快晴の下行なわれた前日の予選セッションではヤルノ・トゥルーリが、6番グリッドを獲得。そしてジャック・ビルヌーブが、7番手。ハインツ・ハラルド・フレンツェンが8番手に続いた。オリビエ・パニスは終盤クリアラップが取れなかったことが響いて、11番手だった。
ポールポジションは、フェラーリのミハエル・シューマッハ。終盤、マクラーレンのミカ・ハッキネンが激しく追い上げたがわずかに届かず、今季4回目のポールを許した。
各マシンがグリッドにつく頃から、サーキット上空は黒雲に覆われ始めた。気温は17℃。路面温度もほぼ同じ位に下がるが、結局雨は降らなかった。フォーメーションラップに出る直前、3番グリッドのデビッド・クルサード(マクラーレン)がエンジンストール。最後尾からのスタートになってしまう。
トラクションコントロールが導入されて、初めてのスタート。凄まじい爆音とともに、マシンが飛び出していく。真っ先に1コーナーに飛び込んだのは、ポールシッターのシューマッハ。ハッキネン、バリチェロが後に続く。Honda勢は、トゥルーリが5位。ビルヌーブが7位。パニスとフレンツェンはスタートで出遅れて、ポジションを落としてしまう。
7周目、フレンツェンがデ・ラ・ロサ(ジャガー)を抜こうとした際に、両マシンが接触。ともにコースアウトして、そのままレースを終えてしまう。
17周目あたりから、1回目のタイヤ交換のためにマシンが次々とピットに入っていく。この時点で、上位陣の順位変動はほとんどない。ところが21周目、4位を走っていたラルフ・シューマッハがスピン。コースアウトしてリタイヤとなる。これでトゥルーリが4位に上がるが、直後のピットインでほぼ同時に入ったモントーヤに先を越されて、順位をひとつ下げる。
全員がピットインを終えた時点の28周目。トップは依然として、シューマッハ。Honda勢では、ビルヌーブがモントーヤとトゥルーリの間に割って入った形で5位に。トゥルーリは6位。一時は5位まで順位を上げていたパニスはピット作業後の再スタートに手間取り、10位に後退してしまう。
レースがほぼ3分の2を終えた42周目。4位モントーヤと5位ビルヌーブが、ほぼ同時にピットに飛び込んでくる。ビルヌーブのピット作業の方が1秒3速かったが、4秒以上の差を挽回することはできず、順位はそのままだ。
しかし48周目。3位を走っていたバリチェロが、コースオフ。何とか復帰はしたものの、数周後にリタイヤ。これでビルヌーブが4位、トゥルーリが5位に上がる。そして51周目。二度目のピットインから出ていったハッキネンが、シューマッハをわずかに押えてトップに躍り出る。
終盤、ビルヌーブがモントーヤとの差をジリジリと詰めていく。ピットアウト直後には4秒以上あった両者の差が、ゴールまであと10周の時点で2.5秒に。しかしそれ以上は、なかなか差が縮まらない。
そして最終周に、大波乱が起きる。ほぼ独走態勢でトップを走っていたハッキネンが、突然スローダウン。マシン下部から火を噴いて止まってしまう。これでシューマッハがトップ、モントーヤが2位。そしてビルヌーブが3位に上がる。そのままチェッカーを受け、Hondaは昨年の復帰以来22戦目にして、初の表彰台を獲得した。Jordan
Hondaのトゥルーリも、サバイバルレースを走り抜いて4位入賞を果たした。
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