全日本第5戦は山口県CP MINEサーキットで開催された。Team CABIN HONDAは4月に事前テストに訪れ玉田はレコードを軽く破る1分24秒53を記録、山口も1分25秒48を記録して手ごたえをかんじていた。また、玉田は昨年のMINEの覇者として優勝候補に挙げられていた。
レースウィーク金曜日のテストは生憎の雨だったが、予選は雨が上がりドライコンデションでの走行となった。抜きどころの少ないMINEではフロントローに並ぶことが重要なため激しいタイムアタックが繰り広げられた。玉田は自身の持つレコードタイムを塗り変えトップに立つ。最終予選終了間際に山口が1分25秒041を記録し、玉田のタイムを超えてトップとなり初のポールポジションかと思われた。だが、その数秒後にチェッカーを受けた玉田が1分24秒808と更にタイムを短縮してPPを獲得、山口は2番手となった。
劇的なPP合戦を見せた玉田、山口の戦いに期待が集まった決勝は真夏を思わせる熱さとなった。スタートで飛び出したのは芹沢(K)。玉田は1ラップ目を4位で通過、ジワジワと追い上げて行く。4ラップ目に武田を交わし、17ラップ目に芹沢(K)を交わすとトップを行く梁(S)の追撃を開始する。だが、健闘するも届かず梁の先行を許し梁が優勝、玉田は無念の2位となった。3位に芹沢太麻樹(K)となり表彰台に登った。山口はスタート直後の1コーナーの混雑で行き場をふさがれ順位を落とす。6番手から上位を目指し挽回しようとしたが12ラップ目に転倒、そのままリタイヤとなった。武田は5位でチェッカーを受けた。
250は決勝1週間前にテスト走行に訪れた関口太郎(Y)がPP獲得。決勝は大崎誠之(Y)が優勝。2位に亀谷長純(Y)となりその亀谷と2位争いを展開した酒井大作が3位となり今季初のHonda勢の表彰台となった。酒井は左肩脱臼のケガがありながらの健闘だった。
125はスタート直後の1コーナーで多重クラッシュがあり赤旗中断となった。再スタートで飛び出したのはPP獲得の高橋裕紀。高橋とベテラン仲城英幸の戦いとなったが、高橋が仲城を抑え今季3勝目。2位仲城、3位に20才の注目の若手葛原稔永となり、Hondaが表彰台を独占した。
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