前大会のベルギーでノーポイントに終ったボレーだったが、タイムも走りも感触は充分という自信を取り戻したボレーは、今大会の間に幾度も新チームとの間でミーティングを行った。結果、不備であった事も全てクリアーとなり、再び心機一転して、第5戦ドイツ大会を迎えた。土曜日に行われた2回目のフリープラクティスでは2:00.845秒/53.02km/hの最速タイム。続く予選では、更に3秒もタイムを縮める1:57.815秒/54.39km/hをマークして、久々のポールポジションを獲得した。2番手にはピションの1:58.312秒、そして59秒台にY.デマリア(Yamaha)、P.バイラー(Yamaha)、J.コピンズ(Suzuki)が並び、2分0秒台には9名ものライダーがコンマ差で連なった。「久しぶりのポールポジション、前回は確か昨年の最終戦だったと思う。でも大事なのは決勝だからね。それよりも新チームは開幕戦の時に比べて良くなったし、全員が勝利という一つの目標に向けて動き出す事が確信できたから、走りにも自信が戻っている。タイトルについては、トップに約80ポイントもリードを許してしまったからね、今は勝つ事、そしてまた勝つ事。それだけを目指している。結果はあとからだよ」と、やっと大勢のプレスの前でのインタビューに答えたボレー。
決勝
ホールショットはピション、そしてコピンズのスズキコンビ。そしてバイラー、M.マスキオ(Kawasaki)、ボレー、デマリアらがトップ集団で第1コーナー後のダウンヒルへ、そして登って再びテーブルトップへジャンプ。ボレーはオープニングラップに、サイドバイサイドになりながら数名をパス。1ラップ目には4番手に浮上、続くラップにはバイラー、そして次のラップにはコピンズもパスして、早くも3ラップ目には2番手にまで追い上げる。トップで逃げるピションとのタイム差は約4秒前後、しかし中盤過ぎまでふたりのラップタイムは殆ど同じ、その差は縮まらず。しかし終盤には、ボレーが若干のスピードダウンとなり、2人の差は約12秒とやや広がり始める。更に12秒後には、3番手に浮上したデマリア、そしてC.フェデリッチが4番手につけている。結局、トップでゴールはピション。そしてボレーは、今季2回目の表彰台の2位を獲得、ポイントランキングも、12番手から8番手にアップした。またデマリアが3戦連続の3位でゴールした。
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