第9戦はベルギーの首都ブリュッセルから南東に約60キロにある古都ナムール。公道サーキットとして1950年代から現在まで毎年開催され続けている有名なサーキットで、普段は公園となっている。モトクロスグランプリの発祥地と呼ばれ、年1回のグランプリには超スペシャルなモトクロスサーキットに変貌し、F1のモナコとも呼ばれている。今年のレイアウトは1周2.3キロと、昨年よりも若干短く設定されているが、林の木々の間をすり抜ける個所が若干減り、またコース巾がひろがった事もあって、林の中をアクセル全開というシーンもみられた。通常のサーキットよりも危険度が高いナムールだが、今年は平均スピードが50キロオーバーとハイスピード。
ボレーは第8戦フランスで好みのセッティングを決め、このナムールでは練習走行から2番手のタイムと好調な走り。予選が始まる頃に雨が降りはじめスタートとなって、若干スリッピィなコンディションと変ったが、ボレーは中盤に早くもトップタイムをマーク、そしてラストラップにも再びタイムを詰めて「2分38.111秒」と、今季2回目のポールポジションを獲得した。2番手にはP.バイラー(Yamaha)が2分38.439秒、3番手にはC.フェデリッチ(Yamaha)の2分38.591秒と3人が連なった。またポイントリーダーのM.ピション(Susuki)は、2分39.354秒で5番手。
決勝
日曜日は朝から小雨という天候となり、コースコンディションはウエット。しかし250の決勝がスタートする午後には天気も回復して、コースの一部は乾き始めたが、ラインは1本でスリッピィ。ボレーは10番手前後のスタートから、1ラップ目には7番手でナムール城広場に姿をみせる。トップはC.リード(Kawasaki)、そしてピション、J.コピンズ(Suzuki)、C.フェデリッチ(Yamaha)、C.ダグモア(Ktm)、P.バイラー(Yamaha)、そしてボレーと続く。スリッピィで危険と言われるナムールだが、ボレーは続くラップにダクモアとバイラーをパスして5番手にアップ、そして3ラップ目にはフェデリッチ、コピンズもパスして、一気に3番手にアップ。更に2番手のピションとのギャップをジリジリと詰め寄るが、中盤には路面とのトラクションコントロールが難しくなりペースダウンを強いられる。ポジションは再び後退となり、4番手、そして6番手と下がり中盤過ぎには7番手まで下がる。しかしボレーは、終盤まで何とかポジションをキープして7位でゴールした。トップはピション、2位にリード、3位にはバイラーがゴールした。
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