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2001 トライアル世界選手権シリーズ
  第8戦 フランス
 
  2001年 7月7〜8日開催 前のレースへ | 次のレースへ  
  天候:晴れ時々雨/雨のち晴れ時々曇り 気温:28℃/28℃ 観客:2,000人/2,000人  
     
  DAY1、ランプキンは2位、藤波は8位
DAY2、ランプキンと藤波の一騎討ちをランプキンが制す!
 
 
 
1日目は2位、2日目は優勝したランプキン 藤波、2日目はランプキンと接戦の後2位 Hondaが占めた2日目の表彰式 2日目の1ラップは同点でトップに藤波
 
 

難セクションとなったイタリア大会に続き、フランス大会は雨のため再び難セクションとなった。滑りやすい悪コンディションで、マシンをうまく進めたのが、こういう状況を得意とするジャービス。ジャービスは去年の不調から見事復帰して、初優勝を遂げた。しかし2日目は一転、いつもの強豪がしのぎを削った。藤波貴久とドギー・ランプキンの一騎討ちは、ここ最近常に見られる二人の戦いの中でも、稀に見る名勝負といえる一番になった。そしてこの勝負を制したのは、やはりランプキンだった。

 
   

第1日目
フランス東部、ドイツとの国境近くにある、周囲わずか100メートルほどの小さなTroisfontanesが、第8戦フランス大会の会場となった。主催者は創意工夫をこらし、この町の中と、1km程離れた2ヵ所のエリアにセクションを設営した。

大会前日までは実に暖かな夏の気候が続いていた。しかし金曜日の晩になって突然天候が変わってしまった。土曜日の朝、雨のためにセクションコンディションが著しく変化し、実に難しいものに変わってしまっていた。

湿った泥が岩の表面にこびりつき、グリップは極端に悪い。これが、イギリス出身のジャービスにはおおいに有利となった。ジャービスは過去SSDT(スコティッシュ6日間トライアル)で3連勝する等、イギリス風のスリッパリーな難セクションを得意とするライダーだからである。

1ラップ目終了段階で、ジャービスの減点は11点。これは全ライダー中の、最少減点数だった。ランプキンはやや出遅れ、コロメ(GAS-GAS)と同じく15点で並んでいる。これに18点のカモッジ(GAS-GAS)、19点のコボス(Montesa-HRC)と続いた。

藤波貴久(Montesa-HRC)は、1ラップ目に26点と出足が悪い。このところ優勝を含んで表彰台の名を連ねているラガ(GAS-GAS)も、同じく26点である。

2ラップ目、セクションはあいかわらずスリッパリー。ジャービスの好調も変わらなかった。ジャービスの2ラップ目は17点。ジャービスを追うランプキンも、2ラップ目は同じく17点だった。これで、1ラップ目のリードを生かしたジャービスの世界選手権初優勝が決まった。

ジャービス、ランプキンと同じイギリス人のコリー(GAS-GAS)は、2ラップ目に18点の好スコアをマークするが、1ラップに33点と出遅れていて、2ラップ目の好成績を生かせなかった。

藤波貴久は、2ラップ目は21点と1ラップ目の不調から挽回していたものの、1分のタイムオーバーで1点減点を加算。このタイムオーバー減点によって順位を3つ落としてしまい、8位と表彰台を逃してしまった。

なお、前戦イタリアの最終セクションで転倒、ヘリコプターで病院に運ばれ心配されたマンザノ(SHERCO)は、検査の結果大事にはいたらず、今回も無事に参戦を果たしている。マンザノは、前回の結果で早くも2001年ジュニアカップのチャンピオンシップを決めている。

第2日目
藤波は、1日目のみずからの結果に、大きな怒りを持って2日目のスタートにのぞんだようだ。そこには、ライバルたちの存在も眼中にはなく、フジガス流トライアルを邁進することだけが、汚名挽回の手段だった。

主催者は、雨のためむずかしくなった前日の結果をふまえて4つのセクションに変更を加えたが、しかし夜半に降った雨は、結果的に、森の中のセクションをさらにむずかしくしてしまっていた。前日にも増すマッド地獄は、ライダーのチャレンジを、簡単には許さない。

第1セクション、ここでランプキンが5点を喫した。ジャービスも、前日の素晴らしい走りを再現することができない。一転、好調な滑り出しを見せたのが、M.フレイシャ(SHERCO)と藤波だった。しかしフレイシャは最終セクションとして用意された人工セクションでミスをおかして、ランプキンに激しく追撃されることになる。ランプキンはクリーンの山を築いて、第1セクションでの痛恨のミスをリカバーしてきたのだ。

第1ラップを終えたところで、藤波とランプキンが18点の同点でトップ。これにフレイシャが23点で続いていた。コボスが26点、前日の覇者ジャービスは、この日の1ラップ目は35点の減点を喫して6位に沈んでいる。

2ラップ目、ランプキンと藤波の好調は続いていた。ふたりはともに素晴らしいパフォーマンスを見せた。しかし、第8セクションで、不運な5点を食らってしまったのは、藤波のほうだった。この結果、ランプキンは3点のリードを持って、フランスの戦いを制することになった。ランプキンと藤波ががっぷり四つに組んだ素晴らしい戦いは、またしてもランプキンの勝利に終わったのだ。

素晴らしいトップ争いに続いては、シーズン序盤の活躍を思い出したようにコボスが3位に入った。コボスの3位入賞で、モンテッサチームは表彰台を独占することになった。4位は、フレイシャ。ジャービスは、この日はとうとう前日の勢いを発揮できぬまま、6位でコンペティションを終了している。

 
 

DAY 1
D.ランプキン(2位)

いくつものラインがあって、クリーンするためにいろいろな方法が考えられるセクションが用意されていたが、2ラップ共に多くのミスをしてしまった。セクションの設定が、私のミスを誘ったわけではなく、オブザーバーの判定にも不満はなかった。結果的に私の走りはそう悪くなかったと思う。しかし、1ラップ目の12セクションでおかした5点が致命的だったようだ。

藤波 貴久(8位)
今日は自分自身の納得いく競技展開とはいえませんでした。スタート直後、第1〜第3セクションまでのたった3つのセクションで、なんと8点もの減点をとってしまいました。そのスタートのつまづきが、今日の僕のすべてでした。これで、すべてが狂ってしまいました。

DAY 2
D.ランプキン(1位)

今日は最悪の第1セクション5点で始まった。これ以上のミスはおかすまい、自分のいつもの走りを取り戻すのだと言い聞かせてその後の試合を進めていった結果が、優勝につながった。7セクションと8セクションは、きのうよりさらにむずかしくなっていたが、私はベストを尽くして、藤波を打ち破った。今日は会心の一戦だった。

藤波 貴久(2位)
今日は、徹底的にぼく自身のために走るのだと決めていました。だから他の選手のスコアなどは、いっさい気にしませんでした。出だしもよくて、集中力も持続できたと思います。でも、ドギーも、それは同じだった。それがぼくの予想を越えていて、残念。2ラップ目、ぼくは15点でした。これなら勝てるだろうと思ったのに、結果はそうじゃなかった……。

 
       
 
     
  トライアル世界選手権 第8戦 結果表  
 
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■DAY 1
POS RIDER MAKER LAP 1 LAP 2 PEN. CLE. TOTAL
1 G.JARVIS Sherco 11 17 2 15 30
2 D.LAMPKIN Montesa Honda 15 17 0 19 32
3 M.COLOMER Gas-Gas 15 21 0 14 36
4 K.KUROYAMA Beta 23 23 0 14 46
5 D.COBOS Montesa Honda 19 27 1 14 47
6 A.RAGA Gas-Gas 26 21 0 13 47
7 M.FREIXA Sherco 24 23 0 11 47
8 T.FUJINAMI Montesa Honda 26 21 1 13 48
9 B.CAMOZZI Gas-Gas 18 31 0 12 49
10 S.COLLEY Gas-Gas 33 18 0 12 51
11 A.CABESTANY Beta 26 31 0 8 57
12 J-M.ALCARAZ Montesa Honda 31 28 1 8 60
13 M.JUSTRIBO Sherco 33 30 4 10 67
14 J.MANZANO Sherco 53 36 0 7 89
15 J.BETHUNE Gas-Gas 42 43 6 8 91
16 T.TANAKA Beta 53 39 0 6 92
17 J.PASCUET Gas-Gas 40 49 4 4 93
18 A.NILSSON Gas-Gas 42 56 0 3 98
19 S.CONNOR Gas-Gas 48 47 7 5 102
20 J-M.SAEZ Montesa Honda 54 56 0 3 110
21 S.LEON Beta 64 44 2 2 110
22 B.HEMINGWAY Beta 48 60 3 3 111
23 M.ORIZIO Beta 62 50 0 2 112
24 T.BLAZUSIAK Gas-Gas 57 56 0 3 113
25 I.ESCALERA Gas-Gas 53 61 0 2 114
26 J.FAJARDO Gas-Gas 53 62 0 3 115
27 P.AGOSTONI Montesa Honda 63 54 0 1 117
28 X.LEON Gas-Gas 60 59 0 1 119
29 D.CUERDO Gas-Gas 62 57 0 1 119
30 F.BOCHET Beta 54 67 0 3 121
31 V.BAUCE Beta 67 58 0 0 125
32 D.MAURINO Gas-Gas 73 58 0 1 131
33 C.BRUAND Beta 59 73 0 2 132
34 D.THORPE Gas-Gas 60 66 8 2 134
35 J.SVOBODA Sherco 62 75 0 0 137
36 S.DE RIZZO Gas-Gas 71 68 0 0 139
37 A.TEMPERA Beta 66 75 0 1 141
38 A.ANTON Sherco 71 69 1 0 141
39 M.CHABOUD Gas-Gas 73 69 0 0 142
 
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■DAY 2
POS RIDER MAKER LAP 1 LAP 2 PEN. CLE. TOTAL
1 D.LAMPKIN Montesa Honda 18 12 0 17 30
2 T.FUJINAMI Montesa Honda 18 15 0 16 33
3 D.COBOS Montesa Honda 26 23 0 12 49
4 M.FREIXA Sherco 23 26 0 11 49
5 K.KUROYAMA Beta 31 20 0 12 51
6 G.JARVIS Sherco 35 16 0 10 51
7 A.RAGA Gas-Gas 38 22 0 14 60
8 A.CABESTANY Beta 37 26 0 9 63
9 M.COLOMER Gas-Gas 38 31 0 9 69
10 M.JUSTRIBO Sherco 37 33 0 8 70
11 S.COLLEY Gas-Gas 43 39 0 5 82
12 J-M.ALCARAZ Montesa Honda 47 37 0 7 84
13 J.MANZANO Sherco 44 43 0 7 87
14 J.PASCUET Gas-Gas 47 46 0 4 93
15 B.CAMOZZI Gas-Gas 51 44 0 8 95
16 A.BILBAO Montesa Honda 48 49 0 6 97
17 T.TANAKA Beta 52 48 0 3 100
18 J.BETHUNE Gas-Gas 57 45 0 4 102
19 S.CONNOR Gas-Gas 56 51 0 2 107
20 S.LEON Beta 56 51 0 2 107
21 A.NILSSON Gas-Gas 56 52 0 1 108
22 F.BOCHET Beta 53 57 0 1 110
23 B.HEMINGWAY Beta 60 57 0 0 117
24 V.BAUCE Beta 62 57 0 1 119
25 M.ORIZIO Beta 64 57 0 0 121
26 J-M.SAEZ Montesa Honda 64 58 0 1 122
27 P.AGOSTONI Montesa Honda 59 64 0 1 123
28 J.FAJARDO Gas-Gas 63 60 0 0 123
29 T.BLAZUSIAK Gas-Gas 68 61 0 0 129
30 I.ESCALERA Gas-Gas 65 66 0 1 131
31 X.LEON Gas-Gas 65 67 0 0 132
32 J.SVOBODA Sherco 69 64 0 0 133
33 C.BRUAND Beta 69 69 0 0 138
34 S.DE RIZZO Gas-Gas 71 67 0 0 138
35 D.THORPE Gas-Gas 67 71 0 0 138
36 M.CHABOUD Gas-Gas 71 71 0 0 142
37 D.CUERDO Gas-Gas 75 68 0 0 143
38 D.MAURINO Gas-Gas 69 76 0 0 145
39 A.ANTON Sherco 75 70 0 0 145
40 A.TEMPERA Beta 75 73 0 0 148