スーパーバイク(SB)鈴鹿200kmレースは、35ラップを走るためピットインがあり給油、タイヤ交換の有無などの作戦やチームワークも勝敗の鍵を握ることから、真夏の祭典鈴鹿8時間耐久レースの前哨戦と言われている。玉田は鈴鹿テストで2分6秒台を記録、その後の事前テストでもトップタイムをマークし大本命と見られていた。レースウィークの金曜日に行われたテストでもトップタイムを記録、絶好調を印象付けた。2番手は武田でHonda1、2で順調な滑り出しとなった。A、B、2組に分けられた予選、A組のトップは玉田、2番手は武田、4番手山口となるが、B組の梁明(S)、加賀山就臣(S)がA組のタイムを上回り、総合順位では玉田3番手、武田5番手、山口が10番手となった。
決勝朝に行われた雨のウォームアップで玉田は130Rで転倒してしまう。武田はトップ、山口も5番手と雨の手応えを得た。玉田はマシンを大破させてしまうがスタッフが見事に修復した。ドライとなった決勝は、辻村猛(Y)のリードで始まり、井筒仁康(K)、吉川和多留(Y)、玉田の4台の息詰まるトップ争いとなった。各車ピットイン後、その激しさは増す。だが、その中から黒旗(ピットレーンのスピード違反)で辻村が脱落、3台の攻防となったが、玉田は30ラップ目にトップに踊り出るとファーストラップを叩き出し吉川、井筒を突き放し劇的な優勝を飾った。山口は追い上げを狙ったが9位。武田はトラブルで12位と涙を飲んだ。
250は関口太郎を先頭に、宮崎敦、大崎誠之のヤマハ勢の戦いとなり、関口が今季初優勝を飾った。125は、決勝前にパラパラと雨が落ちタイヤ選択が難しいものとなったが、カットスリックを装着した仲城が菊池寛幸、葛原稔永との激しいトップ争いを制し今季初優勝を飾った。2位菊池、3位葛原でHondaが表彰台を独占した。
ST600はスタート前に雨が上がるが路面は完全ウエットから次第に路面が乾くという難しいコンディションの中で、長谷川克憲が猛攻を見せ初優勝を飾った。SBとダブルエントリーの武田はタイヤチョイスが上手く行かず2位となり「ST600の全勝を狙っていたのに残念」と肩を落とした。
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