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2001 F1世界選手権シリーズ
  第2戦 マレーシアGP(セパン)
 
  2001年 3月18日開催 前のレースへ | 次のレースへ  
  天候:晴れのち大雨、のち晴れ 気温:26〜39℃ コースコンディション:ドライ→ウエット→ドライ  
     
  フレンツェン、4位入賞!開幕戦に続いてポイント獲得  
 
 
4位入賞で連続ポイント獲得のフレンツェン 民族衣装のマレーシア女性 ピット作業中の8位トゥルーリ 7番グリッドからのビルヌーブは惜しくもリタイヤ
 
 

猛暑の下で始まったマレーシアGPは、序盤に豪雨に襲われる波乱のスタートとなった。その後もめまぐるしく天気が変わる中、ラッキーストライク・BAR Hondaの二人は相次いでリタイヤしてしまう。しかし、ベンソン・アンド・ヘッジズ・Jordan Hondaのハインツ・ハラルド・フレンツェンは、粘り強く走り抜いて4位でゴール。開幕戦に続く連続入賞を果たした。

優勝はミハエル・シューマッハ。ルーベンス・バリチェロも2位に入り、フェラーリの1−2勝利となった。

 
   

今回3月開催となったマレーシアGPは、昨年10月以上に酷暑の週末となった。初日二日目ともに、午前中から灼熱の太陽が照りつけ、午後には40℃近くまで気温が上昇する。そんな過酷な条件下、Jordan Hondaのヤルノ・トゥルーリが初日フリー走行で、トップタイムを記録。二日目の予選では5番手とやや後退したものの、3列目のグリッドを確保した。また午前中までセットアップに悩んでいたBAR Hondaのジャック・ビルヌーブも、勝負強さを発揮して7番グリッドを獲得。ハインツ・ハラルド・フレンツェン、オリビエ・パニスも9、10番手と、開幕戦に続いてHonda勢は全員がトップ10内のグリッドを獲得した。

レース開始は現地時間午後3時。この時には、気温は39℃に達していた。ところが、フォーメーションラップを終えてグリッドに付こうとしていたベネトンのジャン・カルロ・フィジケラが立ち往生。スタートは、やり直しに。

約10分後にレースは再スタート。今度はウィリアムズのファン・モントーヤがグリッドから動けずに、Tカーでピットスタート。そしてスタート直後の1コーナーの混乱で、同じウィリアムズのラルフ・シューマッハがスピン。その隙間を縫って、トゥルーリが3番手に、フレンツェンも5位に浮上。

ところが2周目に入ったところで、9番手を走っていたオリビエ・パニスが、マシン後部から火を吹いて止まってしまう。そしてその直後、あっという間に空を覆い始めた黒雲から大粒の雨が。

波乱はさらに続く。1−2体制でトップを走っていたフェラーリのミハエル・シューマッハ、ルーベンス・バリチェロが立て続けにコースを飛び出してしまう。これで3位を走っていたトゥルーリが、待望のトップに。ところが雨は叩きつける勢いになり、路面はまたたくまに川のようになってしまう。セーフティーカーが出動するが、その前後にトゥルーリ、ビルヌーブもスピン、コースアウト。トゥルーリは運良くコースに復帰出来たものの、ビルヌーブはそのままリタイヤとなってしまった。

10周目にレースが再開された時には、コース上には15台しかマシンが残っていなかった。そして上空は、再び晴れ上がっていく。トップはマクラーレンのデビッド・クルサード。そして2位にはフレンツェン。トゥルーリも5位につける。

ところがそれから、ジョーダンの二人はじりじりと順位を下げていく。空は半分が黒雲、半分が青空という状況。ホームストレッチから1コーナー側は路面が乾きかけているが、他の部分は雨が止みきっていない。そんな中、11番手だったシューマッハがものすごい追い上げを見せて、わずか5周で10台をごぼう抜き、トップに立ってしまう。さらにバリチェロもクルサードをかわして、フェラーリが再び1−2態勢に。フレンツェンとトゥルーリは、7、8番手に付ける。

ほぼ中盤。再び雨が降り始めるが、ほとんど走行に影響はない。この頃には、すべてのマシンがドライタイヤに履き替えていた。そして39周目。7位を走っていたフレンツェンが、ハッキネンのミスに乗じて6位に。さらに上を行くラルフ・シューマッハ、ヨス・フェルスタッペンがピットインしたことで4位に浮上する。

フレンツェンはそのまま逃げ切り、4位でチェッカー。開幕戦に続いて連続入賞を果たした。チームメイトのトゥルーリは、8位だった。

 
 

H.フレンツェン(4位)
今回はこれまで経験したレースの中でも、最もエキサイティングなレースでした。ラルフ、ヨス、ミカともバトルが出来たしね。水溜りのおかげで、クルマが右に左にと振られて大変だったけど、とにかく限界まで攻めたんだ。今日はそもそもレースが出来たこと自体、とってもラッキーでした。というのは、スタート時点で電気系のトラブルが出て、エンジンがミスファイアするようになってしまった。でもうまい具合に再スタートになったおかげで、システムをリセットすることが出来て、そのトラブルも直ったんだ。スタートの時点では路面が少し濡れていたんだけど、第一コーナーまでに何台か抜くことが出来た。でも、元々ワン・ストップで行こうという作戦だったから、ガソリンを満タンにしていたためにクルマが重かったのと、クラッチが調子悪かったために、ポジションをキープ出来なかった。結局最後までクラッチのトラブルは直らずに、特に路面がウエットだったから、シフトダウンのたびにタイヤがロックして苦労したよ。最終的には、ガソリンをセーブしながら最後まで走りきる作戦が成功して、貴重なポイントを稼ぐことが出来ました。

西澤一俊 Honda Racing Development テクニカル・ディレクター
全く大変なレースでした。非常に複雑な気持ちです。まず第一にBAR Hondaのスタッフにとっては、不運な一日だったとしか言いようがありません。オリビエのクルマのトラブルの原因については、現在調査中です。Jordan Hondaに関してはHonda、ジョーダンそしてフレンツェンがレース中ずっと協力しあって、非常に高度なレース戦略を成功させたことで、とても満足しています。

エディ・ジョーダン Jordan Honda代表
今日は中々素晴らしいレースをすることが出来ました。計算づくの上、リスクを覚悟で勝負に出て成功した1999年のフランスGPを思い出します。ピット・ウォールで作業しているスタッフも今日は大変でしたが、成績に結びついて良かったです。子供の頃から「幸運は勇者を好む」ということばが好きだったんですが、今日はまさにこのことばが当てはまりますね。

クレイグ・ポロック BAR Honda代表
スターティング・グリッドのいい位置を占めるために、ものすごく頑張ったのに、チームにとってはまったく残念としか言いようがありません。前回のレースでクルマを一台壊してしまったため、それを補充するためにイギリスのファクトリーでは突貫作業を余儀なくされ、またここではチーム全体が一丸となって頑張ったんですから。でも全て終わったことですから、気持ちを切り替えてブラジルでより良い成績を目指します。

 
       
 
     
  F1世界選手権 第2戦 結果表  
 
POS DRIVER TEAM - ENGINE GAP/LAPS
1 M.SCHUMACHER Ferrari 1:47.34.801
2 R.BARRICHELLO Ferrari + 0.23.660
3 D.COULTHARD McLaren Mercedes + 0.28.555
4 H.FRENTZEN Jordan Honda + 0.46.543
5 R.SCHUMACHER Williams BMW + 0.48.233
6 M.HAKKINEN McLaren Mercedes + 0.48.606
7 J.VERSTAPPEN Arrows Asiatech + 1.21.560
8 J.TRULLI Jordan Honda 1 lap(s)
9 J.ALESI Prost Acer 1 lap(s)
10 L.BURTI Jaguar 1 lap(s)
11 G.MAZZACANE Prost Acer 2 lap(s)
12 J.BUTTON Benetton Renault 2 lap(s)
13 F.ALONSO Minardi European 3 lap(s)
14 T.MARQUES Minardi European 4 lap(s)
15 G.FISICHELLA Benetton Renault 24 lap(s)
16 N.HEIDFELD Sauber Petronas 52 lap(s)
17 E.BERNOLDI Arrows Asiatech 52 lap(s)
18 J.MONTOYA Williams BMW 52 lap(s)
19 E.IRVINE Jaguar 52 lap(s)
20 J.VILLENEUVE BAR Honda 52 lap(s)
21 O.PANIS BAR Honda 54 lap(s)
22 K.RAIKKONEN Sauber Petronas 55 lap(s)