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2001 トライアル世界選手権シリーズ
  第7戦 イタリア
 
  2001年 6月30日〜7月1日開催 前のレースへ | 次のレースへ  
  天候:晴れ/晴れ 気温:30℃/30℃ 観客:5,000人/6,000人  
     
  今シーズン最難セクション!
ランプキンが連勝!藤波は両日ともに表彰台をゲット!
 
 
 
垂直の壁を登るランプキン 1日目2位、2日目3位になった藤波 テクニカルなセクションを行く藤波 藤波の1日目、2位の表彰台
 
 

アルプスの麓で開催されたイタリア大会は、ここ1、2年の世界選手権では例になく難易度の高い大会となった。ランプキンは、自身のライディングには不満を残しながらも両日ともに優勝。2位、3位に入ったランキング2位の“最大のライバル”藤波貴久を突き放し、いよいよ5年連続チャンピオンへ、確実に駒を進めている。しかし残り3大会6試合、藤波にもまだチャンスは残されている。

 
   

第1日目
日本大会、アメリカ大会を終え、トライアル世界選手権は再びヨーロッパに戻った。第7戦イタリア大会は北イタリア、ベルガモからさらに約60km程の山岳地帯(標高1500m)にあるFopporoで開催された。

設定されたセクションは、とてもグリップの悪いコケの生えたロックセクション。今シーズン最も難しいと思われるセクション群に、世界のトップライダーが挑む。

第3セクションまではさほど難しいセクションではなかった。しかし第4セクションから難度が増した。ほとんどのライダーが第4セクションで5点を喫した。そんな中、ドギー・ランプキン(Montesa-HRC)ただ一人がクリーンを出す。

続く第5セクション。出口の岩のステアケースがライダーを阻み、ほとんどのライダーはセクションアウトすらできないでいる。ランプキンや藤波貴久(Montesa-HRC)さえもここを通過できず。結局1ラップ目は全員が5点。そしてセクション11も、全員が走破不可能となった。

1ラップ目の結果はランプキンが24点でトップに、そして藤波が33点で2番にいる。3番手はアルベルト・カベスタニー(ベータ)の38点である。

難しいセクションに、ライダー達は多くの時間を費やした。スタートから4時間半が経過した時点で、ようやくランプキン、藤波らトップライダーが2ラップ目へ向かった。ゴール時刻までの残りわずか1時間である。

慌ただしい2ラップ目だが、ランプキンは集中力を失わずパフォーマンスを発揮する。第4セクションを3点で通過し、結局2ラップを通じて、唯一第4セクションを通過したライダーとなったランプキンは減点数を最小限にとどめ、2ラップ目の減点は21点。これはこの日のセクション難度を考えれば、驚異的な減点数だ。そして合計45点で優勝することになる。

藤波も2ラップ目は調子をあげた。ランプキンにこそ届かなかったものの、2ラップ目をランプキンに次ぐ25点でゴール、合計58点で2位を獲得した。そしてアダム・ラガ(GAS-GAS)が2ラップ目を36点で追い上げて3位を確保した。

第2日目
土曜日の晩には雨が降ったが、日曜日は、再びよく晴れ、イタリア大会2日目は開催された。

土曜日に不落となったセクションには手直しが施されていたものの、しかし前夜の雨で、手直しもむなしく、セクションはグリップを失っていて、難度はさらに高くなっているように見えた。

しかし幸運にも、イタリアの太陽は、セクションの岩々を濡らす雨露を急速に乾かしていく。2ラップ目には、すべてのライダーが1ラップ目の自分のスコアを更新する結果となった。

不運なスタートを切ったのは、ランプキンと藤波だった。彼らはキャブレターのセッティングに問題を抱えたままのスタートとなり、第2セクションの登りでふたりとも減点5となった。ここはトップライダーにとっては、足をついてはいけないセクションで、ここでの5点は、トップ争いをしたいライダーにとっては、かなり深刻なものとなった。ランプキンは、この後さらに第3セクションでも、減点5となっている。

しかしランプキンは、第5セクションを全参加者中唯一の3点以内で抜けたライダーとなった。ランプキンは、けっしてあきらめずに、一つ一つのセクションを果敢にていねいに攻めていく。

好調だったのはマーク・フレイシャ(シェルコ)だ。第1ラップを終えて、フレイシャは17点。ランプキンは22点で、カベスタニーと同点2位ではあったが、5点の差はけっして小さくないように考えられた。これに続く4位のポジションにつけるのが、藤波だった。藤波は26点で、5位のラガに2点のリードだ。

しかし2ラップ目、ベストスコアをマークしたのが、前戦アメリカで自身初優勝を飾った、ラガだった。その減点はたったの10。このベストパフォーマンスで、ラガは2位の座を手中にした。

とはいえ、ランプキンの2ラップ目も、けっして悪くはなかった。ランプキンの2ラップ目の減点は13点、フレイシャが26点の減点をくらって優勝戦線から脱落していく中で、ランプキンはラガにわずか3点差ではあったが、ここでもまた、勝利を得たのだった。

藤波は、3位で表彰台に登ることとなった。フレイシャは勝利のチャンスから一転、4位まで落ちこんでいた。

試合の最後に、不幸なクラッシュがあった。ジョセップ・マンザノ(シェルコ)が最終15セクションの高い壁登りに失敗し、背中を強打、ヘリコプターで病院に運ばれたのだ。容体についての公式ニュースは発表されなかったが、頚椎を骨折している模様。ただし、手足を動かすことは可能ということだ。

 
 

DAY 1
D.ランプキン(1位)

フジナミとはスタートからずっとお互いを観察しながら競技を進めたけど、今回も勝てて嬉しい。1ラップ目に、フロントタイヤを3度、リヤタイヤを1度パンクさせるほどの、とても難しいセクションだった。でもけっして不可能なセクションではなく、自分を試すという意味でエンジョイできるものだった。

藤波 貴久(2位)
オブザーバーによって判定にずいぶんバラつきがあってペースが乱れたり、判定に納得いかない場面がありましたが、特に2ラップ目の減点数には満足してます。セクションはとても難しかったですね。でも、自分にとっては好きなタイプのセクションです。

DAY 2
D.ランプキン(1位)

オーガナイザーは、あまりにたくさんの変更をしすぎたように思う。これが、私のライディングにはよい影響をもたらさなかった。今回は、2日間に渡って私の実力は発揮できなかった。内容には満足していないが、しかしリザルトは、唯一満足できる結果となった。

藤波 貴久(3位)
今日は最悪でした。ミスもとっても多かった。序盤のキャブレーションの問題は、おそらくは高度の影響からだと思われますが、くやしい結果になりました。その問題が解決した後、今度はセクション15で5点になってしまいました。でもみんなが失敗している高い壁ではなくて、本当に簡単なところでの5点。ちょっと、情けない結果です。でも、今日は表彰台に登れたということで、満足です。

 
       
 
     
  トライアル世界選手権 第7戦 結果表  
 
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■DAY 1
POS RIDER MAKER LAP 1 LAP 2 PEN. CLE. TOTAL
1 D.LAMPKIN Montesa Honda 24 21 0 13 45
2 T.FUJINAMI Montesa Honda 33 25 0 9 58
3 A.RAGA Gas-Gas 42 36 0 8 78
4 M.COLOMER Gas-Gas 45 38 0 5 83
5 M.FREIXA Sherco 39 45 0 7 84
6 K.KUROYAMA Beta 44 43 0 5 87
7 D.RE DELLE GANDINE Montesa Honda 41 48 0 4 89
8 G.JARVIS Sherco 40 49 0 3 89
9 M.JUSTRIBO Sherco 49 45 0 4 94
10 A.CABESTANY Beta 38 56 0 3 94
11 A.BILBAO Montesa Honda 42 56 0 5 98
12 J-M.ALCARAZ Montesa Honda 51 49 0 3 100
13 J.PASCUET Gas-Gas 51 50 0 4 101
14 S.COLLEY Gas-Gas 53 55 0 3 108
15 D.COBOS Montesa Honda 52 56 0 3 108
16 B.CAMOZZI Gas-Gas 54 59 0 3 113
17 J.MANZANO Sherco 60 54 0 3 114
18 V.BAUCE Beta 66 56 0 2 122
19 B.HEMINGWAY Beta 63 60 0 1 123
20 T.TANAKA Beta 59 65 0 1 124
21 A.LETTENBICHLER Beta 70 62 0 1 132
22 T.BLAZUSIAK Gas-Gas 69 63 0 0 132
23 P.AGOSTONI Montesa Honda 64 54 15 1 133
24 S.CONNOR Gas-Gas 71 62 0 1 133
25 F.LENZI Gas-Gas 69 64 0 1 133
26 I.ESCALERA Gas-Gas 64 69 0 1 133
27 J.BETHUNE Gas-Gas 71 63 0 1 134
28 J-M.SAEZ Montesa Honda 69 65 0 0 134
29 J.FAJARDO Gas-Gas 66 70 0 2 136
30 A.NILSSON Gas-Gas 69 67 0 0 136
31 M.ORIZIO Beta 75 61 0 0 136
32 D.MAURINO Gas-Gas 68 71 0 1 139
33 D.CUERDO Gas-Gas 69 71 0 0 140
34 S.DE RIZZO Gas-Gas 67 73 0 0 140
35 S.LEON Beta 73 69 0 0 142
36 F.BOCHET Beta 71 71 0 0 142
37 X.LEON Gas-Gas 73 73 0 0 146
38 A.ANTON Sherco 73 73 2 0 148
39 A.FORNARA Gas-Gas 75 73 0 0 148
40 G.FUGAZZA Gas-Gas 73 75 0 0 148
41 A.MAZZOCCHIN Scorpa 73 75 0 0 148
42 A.TEMPERA Beta 75 73 0 0 148
43 C.BRUAND Beta 75 73 3 0 151
 
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■DAY 2
POS RIDER MAKER LAP 1 LAP 2 PEN. CLE. TOTAL
1 D.LAMPKIN Montesa Honda 22 13 0 16 35
2 A.RAGA Gas-Gas 28 10 0 18 38
3 T.FUJINAMI Montesa Honda 26 16 0 11 42
4 M.FREIXA Sherco 17 26 0 13 43
5 A.CABESTANY Beta 22 26 0 11 48
6 M.COLOMER Gas-Gas 29 23 0 10 52
7 D.COBOS Montesa Honda 31 22 0 12 53
8 K.KUROYAMA Beta 30 26 0 7 56
9 G.JARVIS Sherco 34 32 0 7 66
10 S.COLLEY Gas-Gas 39 28 0 5 67
11 M.JUSTRIBO Sherco 42 26 0 8 68
12 J-M.ALCARAZ Montesa Honda 43 28 0 4 71
13 D.RE DELLE GANDINE Montesa Honda 48 27 0 8 75
14 J.MANZANO Sherco 41 39 0 6 80
15 B.CAMOZZI Gas-Gas 46 41 0 5 87
16 T.TANAKA Beta 48 41 0 5 89
17 J.BETHUNE Gas-Gas 41 49 0 2 90
18 J.PASCUET Gas-Gas 47 48 0 4 95
19 F.LENZI Gas-Gas 46 50 0 3 96
20 A.BILBAO Montesa Honda 51 47 0 5 98
21 J.FAJARDO Gas-Gas 52 47 0 2 99
22 B.HEMINGWAY Beta 57 45 0 1 102
23 D.MAURINO Gas-Gas 58 48 0 0 106
24 A.LETTENBICHLER Beta 56 53 0 0 109
25 P.AGOSTONI Montesa Honda 58 53 0 1 111
26 A.NILSSON Gas-Gas 65 47 0 1 112
27 M.ORIZIO Beta 60 57 0 2 117
28 S.LEON Beta 61 56 0 0 117
29 J-M.SAEZ Montesa Honda 58 60 0 2 118
30 F.BOCHET Beta 61 59 0 0 120
31 I.ESCALERA Gas-Gas 63 58 0 2 121
32 T.BLAZUSIAK Gas-Gas 64 59 0 2 123
33 S.DE RIZZO Gas-Gas 62 67 0 1 129
34 V.BAUCE Beta 64 68 0 1 132
35 X.LEON Gas-Gas 73 62 0 1 135
36 A.ANTON Sherco 69 69 0 0 138
37 R.VITALI Montesa Honda 69 67 3 0 139
38 D.CUERDO Gas-Gas 70 69 0 0 139
39 A.FORNARA Gas-Gas 73 71 0 0 144
40 G.FUGAZZA Gas-Gas 73 73 0 0 146
41 A.TEMPERA Beta 75 75 0 0 150