大切なキャンプ道具たち
はやる気持ちを落ち着かせるためにもまずコーヒーを淹れよう。わたしの朝の時間はいつもコーヒーを淹れることから始まる。
キャンプって五感が研ぎ澄まされるっていうけど、本当にそうかも。澄んだ空気の中だからか、立ちのぼるコーヒーの香りがより強く感じられて、いつもよりぐっとおいしくなる。それにちょっとした道具1つで、より美味しくなるのも「自分が発見した」って感じがしてうれしい。
どのキャンプにも共通して持っていく調理道具まわりは特に思い入れがあって、汚れたり壊れたりしたらなるべくリペアをして使っている。ホーローが欠けたカップは、自分で補修して使っているし、鉄板を入れるケースも汚れやすいから、藍染をして汚れが目立ちにくくしたりとか。
使えば使うほど愛着がわくし、自然と自分のスタイルが決まってくる。そして新しい道具を迎える時は、今のスタメンの道具たちとの相性で選ぶことが多いかな。
キャンプをするようになってもう10年か。キャンプデビューは、父が持っていたキャンプ道具を一式借りてやったっけ。テントはツールームになっていたから自分一人ではちゃんと立てられなくて、それに古くて加水分解もしていたので自分の道具をちゃんと買わなきゃってなって。それで真っ先に買ったのがハンモックだったな(笑)
そこから少しずつ自分の道具を揃えていった。
その頃はまだ「キャンプに行くぞ!」っていう感じだったけど、次第に旅の中心にキャンプがあるっていうスタイルに変わってきた。キャンプのための道具とキャンプ旅の道具はちょっと変えていて、その使い分けが楽しい。今回のようなキャンプ旅の時は片付けを楽にしたいからライトなラインナップ。たとえば普段はコットを使って寝たいけど、キャンプ旅の時はエアマットだけにしたり。
最近、ライトなキャンプ旅スタイルにも大好きなハンモックを気軽に持って行きたいなと思っていて、今一番欲しいアイテム。ゆらゆら揺られてはコーヒーを飲む、そんなチルな時間もたまらないよね。
コーヒーも飲んだし、そろそろ片付けようかな。頭の中は次のことでいっぱい。そう考えると、わたしは同じ場所でのんびり過ごすのがけっこう苦手かもしれない。もちろんチルの時間も好きなんだけど、ちょっとで満足できる。それよりは移動して常に新鮮さを味わっているほうが好き。やっぱり欲張りなのかな、わたしって。
そろそろ出発の時間。テントもエアマットもシュラフも、全部の荷物を平置きできるってやっぱり広いなー、このクルマ。
さあ、今日はどんな刺激的な出来事が待っているかな。
そういえば、初めて北海道を旅したのもキャンプがきっかけだったな。キャンプが好きになって、キャンプするためにクルマを買って、せっかくクルマがあるなら北海道に行ってみようって。だって北海道はキャンパーの憧れの地だから。青森からフェリーで函館に上陸して、気の向くままにキャンプしながら北海道をまわったのは思い出深い。あれがキャンプ旅の最初の一歩だったかもしれない。
北海道はいろいろな面でわたしの原点になってるような気がする。