開幕スペインの2週間後、第2戦はヨーロッパでも随一のサンドコースとして有名なオランダのバルケンスワード。首都アムステルダムから南に約160キロ、そして数キロ先は、もうベルギーとの国境という地点なので、多くの観客が集まり易い位置。サンドサーキットの走り込みの為に、多くのライダーやチームが開幕戦の後にはベネルクスに直行、そしてセッティングに取り組む予定であったが、天気は、あいにくの雨が降り続いた。この為にオランダGPの前週に予定されていたフランス、ベルギー、オランダのナショナルレースもキャンセル、更に今大会の金曜日に行われる練習走行と1回目の予選も、コースコンディションが悪く、全てのスケジュールがキャンセルされた。主催者は週末の天気回復を狙って、土曜日からのスケジュールでスタート。
通常は2回あるタイム予選も、今回は1回のみとセッティングは僅かな時間に限られたが、ボレーは3番手の2分05秒173をマーク。トップ2はM.ピション(Suzuki)の2分04秒014/58.05km/hと、J.コピンズ(Suzuki)の2分05秒133が続く。ボレーとピションとのタイム差は1秒159秒。
決勝
ホールショットは、昨年に125クラスで優勝経験もあるイギリス人ライダーで、今年からハスクバーナワークスを250クラスで走らせるC.ナン。そしてG.クロカード(Honda)、M.ピション、J.P.ベビライネン(Honda)と続く。ボレーも上位集団からの好スタートを切り、3ラップ目には5番手につけ、いつものトップ集団への追い上げを展開。しかしコース上は、乾いた部分とウエットな部分があり、更に深い轍のラインがいくつも交差するバンピーなサンドコース。4ラップ目に、ボレーは突然に後輪が滑り出して、ハイサイド状態となり転倒。マシンは空中を回転してボレーにヒット。しかし幸いに怪我もなく、再スタートを切ったが、ポジションは16番手まで後退してしまう。
ここから追い上げを開始したボレーであったが、不運が続いた。転倒した際にゴーグルの中に砂が入り込み、目を直撃。突然に視界不良となったボレーは再び転倒。ポジションは更に19番手まで後退して、スピードダウンして、ピットイン。しかし砂が入った目での3度目の再スタートは出来ずに、止む無くリタイア。第2戦オランダは、ノーポイントに終る。
トップ争いは、クロカードが中盤までピションを抑えてリードしたが、周回遅れにスピードダウンを強いられた隙に、ピションがジャンプでパス。ピションはゴールまで逃げきって2勝目。2位にはクロカード、そして3位にはコピンズがゴールした。
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