全日本は鈴鹿8時間耐久のビッグイベントをはさみ、約2ヵ月ぶりの開催となった。ここから後半戦へと突入する。合同テストは雨が降ったりやんだりの不順な天候となった。午後の走行終盤にはライン上が乾きはじめる。そのタイミングにタイムを更新した山口がトップタイムとなる。玉田は2番手、武田3番手でHonda1、2、3となる。予選は天気が回復、快晴となる。コースレコードは梁明の1分28秒655、そのレコードタイムを破ろうと果敢なアタックが繰り返された。だが、前日の雨の影響で路面には砂が浮くなどコンディションが整わずタイム更新する者は現われなかった。玉田は決勝を想定してのロングランなどを中心に消化、タイムアタックは最後の最後だった。その限られた時間で玉田は1分29秒342でトップタイムを記録、今季3度目のPPを獲得した。山口は4番手、武田6番手となった。
鈴鹿8時間耐久後の全日本のためかSBは参加台数が12台となり、規定台数に満たないため上位6位までがポイント圏内となり、激しいポイント争いが繰り広げられることになる。
決勝朝のウォームアップランでもトップに立った玉田は優勝を誓いグリッドに付いた。スタートダッシュで飛び出したのは芹沢太麻樹(K)、玉田は5ラップ目にトップに浮上しレースをリードする。芹沢は玉田を追い8ラップ目に転倒、変わって井筒が玉田に迫る。トップ争いはふたりに絞られ周回を重ねた。玉田は井筒を前に出そうとするが、井筒は仕掛けず、神経戦が続いた。レースが動いたのは20ラップ目、玉田のミスをついて井筒がトップに浮上する。井筒はスパートしようとするが、玉田は背後につけ22ラップ目にはトップを奪回する。最終ラップの25ラップ目、シケインの攻防に注目が集まったが玉田はきっちり抑えきり、井筒を突き放し今季2勝目を飾った。2位井筒、3位には加賀山就臣が入り表彰台に上がった。ランキングトップの梁明(S)が4位に終わったことで、ランキング2位の玉田との差が23ポイントから11ポイントと詰まりタイトルの可能性を大きくした。5位争いを繰り広げた武田と山口は、武田5位、山口6位でフィニッシュ、ポイントを獲得した。
250、PPは関口太郎(Y)、2番手大崎誠之(Y)、3番手に青山博一が食い込んだ。決勝は関口、大崎の一騎打ちとなり関口が今季2勝目を飾った。2位大崎、3位宮崎敦(Y)、Honda勢トップは8位の青山となった。
125は同点ランキングトップ仲城英幸と高橋裕紀の対決が注目を集めたが、高橋はレース序盤トラブルで脱落、レースは藤岡祐三と仲城の一騎打ちとなるが、仲城がラスト2周で転倒リタイヤ。優勝は藤岡、2位に久保和寛(Y)、激しい3位争いを制して16歳の青山周平が3位で表彰台に登った。
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