更新日:2025.09.30

地産地消キャンプ飯旅「嬬恋編」
キャベツ収穫体験×キャベツソースの牛肉サラダ

みなさんこんにちは、Hondaキャンプ初登場の関根千種です。普段は調理師免許資格を活かしてアウトドアフードスタイリストをしたり、キャンプや自然を題材にしたイラストを描いています!

今回で3回目となる大好評の「地産地消キャンプ飯旅」は、夏秋キャベツの出荷量で日本一を誇る群馬県の嬬恋が舞台。キャベツの収穫を体験しつつ、キャベツと地元食材を使った“地産地消キャンプご飯”も披露したいと思います。

生でも炒めても煮ても美味しいキャベツは、普段使いしやすい野菜の代表格。昨年(2024年)の終わり頃から高騰していましたが、現在は価格も落ち着いて、食卓に並ぶことも増えてきたのではないでしょうか?

今回はそんなキャベツを使って、普段はあまり意識しない品種ごとの特徴を活かした3つのメニューにチャレンジします。「幻のキャベツ」と言われる稀少な超絶品キャベツも登場するので、どうぞお楽しみに!

関根 千種(せきね ちぐさ)キャンプと自然と旅が大好きなアウトドアフードスタイリスト。さまざまなアウトドア関連本のイラストを担当しているほか、飯ごう料理に特化したレシピ本も著しています。

今回の旅マップ

今回の旅では、最初に「あそびの倉庫 山笑ふ」でキャベツの収穫を体験。他食材を買い求めてから「カンパーニャ嬬恋キャンプ場」に行って、キャンプ&ご飯を堪能します!

嬬恋に到着。キャベツの収穫へ。

視界の端から端まで広がるキャベツ畑! 浅間山や四阿山、白根山といった2,000m級の山々に囲まれた高原に位置する、群馬県の嬬恋にやってきました。撮影は9月上旬だったにもかかわらず、残暑をまったく感じさせない涼しさです。
FREED e:HEV CROSSTARで軽快に山道を走り抜けて嬬恋に到着したら、キャベツの収穫を体験させてくれる「あそびの倉庫 山笑ふ」のキャベツ畑へ。道中の窓から望む丘陵も全面キャベツだらけなのが、さすがは日本一の生産地!
あそびの倉庫 山笑ふ「キャベツ収穫体験プログラム」
「あそびの倉庫 山笑ふ」では、7〜10月にかけて、生産者のお話を聞きながらのキャベツ収穫体験、写真撮影、キャベツの試食が楽しめる「キャベツ収穫体験プログラム」を実施しています。しかも嬉しいキャベツのお土産付き! 詳細は公式ホームページをご確認ください。
https://yamawarahu.muraomohi.com/
それでは、キャベツ収穫体験をガイドしてくれる山笑ふの松本もとみさんに登場いただきます!
松本さん、本日はよろしくお願いします!
嬬恋にようこそ! 今日は私たちの村の名産品であるキャベツの収穫をお手伝いいただきます。関根さんは農作物を収穫した経験はありますか?
実はニュージーランドでファームステイをしていたことがあって、農作物の収穫には覚えありです。でもキャベツは初めてなので、いろいろ教わりながらチャレンジしたいと思います!
それは心強い! 一応初めてと言うことで説明しますが、キャベツの収穫はそんなに難しいものではありません。ご覧のように畑の畝を埋め尽くすように生えているので、これを1個1個手作業で獲っていきます。
1個1個手作業で! 見渡す限りのキャベツが全部人の手で収穫されるんですね……。
気をつけていただきたいのが、この大きな包丁の扱いです。キャベツの根元を切るときに使うのですが、危ないので絶対に刃が自分に向かないようにしてください。外側に向けて刃を押し出すイメージです。
年季の入った包丁を見せて、「刃の曲がっている部分を使います」と丁寧に教えてくれる松本さん。
了解です! 包丁の危険さ、心得ております!
切り離したキャベツは畝と畝の間に置いておいて、一定量溜まったら段ボールに詰めていきます。それでは、さっそくやっていきましょうか!
よろしくお願いします!
写真で解説!キャベツの収穫
  1. 1. 外葉(外側の葉)を除けてキャベツを傾ける

  2. 2. 根元の茎に包丁の刃をあてる

  3. 3. 刃を押し込むようにして茎を切る

  4. 4. キャベツを取り出す

キャベツ収穫体験スタート

見渡す限りをキャベツが埋め尽くすのが、この季節の嬬恋の景色。それらのすべてを農家の方々が大切に育ててくれたことに思いを馳せながら、丁寧に収穫します。
収穫のイロハも教わって準備は万端。キャベツをどんどん獲っていきたいと思います! 教わったとおり、キャベツの外葉を剥いてキャベツの根元が見えるようにしたら……。
根元に包丁の刃を添えて押し込みます。ザクッからのサクッという感じで、スッと切れました!
思ったよりも簡単かも! 松本さん、どうでしょうか?
100点満点! ……と言いたいけど、キャベツを裏返してみてください。
左が松本さん、右が私が収穫したキャベツです。
あっ! 根元に葉っぱが残っている!
これだと無駄な部分があって箱に収まらないし、見た目的にも出荷できないかな。サッときれいにしちゃいますね。
そう言うや否や、包丁をキャベツにあてがう松本さん。
あっという間にお店にならんでいるきれいなキャベツになりました。
さすがプロの技! 惚れ惚れしちゃいます。
関根さんならすぐにできるようになりますよ! 今日は特別に多めに収穫してもらうので、どんどんやってみましょう!
普段から包丁を扱っている身としては負けてられません。先生の教えを復唱しながら、キャベツの収穫にチャレンジ!
葉っぱと根元の間に包丁の刃がしっかり入っていることを確認して、慎重に……。
そうして5〜6玉を収穫していると、段々ときれいに切れるようになってきました!
ようやくコツをつかんできたけど、これは大変なお仕事ですね! 農家の方々は1日でどれくらい収穫されるんですか?
繁忙期の8月〜9月だと、だいたい1人で1,500〜2,000玉くらいかな? 朝3時くらいからスタートして、忙しいときはお昼すぎまで作業をすることもありますね。
に、2,000玉!!! それでも獲り尽くせないくらい、次々にキャベツが育ってくるんですね。
タイミングをずらしながら苗を植えているので順繰りに収穫できるんですよ。
なるほど。キャベツがここまで丸々と育つにはどれくらいかかるんですか?
3月くらいから嬬恋から少し離れた比較的暖かな土地で苗を育て始めて、4月くらいに嬬恋の寒さが和らいできたら、育った苗から畑に植えていきます。標高によって気温差があるので、収穫のタイミングを計算しながら植える畑をずらしていって、6月くらいに最初の収穫を迎えるスケジュールです。
だいたい2カ月で収穫できるようになるのか〜。
6月から8月ごろまでは収穫と並行して秋に収穫するキャベツの苗も植えるので大忙しです! そして8月から9月にかけてが収穫の最盛期で、10月いっぱいくらいまで収穫が続きます。
一緒に作業しながら、松本さんにキャベツのあれこれを伺います。
嬬恋のキャベツは夏秋キャベツと言われるけど、本当に夏と秋のあいだずっと収穫しているんですね。なぜ嬬恋ではこんなにもキャベツが名産になったんでしょう?
キャベツは高温と干ばつに弱い野菜なので、夏でも涼しくて雨が良く降る嬬恋はうってつけの環境なんです。しかも嬬恋は浅間山などの火山に囲まれていて、火山灰を含んだ排水性の良い栄養豊富な土壌が広がっています。さらには昼夜の大きな温度差によって葉に糖度が蓄積されるので、嬬恋のキャベツは甘くてみずみずしくなるんです!
勉強になります! おいしさの秘密を伺っていたらキャベツを食べたくなってきちゃいますね……。
そうですよね(笑)。もう少し収穫したら箱詰めをして、キャベツの試食に移りましょうか!
待ってました!
それじゃ、あと20玉くらいお願いします!
は、はいっ……!
ということで30分ほどかけて全部で25玉のキャベツを収穫しました! ちなみに頭に被っているのはキャベツの外葉です。冷却効果があって日除けになると松本さんが教えてくれましたが、農家の方々が実際に被っているのかについては答えを濁されました……。
「まずは自由にやってみて!」という松本さんの言葉に促されて、キャベツの箱詰めにチャレンジ! 「8玉で1箱」という情報だけを頼りに、最適と思われる収め方を考えます。
一般的に球体を充填する場合、互い違いに重ねるのが最も効率が良いはず……。 松本さん、この詰め方でどうでしょう?
これは……これまで収穫体験に来た大勢の人にチャレンジしてもらったけど、初めて見ました……。
えっ!(自信あったのに……)
正解は、キャベツを立てて並べる左の詰め方でした。考えてみれば、右の詰め方だと下のキャベツが上のキャベツの重さで傷んじゃいそうですよね。
改めて正しい詰め方にチャレンジ。なるほど、たしかに詰めやすいし、箱の中でもキャベツが安定しそう。
収穫したキャベツを詰め終えました! 1玉が約1kgだから1箱で8kgはある計算です。
キャベツの収穫はこれで完了です!
キャベツを詰め終えたら、お待ちかねの試食タイム! 松本さんがその場でキャベツを割って、食べさせてくれます。それにしても、この断面のみずみずしさたるや!
芯の部分は特に甘みが強いらしく、確かに香りも濃厚なような……。それでは、いただきます!
「思ったとおり、おいし〜〜い!!!」
「でしょ〜!!!!」
甘みが立ってシャキシャキで、苦みも少なくてすごく美味しいです! 獲れたての新鮮な野菜をいただくのって、本当に贅沢だな〜って思います。
今日収穫したのは清交27号という品種なので、特に甘みが際立っているはずです。
普段はキャベツの品種を意識することがないので、味に違いがあることに驚きます。
あまりみなさんご存じないのですが、市場に出回っているキャベツは100種類以上もあって、嬬恋村だけでも35種類ほどのキャベツをつくっています。それぞれ特徴があって、TCA-490という品種はなぜか熊が嫌がって食べなかったりするんですよ(笑)。
いつも食べていて感じた味の違いは、品種の差だったのかも!
嬬恋キャベツは夏秋キャベツと言われますが、品種的には生食向きの春キャベツと、ぎっしりとした葉の重なり方をする煮込み向きの冬キャベツの両方があります。生でも煮ても焼いても美味しい万能選手なんです。ということで、お土産用のキャベツは3つの品種を用意させてもらいました。特徴を活かした調理するとより美味しさを引き出せるはずなので、ぜひチャレンジしてみてください!
腕が鳴りますね。ありがとうございます!
お土産に「清交27号」「TCA-490」「419(ヨンイチキュー、別名:麗峰)」の3玉をいただいて収穫体験は終了。とっても楽しかったし、なにより勉強になりました!
ちなみに「419」は知る人ぞ知る特別な品種なのですが……詳細は後ほど!
今回使用したクルマ: FREED e:HEV CROSSTAR

  • ※走行中は安全のため、シートベルトをお締めください。
  • ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
  • ※このコンテンツは、2025年9月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。