ワールドスーパーバイクシリーズで、もっとも観客を集めるイギリスラウンド。第6戦イギリス大会(ドニントン)に続いて、今年2回目のイギリス開催となったブランズハッチは、昨年ももっとも観客を集めた大会だったが、今年はサーキット最高の12万2千人の大観衆を集める盛り上がりとなった。
こうして熱気に包まれた3日間だが、連日、快晴、最高気温が30℃前後まで上がり、選手、マシン、タイヤにとって厳しい条件が揃うことになった。
そんな状況の中で、初日のフリー走行で快調な滑り出しを見せたのは、このコースを得意とするワイルドカード組のJ.レイノルズ(D)、S.ヒスロップ(D)、S.エメッツ(D)がトップ3につけ、エドワーズが4番手、以下、N.ホジソン(D)、P.キリ(S)と続いた。このコースを走るのが初めてとなる岡田は14番手。午後の予選では、ホジソン(D)が暫定PPを獲得。以下、ヒスロップ(D)、キリ(S)、コルサー(A)と続き、エドワーズ9番手、岡田12番手で初日を終えた。
2日目は、セッティングを徐々につめてきたエドワーズがタイムを上げて、2回目の予選ではトップに浮上。以下、ホジソン(D)、ヒスロップ(D)と続き、好調の地元組とエドワーズの戦いという図式となった。
また、2日目になって徐々にタイムを上げていた岡田は、タイムを上げてきたセッション中盤に痛恨の転倒。タイムを上げることが出来ず16番手にダウン。しかし、スーパーポールに進出することに成功した。
そして上位16人によるスーパーポール。トップバッターとして登場した岡田は、予選の転倒の影響を感じさせない走りで12番手に浮上。今季初PPを狙ったエドワーズは、前車がオイルを噴いて走行したことでやや慎重な走りとなったが、今季7回目のフロントロー獲得の4番手につけた。
迎えた決勝レース。第1レースはPPスタートのホジソン(D)がホールショットを奪い、エドワーズが追うという展開。4周目には、その後方からボストロム(D)とレイノルズ(D)が追い上げて、4台がトップグループを形成。その周回にはエドワーズがトップに浮上、すかさず、ホジソン(D)が抜き返すというし烈な優勝争いとなった。
そして11周目になって、中団グループで2台のマシンが転倒。その一台が炎上したことで赤旗中断。ボストロム(D)、エドワーズ、ホジソン(D)の順で、残り15周で第2ヒートが行われることになった。
再スタートとなった第2ヒートでは、ホジソン(D)とボストロム(D)が激しいトップ争い。その後方ではベイリス(D)、キリ(S)、エドワーズがし烈な3位争いを繰り広げることになる、第1ヒートで2位、第2ヒート5位でフィニッシュしたエドワーズが総合タイムで3位。第1ヒート1位、第2ヒート2位のボストロム(D)が優勝、2位にホジソン(D)という結果だった。岡田は、セッティングを詰めきれず中団グループで厳しい戦いを演じて12位でフィニッシュ。
第2レースは、ボストロム(D)がホールショットを奪い、ホジソン(D)、エドワーズと続き、序盤はこの3台がトップグループを形成。中盤以降は、この中からボストロム(D)が抜け出し、第1レースに続いて優勝を飾り、ホジソン(D)が第2レースも2位。その後方では、エドワーズ、ベイリス(D)、キリ(S)が激しい3位争いを繰り広げ、エドワーズはラスト4周まで3位をキープしたが、最後は惜しくも5位。連続表彰台を逃した。しかし、ランキングポイントでは2位を堅持。岡田は、思うようにペースが上げられず15位に終わったが、両レースで完走を果たした。
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