アメリカGPの予選で、ベンソン&ヘッジズ・Jordan Hondaのヤルノ・トゥルーリ、ジャン・アレジが8、9番手のグリッドを獲得した。一方ラッキーストライク・BAR
Hondaのオリビエ・パニスは13番手。ジャック・ビルヌーブは初日からマシンのセットアップに苦しみ、18番手に終わった。
ミカ・ハッキネン、シューマッハ兄弟らが激烈なバトルを見せたポール争いは、結局ミハエル・シューマッハが制した。
ヨーロッパのTVゴールデンタイムに合わせて、通常より1時間繰り上げて行なわれたアメリカGP決勝。全車きれいにスタートを決めて、ポールシッターのシューマッハが真っ先に1コーナーに飛び込んで行く。しかしフロントローのはずのハッキネンは、午前中のウォームアップで赤信号を無視して、ペナルティ。予選でのベストタイムを取り消されて、4番手スタートとなってしまう。しかし2番グリッドに繰り上がったラルフ・シューマッハは出遅れ、代わりに3番手スタートのモントーヤが前に出る。しかし3周目には、バリチェロがスリップストリームを使って、モントーヤを抜き去る。
さらに5周目には、シューマッハがバリチェロを先行させる。10周目を終えた時点で、最速タイムを連発するバリチェロが、2位シューマッハにすでに5秒もの差をつけている。Honda勢はトゥルーリが9位。本戦がGP参戦200戦目となるアレジは、スタートの失敗が響いて11番手に後退。パニス14位。ビルヌーブは17位だ。
11周目。トゥルーリがジェンソン・バトンを抜いて8位へ。前を行くザウバーのハイドフェルドを追う。またアレジも、先行する2台のベネトンと接近戦を演じている。そして13周目には、1コーナーのブレーキングで鮮やかにフィジケラをパス。10位に浮上する。さらに次の周には同じ1コーナーでバトンを抜き去り、トゥルーリの後ろにつける。
24周目。ラルフ・シューマッハが全ドライバー中最初にピットイン。左リヤのタイヤ交換に手間取って、9位に後退。トゥルーリ、アレジがひとつずつ順位を上げる。その後、バリチェロ、ハイドフェルドら上位陣もピットに入っていく。これでトゥルーリは、入賞圏内の6位に。トップに立ったシューマッハは、モントーヤとテール・トゥ・ノーズの攻防を繰り広げている。
ほぼ中盤の34周目。モントーヤが、1コーナーでシューマッハをパス。トップに上がる。しかしその2周後にピットイン。5位に後退する。そして39周目に、ホームストレート上でストップ。リタイヤを喫する。この時点でラルフもすでに戦列から離れており、ウィリアムズは2台とも姿を消してしまう。
39周目。まだピットに入っていないマクラーレンのハッキネン、クルサードが1-2を形成。他車と接触してしまったビルヌーブは、左リアサスペンションにダメージを負い、46周目にリタイヤを余儀なくされてしまった。
46周目にピットインしたハッキネンは、ツー・ストップ作戦のバリチェロには先行されたものの、シューマッハの前でコース復帰に成功する。そして50周目にバリチェロがピットに入り、ハッキネンが遂にトップに立つ。この時点で、トゥルーリは6位につけている。一方アレジは8位。パニスは12位。
53周目。5位を走っていたエディ・アーバインが、ピットイン。6位のトゥルーリは、ひとつポジションアップを遂げる。さらにゴールまであと1周というところで、2位を走っていたバリチェロがエンジントラブルでストップ。これでトゥルーリは4位となり、そのままチェッカーを受けた。
優勝はミカ・ハッキネン。イギリスGP以来、今季2度目の勝利を挙げた。
ところが、レース終了後の車検において、ヤルノの車両に規定違反があるとFIAの裁定が下り、ヤルノはレース結果から除外されてしまう。Jordan
Hondaチームは、この裁定に対して直ちに控訴している。
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