アウトドア用語集
「か行」の用語

  • カヌー

    カヌーとはオープンデッキの小型舟艇で、狩猟や輸送の手段として太古から人類と深く関わってきた。その名称はカリブ海域における通称が語源と言われているが、世界各地で同様の舟艇が使われてきた。 広義には、甲板構造を持つタイプ(カナディアンカヌーと表記されることもある)と甲板のないカヤックを含めてカヌーと呼んでいるが、一般には前者を指すことが多い。カヌーではパドルの片側に、カヤックでは両端に水掻きがついている。

    カヌー
  • カヤック

    オープンデッキのカヌーに対して、漕ぎ手が座るコクピット以外を甲板で覆われたクローズドデッキタイプをカヤックと呼んでいる。その原型は、ベーリング海、北極海など、北方海域の原住民が使っていた小型ボートに見ることができ、カヤックという名称も、カナディアンイヌイットの言語が語源と言われてきた。わが国における競技スポーツとしての歴史も古く、オリンピックも意識して1939年には日本カヌー協会が発足している。

    カヤック
  • 空焼き

    ランタンの多くは、ガスや気化したホワイトガソリンマントルと呼ばれる繊維質の発光体で燃焼させ、周囲を照らす仕組みになっている。マントルをきれいに輝かせるには、セット後、燃料を使用せずに焼いて、灰のような状態にしておかなければならない。この作業を空焼きと呼んでいる。しかし、非常に脆くなるため壊れやすく、完全に崩壊しなくても、一部が欠損しただけで性能の低下は避けられない。予備マントルを必ず用意しておこう。

    空焼き
  • キャノピー

    テントの入り口部分に設えられた“ひさし”のことで、ファミリー向けテントに設定されていることが多い。かつては、日光を遮ったり、雨天時の出入りを容易にする目的だったが、最近では大型化してミニタープとして機能するようになった。少人数なら、このスペースで調理や食事も、ちょっとした日陰のティータイムを楽しむこともできる。構造としては、フライシートの一部分をキャノピーポールと呼ばれる柱で張り出させるケースが多い。

    キャノピー
  • キャンプ

    かつては、保養や休息のため行なう野外での宿泊の総称だったが、最近では宿泊を伴わなくてもキャンプと呼ぶことが多くなった。日本語では露営、野営などと言い、特にテントを張ることを幕営と呼んだ。近年では日帰りで調理などを中心に楽しむワンデイキャンプ、テントを使用せずに宿泊施設を利用するコテージキャンプやバンガローキャンプ、音楽等のイベントと組み合わせるフェスキャンプなど様々な新しいスタイルが生まれている。

  • キャンプファイヤー

    キャンプで楽しむ焚火の総称。ボーイスカウトや林間学校では活動の象徴的な儀式だが、一般のキャンプでも人と人を結ぶコミュニケーションの場として、人気のコンテンツだ。しかし、近年は薪や炭を直接地面に置いて火を炊くことを禁じる「直火禁止」のキャンプ場が多く、“ファイヤープレイス”などと呼ばれるキャンプファイヤー用のツールの人気も高い。いずれにしても終了後完全に消火させ、直火の場合は灰や炭を放置してはならない。

    キャンプファイヤー
  • クーラーボックス

    食材や飲料、氷などを保管するための保温収納具。硬質プラスチックや金属で外殻部を作り、発泡材を充填したハードタイプと、ビニールなどでウレタンなど断熱材を挟んだソフトタイプとがある。5リットル前後の小型から、100リットル超のマリン用までさまざまなサイズが販売されており、一般的なキャンプでは30~50リットルほどが使いやすい。運搬の利便を向上させるため転輪がついているものや、飲料缶を納めるドリンクホルダーがついたタイプもある。

    クーラーボックス
  • クッカー

    かつては、野外での携行性を向上させるため大小の鍋やフライパンなどがひとつに収納できるように設計されたものを指したが、近年はキャンプで使う鍋や釜など調理器具の総称としても使われる。アルミ、ホーローなど丈夫で携行に便利な素材が多いが、ステンレス製の人気が高い。高価だが軽量で熱伝導に優れるチタン製も登場し話題になっている。オートキャンプでは、土鍋などの陶磁器やダッチオーヴンのような鋳鉄製もポピュラーだ。

    クッカー
  • グランドシート

    グランドシートとは、テント本体の床部自体を指す場合と、テントの床布と地面の間に敷くシートを指す場合があり、前者ではフロアシートと呼ぶことも。本来、テントの床部生地には丈夫な素材が採用されているが、後者のグランドシートは、地面の岩や木の枝などによる思いがけない床布の破損や、汚れや濡れを防ぐことができるため、近年は使用者が増加している。各種サイズが用意されているので、使用するテントに適合するものを選ぼう。

    グランドシート
  • グローブ

    ランタンの燃焼部分を保護する耐熱ガラス製のカバー。ホヤと呼ぶこともある。透明なタイプが一般的だが、光が直接的で眩しすぎるという理由で曇りガラスの人気も高い。また、山や野生動物などいろいろな絵柄、デザインを施したものも人気で、イヤーランタンと称した限定バージョンも発売されている。使用時には非常に高温になるため、直接触れてはならない。また、運搬時の破損を避けるためのカバーも発売されており、広く使われている。

    グローブ
  • クロスカントリースキー

    クロスカントリースキー(Cross-country Skiing)は、ノルディックスキーの一種で、林野を走ったり、歩くことができるスキーの総称。XCスキーとも呼ばれている。これに対し、斜面を滑り降りるスキーがアルペンスキーだ。平地や傾斜のない山道を進んだり、斜面を登るために、幅5cm前後で金属エッヂのないスキー板を使用する。散歩のようにゆっくりと風景を楽しむことも、 ハードな競技スポーツとして楽しむこともできる幅の広いレジャーだ。

    クロスカントリースキー
  • クロスポール

    天井で支柱(ポール)が交差するタイプのテント。ポールは、しなやかな中空構造で、素材はアルミ合金やスチール、FRPなどから、テントの用途やサイズ、価格によって選ばれる。多くは運搬時の携行性のため折り畳み式となっている。しかし、分解時の紛失防止や、組立の簡素化のため、ゴムやチェーンなどで連結されており、簡単に復元する。テントには、このポールに本体を吊り下げるタイプと、本体に直接ポールを通すタイプとがある。

    クロスポール
  • コット

    キャンプで使用する折り畳みベッドの総称。その多くは、アルミやスチールなどの支柱に、ナイロンやコットンの生地を張った軽量&コンパクトな構造だ。コットを使用すると、地面の凹凸が気にならず、地面に接しないため冬は温かく、通気がよいので夏は涼しく過ごせる。まさに、「冬温かく夏涼しい」という理想の就寝用具だ。また、設営や撤収時に荷物を整理する簡易テーブルとしても、シュラフや衣服を日干しにする際にも便利である。

    コット
  • コテージ

    台所や風呂、トイレを備えた山小屋状の宿泊施設。最近はスキー場、管理釣り場にも併設されるようになった。冷蔵庫やテレビを備えたケースも多く、誰でも自然での快適なひとときを過ごすことができる。近年、こういった施設を使ったアウトドアライフが人気だが、その背景には、乳幼児や高齢者の参入や、野外で手軽に余暇を過ごしたい人々の増加があり、コテージキャンプバンガローキャンプと呼ばれる新たなカテゴリーになっている。

    コテージ

写真提供:コールマンジャパン株式会社、浦 壮一郎