第11戦以来、4位、3位、2位と尻上がりに好結果をマークしてきたラスクが、ついにホールショットを奪った。2番手以下に控えるのはカーマイケル、ボス、マクグラスという面々だ。一方、1コーナーではマルチクラッシュが発生し、これに巻き込まれたラ・ロッコは最後尾から追い上げを開始した。
ラスクは序盤からリードを稼ごうと試みたが、背後にカーマイケルの執拗なマークを受け、それもままならない。カーマイケルが早めに勝負をかけて前に出ると、ラスクがすかさず抜き返す。そんなトップ争いが、何度も何度もポジションを入れ替えながら、レース中盤まで続いた。
3番手争いは、Honda系プライベートライダーのボスと、マクグラスによって繰り広げられた。マクグラスが3位の座を確保した後は、前を行くラスクを追いかけるが、中盤までに2位と3位の間隔は20秒以上も開いており、ラスクにとって脅威にはならない。
後半に差しかかると、それまでテール・トゥ・ノーズだったカーマイケルとラスクの間には、少しずつ間隔が生まれてくる。やがて12周目あたりから、ラスクのペースが落ちてしまい、カーマイケルの先行を許してしまった。
結局レース終了間際には、15秒ほどのリードを蓄えたカーマイケルが、優勝と同時にチャンピオンも獲得。2位ラスク、3位マクグラスに次ぎ、持ち前の怒濤の追い上げを見せたラ・ロッコが、4位入賞を果たした。なお、チームHondaのトーテリは、スタート7番手でレースを始めたが、13周目のジャンプで転倒しリタイア。肩を痛めたが大事には至っていない。
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