にフライシートには強い耐水圧が求められ、上級商品では3000mmをうたっている物もある。いずれにしても、高湿多雨の日本では高い耐水圧と、湿度を溜めないための通気性や換気性能を高次元で実現したテントが求められている。

    耐水圧
  • ダッチオーヴン

    炭や薪を乗せることでオーヴン機能を有する鋳鉄鍋の総称。最近では鋳造アルミ製も含むことがある。西部開拓時代に多用され広く認知されるようになった。名の由来は、オランダ商人が売り歩いたことによるとされているが他にも諸説ある。蓄熱性が高く、火の当たりが均等で柔らかいのが特徴。重い上蓋と本体の隙間に水蒸気が溜まって圧力鍋のような効果も発揮する。スローフードの流行と共にキャンプシーンでも人気が高まってきた。

    ダッチオーヴン
  • 着火剤

    薪や炭に着火するための薬剤。薪や炭は、BBQグリルやキャンプファイヤーに欠かせない燃料だが、初心者にとって火をつけるのは容易でない。そのため、かつては新聞紙や段ボール、ガムテープなどが多用されたが、より簡単で安全な着火のために開発されたのが各種の着火剤だ。多くはアルコールなどを原料として、ゼリー、スティックなど、安全性が高く携行に優れた形状になっている。多少の風でも着火が可能で、火持ちもいいのが特徴だ。

  • ツーバーナー

    キャンプでの調理用燃焼具の代名詞ともいうべき、コールマンの名作ストーブ。シンプルな構造のためメンテナンスが容易で長年の使用に耐える。ふたつの燃焼口を持つことからこの名がついた。その原型は1923年発表のキャンプストーブ。かつてはホワイトガソリンのみだったが、現在ではLPガスカートリッジモデルも発売されている。前者では6400kcal、後者では7000 kcalものパワーを発揮。かつては燃焼口が3つのスリーバーナーも流通していたが今はない。

    ツーバーナー
  • デイパック

    日帰り程度のハイキングで使われる小型のリュックサック。語源は「Daypack」。徒歩時のフィット感を増すためティアドロップ(涙滴)型が多いが、素材、デザインとも実に多彩だ。最近では街歩きでも多用され、ファッションアイテムとしても確立している。基本的にフレームはなく、発泡系樹脂のパッドや合成樹脂のプレートの内蔵で、整形と緩衝機能を持たせているものが多い。亜流としてワンショルダーのタイプも登場し、散歩などで人気だ。

    デイパック
  • テントサイト

    テントやタープを設置するために用意されたスペース。キャンプサイトもほぼ同じ意味で使われる。広義では各キャンプ場そのものを指し、狭義ではキャンプ場内のひと区画ごとを指す。また、テント、タープ、テーブル、ストーブなどをレイアウトした状態をサイトと呼ぶこともある。最近のキャンプ場では事前に区割りがされていることが多いが、敷地内なら自由にテントを張れるケースもあって「フリーサイト」などと呼ばれている。

  • ドームテント

    半球状のテントの総称。その多くは、しなやかなポールによって生地を保持するので、設営が楽でコンパクトに収納できる。平面と直線で構成されるロッジ型テントに比べ、風雨に強く軽量なため、登山用として普及していた。しかし、多人数用、オートキャンプ用に大型化したものも登場し人気を博している。近年では大ぶりなキャノピーを持つタイプや、換気性能を向上させたモデルが発表され、居住性や快適性が飛躍的にアップしている。

    ドームテント
  • トレッキング

    語源は、Trekking。日本では比較的軽便な山歩き、健康やレクリエーションを目的とした山林野周遊を指すことが多い。しかし、近年は広義に解釈され、リバートレッキング、スノートレッキングなどと応用されることもある。一般的に登山は登頂が最終目的として存在するが、トレッキングでは山を歩く場合でもプロセスを楽しむ傾向が強く、前出のように手段や場所が異なっても、景観を楽しみながら移動するレジャーを包含するようになった。

    トレッキング

写真提供:コールマンジャパン株式会社、浦 壮一郎