第10戦は1週間後のスイスで開催。会場となるロッゲンブルクは、スイスとドイツの国境にあるバーゼル(BASEL)から、約40Kmほどフランス側に走った小さな街。コースは、スイスらしい丘陵地帯の中にレイアウトされたナチュラルサーキットで、昨年も含め過去に5回のグランプリ、また1994年にはデナシオンも開催されている。今年は若干のレイアウトが変更されたが、500ccクラスでも5速全開という個所もあり、練習と予選が行われた土曜日には125/250/500ccの各クラスで、平均スピードが60Kmオーバーとハイスピードとなった為に、決勝にはコースの一部が変更になった。
予選は快晴の下、ドライコンディションで行われたが、ボレーは序盤にコーステープがリアタイヤに巻き付き、続けて走る事が出来なくなって、ピットイン。再びコースインした時には残り時間も僅かとなったが、限られた時間の中でベストを尽して、7番手の1分55.373秒をマーク。トップはC.フェデリッチ(Yamaha)が1分53.365秒で、今季初のポールポジション。
またチームUFO Honda Martinでは2002年Newマシンが展示され、ボレーが練習コースにて、初めてCRF450の公開走行を披露した。ヨーロッパ初上陸となったCRF450に、多くのプレスや関係者、TV局も訪れた。ボレーは「とっても乗りやすくて、パワフル。今日の250ccクラスの練習よりも、楽しかったよ」と、冗談を交えながらプレスに応答していた。
決勝
ボレーは、第1コーナーを2番手で抜ける好スタートを切ったが、その後にポイントリーダーのM.ピション(Suzuki)と接触してポジションを落とし、1ラップ目には10番手と悔しいオープニングラップ。しかし序盤から中盤には6番手まで追い上げを見せるボレーだが、トップのフェデリッチとのギャップは約15秒。そして2番手のP.バイラー(Yamaha)、3番手のC.リード(Kawasaki)、4番手のY.デマリア(Yamaha)らがダンゴ状態。第3集団は、約5秒おいてG.クロカードとボレーが5番手争いのサイドバイサイドを展開する。ラスト10分、ボレーのマシンは第9戦ナムールと同様にタイヤのトラクショントラブルを抱えタイムが上がらず苦しいレース展開となるが、ラスト2ラップには、ポジションを落としてきたバイラーをパスして5位でゴールした。トップは、ホールトゥフィニッシュでフェデリッチが今季初勝利、2位でゴールしたクロカードは、終盤に3番手に浮上、更にラストラップのゴール手前でもリードを交わす奮闘を見せた。3位にはリード。またリーダーのピションは、2ラップ目の下りでオーバーラン、16番手から8位のゴール。
|