第6戦ヨーロッパGPは、F1も行われる公道サーキットとして有名なベルギーのスパ・フランコルシャンで行われた。昨年にオープンしたサーキットだか、アウトドアモトクロスのハイスピードとSX的なジャンプを盛り込んだ、新しいタイプのレイアウト。今年はスタート地点や、若干のレイアウトを変更、またコース上には多くの砂を導入して、安全面とテクニカルな部分も盛り込んだサーキットとなった。パドックは、もちろんアスファルトで既存のガレージを使用と、いつもとは違ったモトクロスグランプリ。
前大会のドイツではポールポジションを奪ったF.ボレー、今大会も好調で2回目の練習では、5番手の2:02.466秒。そして40分間で行われる予選では、リーダーのM.ピション(Suzuki)と、ボレーのし烈なポールポジション合戦が展開した。ピションは序盤にトップタイムをマークしたが、中盤にはボレーが更にタイムを縮めてポールポジションを奪う。しかしラスト1周には再びピションがタイムを縮めてポールを獲得し、ボレーは惜しくも2番手で終了した。ボレーのタイムは2:00.192秒、そしてポールのピションは、コンマ5秒リードの2:59.663秒。天気は晴れ、コースコンディションはドライ。
決勝
ホールショットはポイントリーダーのピション、そしてボレー、J.コピンズ(Suzuki)、M.マスキオ(Kawasaki)、P.バイラー(Yamaha)と続く。ボレーはオープニングラップからトップのピションの背後に迫り、早くもふたりのデットヒートがハイペースでスタート。ボレーは、1ラップ目にベストラップをマークしながら、ピションにテールトゥノーズ。そして5ラップ目にはピションをパスしてトップに浮上すると、2番手のピションとのリードを徐々に広げつつあった。更に第2集団のバイラーとのギャップも約5秒に広がっていた。しかしボレーは、約15分前後に突然のうで上がりを生じ、ペースが上がらず。2番手のピションは、再びボレーを捕らえてリードを奪い返し、ボレーはペースをキープしながらも2番手のポジションを終盤までキープしてのゴールとなった。3位には8番手からスタートしたオージーのC.リードが、ラスト2ラップにコピンズをパスして初の表彰台。ボレーはランキングを8番手から4番手にジャンプアップした。
※WMX250のC.ナン(Hqv)、ガソリンコントロールでポイント剥奪
5月27日にベルギーのスパで開催されたWMX第6戦ヨーロッパGP。ここでFIMによりガソリンのコントロールが行われ、M.ベルブーツ(Yamaha/500cc)、K.グンダーセン(KTM/125cc)、C.ダグモア(KTM/250cc)、C.ナン(Hqv/250cc)、他2名らのマシンからサンプルが搾取されていたが、6月14日のFIMからリリースによると、ナンが使用したガソリンからは規定以上の鉛分とオクタン価が摘出された。1週間後の6月21日のリリースで、ナンが第6戦で獲得した8位のポイントは無効となり、賞金の返却と検査費用も支払う事になった。
マキシマム規定量は、0.005g/l(鉛)で、90(オクタン)。
ナンからの摘出量は、0.140g/lで91.1と言う事であった。
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