ありのまま、自然と心地よさを。YURIEさんといく日本最北のキャンプ旅【北海道 ・礼文島】後編

2 / 3 ページ
更新日:2025.08.31

野生のアザラシに出会える島

アザラシって氷の上とか寒いところにいるイメージだけど、こんなに夏真っ盛りの礼文島で本当に見られるのかな? アザラシの見れる場所「ウヱンナイホ」にはいなかったし、まだ行ってない島のもうひとつの北端、金田ノ岬のほうまで探しに行ってみよう。
さっきクルマで走っている時、海の上に何か黒い塊が見えたんだよね。クルマから見えたのはあれかな? 双眼鏡で覗いてみよう。
アザラシだ! 海面に浮いてる? 岩礁の上で日向ぼっこをしてるのか。かわいい。水面から顔だけ出しているアザラシもいっぱいいる。日本で野生のアザラシが見られるなんて感激!
あ〜ドキドキした! アザラシ見れたなぁ。
そして今回もキャンプが野生動物に出会わせてくれた。キャンプを始めてから徐々に視点が変わってきたように思う。
お花にしてもそう。お花屋さんや植物園に行けば、珍しいお花がいい状態で見られるかもしれないけど、野に咲いているお花のほうがわたしは見たい。野生の健気さとか強さをそこに感じられる。それに確実に出会える保証がないからこそ、より感動できる。
そう思えるようになったのも、キャンプを通して少しずつ自然に近づくことで、その本質的な魅力が見えてきたから。

日本離れした景色を求めて

アザラシウォッチングに夢中で、気づけば1時間も経っていた。帰りのフェリーまでまだ少し時間があるから、まだ行っていない島の西側にある岬へと行ってみることに。北東の海岸線から島を横切って西側の岬へ向かう途中、日本離れした景色の中へと道が続いていて、思わずクルマを停めた。
澄んだ海と書いて、澄海(すかい)岬に到着。青く透き通った入江で有名な岬のようだけど、空は濃い雲に覆われていた。さっきまで青空の下でアザラシを見ていたのに、島の東と西でこんなに天気が違うなんて。
霧がかった天気とも相まって、まるでノルウェーみたい。ほんと日本じゃないみたい……って、これ言ったのこの2日間で何回目だろう。でも今回巡った場所の中でこの澄海岬の景色が一番好きかもしれない。
アイスランドやニュージーランドのような、雄大な景色の中をクルマで旅している時、つい「北海道みたい!」って言っちゃうことがあって。それくらいわたしにとって、北海道の景色はわたしの感動の基準のひとつになっているのかもしれない。
  • ※このコンテンツは、2025年8月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。