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2001 ロードレース世界選手権シリーズ
  第16戦/最終戦 リオGP(ブラジル/ジャカレパグア)
 
  2001年 11月3日開催 前のレースへ  
  天候:曇り/雨 気温:22℃ コースコンディション:ドライ/ウエット 観客:50,904人(3日間)  
     
  ロッシと加藤がともに今季11勝目を挙げ最終戦を飾る!
Hondaはコンストラクターズタイトルも全クラス制覇を達成!
 
 
 
ロッシは2ヒート制の戦いを制して今季11勝目 今季初PP獲得の宇川は惜しくもリタイヤ 加藤は250cc最多勝利記録を更新する11勝目 難しいコンディションを制した加藤
 
 

ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された第16戦リオGPは、一日を通じて不安定な天候。500ccクラスは雨で中断、2ヒート制となったが、両ヒートで素晴らしい走りを見せたロッシが今季11勝目。第1レースはドライコンディションで行われ、PPスタートの宇川徹が好走を見せたが、4周目に雨が降って中断。第2レースでは好スタートのロッシが、C.チェカ(Y)とM.ビアッジ(Y)との戦いを制して最終戦を飾った。地元ブラジルのバロスが4位。250ccクラスはハーフウエットという難しいコンディション。アプリリア勢と終始激しい戦いとなったが、終盤、トップに出た加藤が今季11勝目。同クラスのシーズン最多勝利記録を塗り替えた。同時にコンストラクターズタイトルも獲得。これでHondaは、今季3クラスともにコンストラクターズを獲得した。

 
   

ブラジルGPは、87年にゴイアニアで最初の大会が行われ、以後、インテルラゴス(サンパウロ)へと舞台を移し、95年からはリオ・デ・ジャネイロのネルソン・ピケ・サーキットで開催されるようになり、今年で6回目の開催。過去の大会ではM.ドゥーハンが2勝、昨年はロッシが優勝とHondaにとっては相性のいいサーキット。今年もHonda勢の活躍に注目が集まった。

予選初日は、うす曇。しかし気温は29℃まで上がる初夏の陽気。フリー走行ではK.ロバーツ(S)がトップタイム。ロッシが2番手、地元ブラジル大会に闘志を燃やすバロスが4番手。午後の予選ではロッシが逆転で暫定PPを獲得。以下、バロスは5番手、カピロッシ7番手。クリビーレ9位、宇川14位と、好調なロッシをのぞけば、ほとんどの選手が昨年よりコンディションの悪化している路面に苦労することになった。

しかし、2日目の予選は、各チームともに、路面のギャップ対策を講じ、最終戦に相応しい激しい戦いとなる。フリー走行では、初日の好調を維持してロッシがトップタイムを叩き出したが、最後の予選は、1秒以内に13台という大激戦。PPを獲得したのは宇川で、今季初PP。カピロッシが2番手。ロッシが4番手。フロントローにHonda勢が3台と一気に上昇ムードとなる。しかも、その4台のタイム差がわずか0.3秒という接戦。クリビーレは14位に落ちたが、タイム差はわずか。グリッドに並んだすべての選手に優勝のチャンスがあると言ってもいい状況だった。

2日間の予選は、こうして、ともにドライコンディション。気温も26℃から30℃前後というまずまずの天候の中で行われた。しかし、決勝日の朝は、断続的に雨が降るというウエットで迎えることになった。

ウォームアップはウエットコンディション。最初の決勝レースとなった125ccクラスはウエット。250ccクラスはウエットからドライへと変化する戦い。そして今シーズン最後のレースとなった500ccクラスは、辛うじてドライコンディションでスタートが切られることになった。

好スタートを切ったのは、予選3番手のK.ロバーツ(S)。1コーナーではO.ジャック(Y)が転倒、それに中野真矢(Y)が巻き込まれるというハプニング。しかし、それをクリアした宇川、カピロッシが続いた。そして2周目にPPの宇川がトップに浮上。さらにロバーツ(S)が逆転という激しい首位争いとなったが、4周を終えた時点で雨が降って赤旗中断。レースは「ウエット」宣言がされて第2ヒートが行われることになった。

路面は湿った状態。空は厚い雲が覆い、いつ雨が降ってもおかしくない不安定な状態。グリッドにならんだ選手は、思い思いのタイヤをチョイスしてレースに挑むことになった。

そして第2ヒートで好ダッシュを見せたのが、ロッシ。フロントにインターミディ。リヤにカットスリックというタイヤ選択でぐいぐいとペースアップ。しかし、次第に路面が乾き始め、フロントにカットスリック、リヤにスリックを選択したチェカ(Y)とビアッジ(Y)がロッシに迫る。以後、この3人の戦いとなり、終盤にはチェカ(Y)とロッシの一騎打ちとなり、最後はチェカ(Y)が先着。ロッシはチェカ(Y)の背後をピタリとマークして2番手でフィニッシュしたが、第1ヒートのタイム差で、ロッシがチェカ(Y)を0.143秒抑えて今季11勝目を飾ることに成功した。3位にはビアッジ(Y)。

前半、この3人と首位争いに加わった地元のバロスは、思うようにペースが上がらず4位。カピロッシ5位。クリビーレが7位という結果だった。宇川は第2ヒートの序盤に転倒。リタイヤとなった。

250ccクラスの決勝は、ウエットからドライへと変化する難しいコンディション。ほとんどの選手が前後にカットスリックを装着。もしくはリヤタイヤのみスリックというタイヤ選択でグリッドに並んだ。好スタートを切ったのは、予選2番手の加藤大治郎。それにR.ロカテリ(A)、J.マックウィリアムス(A)、M.メランドリ(A)、原田哲也(A)、F.ニエト(A)と続く大接戦。ライン上が乾き始めるとペースは上がり、しかもラインを外せないという、選手にとっては、抜きにくく、集中力を要求される戦いとなった。

中盤はロカテリ(A)、原田(A)、メランドリ(A)と目まぐるしくトップが入れ替わる。その中で加藤は積極的な走りで確実にポジションアップ。ラスト3周でトップに浮上すると、追いすがるメランドリ(A)とロカテリ(A)を突き放して今季11勝目。GP史上シーズン最多勝利記録を20年ぶりに更新する快挙を達成。この優勝でコンストラクターズタイトルも決まった。

125ccクラスはウエットレース。宇井陽一(D)が今季6勝目。2位にS.サンナ(A)。3位にヴァンサン。

最終戦を終えてHondaは、500ccと250ccクラスの個人タイトルを獲得。コンストラクターズタイトルでは、3クラスを制覇した。また、500ccクラスは今年最後のシーズン。来季からは4ストロークGPマシンが参加する「MotoGP」クラスとしてスタートする。

 
 

V.ロッシ(500cc/優勝)
シーズン最後のレースを最高の形で終えることが出来た。今日のレースは、雨で中断したし、こういうレースはいつも難しい。それだけに、本当に嬉しい。今日は、ドライでスタートした第1ヒートに比べれば、第2ヒートは苦しかった。というのもタイヤの選択が決してベストではなかったし、苦しい戦いだった。実際、チェカとビアッジはフロントにカットスリック、リヤにスリックという選択で、僕のインターミディ、カットスリックという組み合わせよりアドバンテージがあったと思う。だから、チェカに先行されたときには、とにかくついていこうと頑張ったし、それが最後には功を奏したと思う。確かに、今日はタイヤには厳しかった。しかし、Hondaのエンジンは速くて、それに助けられた。フィニッシュしたときには、正直、どっちが勝ったのかは自分でもわからなかった。最後のレースを終えてみれば、GPで最高のカテゴリーの500ccクラスで、125でタイトルを獲ったときよりも、250のときよりも内容のいい結果で終えられたことが、何よりも嬉しい。

A.バロス(500cc/4位)
最初のヒートはとてもフィーリングが良かったのだが、第2ヒートは、どういうわけか上手く走ることが出来なかった。確かにタイヤのチョイスも良かったとは思えないし、序盤にビアッジと接触したのも影響してしまった。地元のファンに喜んでもらえるようなレースが出来ると思っていただけに、ちょっと、残念だった。

L.カピロッシ(500cc/5位)
自分ではパーフェクトなタイヤの選択だと思っていたが、結果として、最悪の状態だった。でも、長いシーズンを振り返ってみれば、今年は3位になれたし、それには満足している。欲を言えば、2位にはなりたかった。これからしばらくは休養して、来年はもっと上に行くにはどうしたらいいのかを考えたい。

A.クリビーレ(500cc/7位)
第2ヒートはとてもフィーリングが良くて、トップグループについていける条件はすべて揃っていた。しかし、リヤにインターミディを選択したのが、結果として失敗。タイヤの消耗が激しくて、今日はこれが精いっぱいだった。そして、今日がHondaで走る最後のレース。8年間、Hondaには本当にお世話になった。最後の2年間を除けば、チャンピオンも獲れたし、自分にとっては素晴らしいシーズンが送れたと思っている。

宇川  徹(500cc/リタイヤ)
第1ヒートはスタートも上手くいったし、これなら表彰台、もしくは優勝もと思っていた。しかし、雨が降って中断。第2ヒートはスタートがうまく行かず、クリビーレを抜くときにミスをして転んでしまった。せっかくPPを獲ったのに、結果を残せなくて、とても残念なレースだった。

立川章次WGP総監督
今年は、3クラス6個のタイトルのうち、5つを獲ることが出来た。特に125ccクラスのHondaを走らせているチームは、ライバルのワークスチームを相手に、よく戦ってくれたと思う。250は、最後のレースでコンストラクターも獲り、最終戦まで素晴らしいレースをしてくれた。500は、コンディションが不安定なレースとなり、難しかったが、どの選手も最後まで頑張ってくれたと思う。Hondaにとっては、素晴らしい成果を得られたシーズン。すでに来年に向けて4ストロークGPマシンの準備も進めているし、来年もファンに素晴らしいレースを見せてあげられるよう、努力したい。

 
       
 
     
  ロードレース世界選手権 第16戦 結果表  
 

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■500ccクラス
POS RIDER MACHINE TEAM LAPS TIME
1 V.ROSSI Honda NSR500 NASTRO AZZURRO Honda 24 45'57.414
2 C.CHECA Yamaha Marlboro Yamaha Team 45'57.557
3 M.BIAGGI Yamaha Marlboro Yamaha Team 46'04.394
4 A.BARROS Honda NSR500 West Honda PONS 46'16.467
5 L.CAPIROSSI Honda NSR500 West Honda PONS 46'18.069
6 N.ABE Yamaha Antena 3 Yamaha-d'Antin 46'18.243
7 A.CRIVILLE Honda NSR500 REPSOL YPF HONDA 46'25.308
8 J-L.CARDOSO Yamaha Antena 3 Yamaha-d'Antin 46'42.524
9 S.NAKANO Yamaha Gauloises Yamaha Tech 3 48'22.946
10 G.McCOY Yamaha Red Bull Yamaha WCM 23 46'29.360
11 L.HASLAM Honda NSR500 Shell Advance Honda 47'23.035
12 S.GIBERNAU Suzuki Telefonica Movistar Suzuki 47'37.566
13 A.WEST Honda NSR500V Dee Cee Jeans Racing Team 22 46'09.139
14 H.AOKI Honda NSR500V Arie Molenaar Racing 46'19.374
15 B.CLARKE Honda NSR500V Shell Advance Honda 46'26.629
16 K.ROBERTS Suzuki Telefonica Movistar Suzuki 46'41.093
17 B.VENEMAN Honda NSR500V Dee Cee Jeans Racing Team 47'19.454
--- CLASSIFIED ---
R T.UKAWA Honda NSR500 REPSOL YPF HONDA 7 15'14.797
R J.VD GOORBERGH Proton KR Proton TEAM KR 1 2'00.944
R O.JACQUE Yamaha Gauloises Yamaha Tech 3
※500ccクラスは雨による中断の為、2ヒートによるタイムの合算によってレースが行われました。
 

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■250ccクラス
POS RIDER MACHINE TEAM LAPS TIME
1 D.KATOH Honda NSR250 TEAM TELEFONICA MOVISTAR Honda 22 43'38.212
2 M.MELANDRI Aprilia MS Aprilia Racing 43'38.720
3 R.LOCATELLI Aprilia MS Eros Ramazzotti Racing 43'39.594
4 F.NIETO Aprilia Valencia Circuit Aspar Team 43'41.781
5 J.McWILLIAMS Aprilia MS Aprilia Racing 43'42.058
6 T.HARADA Aprilia MS Aprilia Racing 43'49.244
7 E.ALZAMORA Honda NSR250 TEAM TELEFONICA MOVISTAR Honda 43'52.998
8 R.ROLFO Aprilia Safilo Oxydo Race 44'04.981
9 N.MATSUDO Yamaha Petronas Sprinta Yamaha TVK 44'20.917
10 F.BATTAINI Aprilia MS Eros Ramazzotti Racing 44'23.814
11 S.GUINTOLI Aprilia Equipe de France - Scrab GP 44'24.871
12 L.LANZI Aprilia Campetella Racing 44'33.266
13 R.DE PUNIET Aprilia Equipe de France - Scrab GP 44'38.423
14 R.CHIARELLO Aprilia Aprilia Grand Prix 44'42.365
15 D.DE GEA Yamaha Antena 3 Yamaha-d'Antin 44'42.493
16 A.DEBON Aprilia Valencia Circuit Aspar Team 44'43.019
17 A.HOFMANN Aprilia Racing Factory 44'44.360
18 L.BOSCOSCURO Aprilia Campetella Racing 45'02.271
19 S.EDWARDS Yamaha Fujitsu Siemens 21 43'48.506
20 J.VINCENT Yamaha QUB Team Optimum 44'11.969
21 L.COSTA Yamaha Antena 3 Yamaha-d'Antin 44'22.605
22 D.CHECA Honda RS250R Team Fomma 44'58.586
23 S.YUZY Yamaha Petronas Sprinta Yamaha TVK 44'59.431
24 C.BARROS Yamaha Dark Dog Yamaha Kurz 45'00.545
25 S.GERONIMI Yamaha Edo Racing 20 43'49.161
26 K.POENSGEN Honda RS250R Shell Advance Honda 44'35.071
--- CLASSIFIED ---
R S.PORTO Yamaha Dark Dog Yamaha Kurz 15 30'50.597
R D.GIUGOVAZ Aprilia MS Aprilia Racing 10 22'44.494
R D.NACHER Honda RS250R PR2-Damas 8 19'10.558
R D.TOMAS Honda RS250R By Queroseno Racing Team 3 6'30.765
R C.VIEIRA Yamaha Vaz Yamaha-d'Antin 6'46.160
 

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■125ccクラス
POS RIDER MACHINE TEAM LAPS TIME
1 Y.UI Derbi L & M Derbi Team 21 46'27.181
2 S.SANNA Aprilia Safilo Oxydo Race 46'47.293
3 A.VINCENT Honda RS125R Team Fomma 47'14.828
4 A.ELIAS Honda RS125R Telefonica Movistar jnr Team 47'19.506
5 M.POGGIALI Gilera Gilera Racing Team 47'24.827
6 A.DE ANGELIS Honda RS125R Matteoni Racing 47'29.233
7 M.AZUMA Honda RS125R Liegeois Competition 47'29.744
8 J.SMRZ Honda RS125R Budweiser Budvar Hanusch 47'29.823
9 G.SCALVINI Italjet Italjet Racing Team 47'30.048
10 J.HULES Honda RS125R Matteoni Racing 47'31.035
11 J.OLIVE Honda RS125R Telefonica Movistar jnr Team 47'58.848
12 J.MULLER Honda RS125R PEV-Spalt-ADAC Sachsen 47'58.856
13 N.UEDA TSR-Honda FCC-TSR 48'05.231
14 P.NIETO Derbi L & M Derbi Team 48'37.323
15 A.BRANNETTI Aprilia Team Crae 48'44.074
16 A.ARAUJO Honda RS125R Liegeois Competition 48'48.609
17 S.JENKNER Aprilia LAE - UGT 3000 48'52.537
18 R.JARA Aprilia MS Aprilia LCR 48'57.137
19 L.PANADES Honda RS125R Racing Team Panades 48'57.589
20 G.BORSOI Aprilia LAE - UGT 3000 20 46'53.621
--- CLASSIFIED ---
R D.PEDROSA Honda RS125R Telefonica Movistar jnr Team 12 26'59.154
R A.BALLERINI Aprilia Bossini Fontana Racing 6 13'33.387
R A.RODRIGUEZ Aprilia Valencia Circuit Aspar Team 13'38.623
R S.PERUGINI Italjet Italjet Racing Team 5 11'06.969
R L.CECCHINELLO Aprilia MS Aprilia LCR 3 6'44.269
R M.SABBATANI Aprilia Bossini Fontana Racing 7'16.540
R E.BATAILLE Honda RS125R Axo Racing Team 1 2'18.931
R W.DE ANGELIS Honda RS125R Racing Service 2'25.595
R G.TALMACSI Honda RS125R Racing Service 2'38.558
R A.NIETO Jr. Honda RS125R Viceroy Team
R M.GIANSANTI Honda RS125R Axo Racing Team