Hondaにとっての明るいニュースは、肩の負傷で開幕戦以来欠場していたトーテリの、出走が実現したことだった。2週間前のアナハイム、そして前週のサンディエゴと、Hondaのパドックには乗り手を欠いた13番のマシンが置かれていたが、今回はようやくフルメンバーで臨めることになった。
前回の2位入賞で自信をつけたラ・ロッコが、まれに見る好スタートを見せた決勝のオープニングだったが、あろうことかエンストを喫し上位陣から脱落。1周目はカーマイケル、ビーラマン、マクグラス、ラスクというオーダーに変わった。ラ・ロッコは再スタート後14番手、さらに後方に出遅れたトーテリが16番手につけた。
レースは2周目からカーマイケルとマクグラスの一騎打ちとなり、やや下がった3番手にはラスクが浮上してくる。5周目にはマクグラスがリーダーとなるが、カーマイケルも離されずに1秒前後の間隔を保ったまま周回が消化されてゆく。
7周目、3番手を走行中だったラスクが、3連ジャンプ手前で転倒し、16番手までポジションを落としてしまう。トップ争いは依然としてマクグラスとカーマイケルによるテールトゥノーズで、3番手以下はロンカダ、ウィンダム、フェリー、ビーラマン……。9周目にはラ・ロッコがビーラマンをかわして、6番手に浮上する。
レースが後半に突入すると、トップ争いが一段と激しくなり、カーマイケルが前に出ると、次のコーナーでマクグラスが抜き返すというバトルが続く。3位はロンカダの転倒脱落によってウィンダムに代わり、その背後にはラ・ロッコが接近。だが得意の追撃もここまでで、チェッカーはマクグラス、カーマイケル、ウィンダム、ラ・ロッコの順に振られた。
今季初レースとなったトーテリは、終始ステディな走りを続け10位を確保。また、単独クラッシュで後方に下がったラスクは、再スタート後12位までポジションを回復した。転倒の際に左腕を強打したラスクは、レース後パドックでアイシングを施されていたが、重傷には至っていない模様だ。
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