前々日、前日と、カリフォルニアにしては異例の大雨が降ったため、コースコンディションの悪化が心配されたが、ビニールシートでコース全周を覆った対処により、レース当日のコースは概ねドライだった。ただ、サンディエゴ特有の硬質土も、この日ばかりは少々軟質で、レースの進行につれて轍ができる部分もあった。
決勝レースは、カーマイケルのホールショットで始まった。1周目から熱いトップ争いが展開され、カーマイケルとマクグラスの一騎打ちになる。オープニングラップは、マクグラス、カーマイケル、ウィンダム、ラスク、ビーラマン、ラ・ロッコというオーダーで終えた。2周目にカーマイケルが再び前に出ると、3周目にはマクグラスが抜き返す。このバトルには、6万を超す観衆が騒然となった。
20周で争われる決勝の半ばまで、マクグラスとカーマイケルのテールトゥノーズが続く。セカンドグループはウィンダムとラスクに、徐々に浮上してきたラ・ロッコを加えた3台によるバトル。9周目にはラ・ロッコが前を行く二人をかわし、3位にジャンプアップした。
10周目はカーマイケルがマクグラスを抜いてトップに躍り出る。2番手に落ちたマクグラスは、ペースアップできずにカーマイケルの独走を許す。そして迎えた19周目、猛然と追い上げたラ・ロッコが、ついにマクグラスを捉えて2位に浮上。ラ・ロッコはリーダーのカーマイケルにも1秒差までに迫ったが、チェッカーはカーマイケル、ラ・ロッコ、マクグラスの順に振られた。
復帰2戦目のラスクは、終始手堅い走りを心掛けていたが、フィニッシュではマクグラスの直後まで接近し、4位でチェッカーを受ける健闘を見せた。
開幕戦を欠場したトーテリは、肩の精密検査の結果も良好で、プラクティスに姿を見せた。だがフープスを走行中、1週間前に打撲した肩に痛みを覚えたため、大事をとって出走を見合わせた。次週第3戦には復帰できる予定だ。
キックオフ以来2戦連続で、ラスク一人となったチームHondaだったが、故障者が出ればサテライトチームのラ・ロッコが援護してくれる。昨シーズン同様、頼もしいベテランの存在が、早くも脚光を浴びることになったレースだった。
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