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2001 CARTチャンピオンシップシリーズ
  第10戦 トロント(カナダ)
 
  2001年 7月15日開催 前のレースへ | 次のレースへ  
  天候:晴れ 気温:26℃  
     
  アンドレッティが最後尾からの追い上げでトロント7勝目!
HondaV8ターボ、今シーズンの仮設コースで4戦4勝!
 
 
 
2年連続優勝のアンドレッティ トロントのスタート 最下位スタートから中野は9位 ポディアムの優勝アンドレッティ(右)と3位フェルナンデス(左)
 
 

第10戦は舞台をカナダ・トロントへと移し、ダウンタウン周辺の仮設ロードコースで開催。95周の決勝は午後1時にグリーンフラッグでスタートしたが、ターン3でマイケル・アンドレッティが他車と接触し、最後尾まで順位を落としてしまう。しかしアンドレッティはその後度重なるコーションで早めにピットストップを済ませ、追い越しの困難なこのコースでライバル達を次々とパス。71周目についにトップへと大躍進を遂げた。最後は2位以下に3秒近くの差をつけ優勝、Honda移籍後の初勝利を挙げる。一方、プラクティスで日本人初の最速ラップをマークしながらも、アクシデントで予選最下位からのスタートとなった中野信治は9位でフィニッシュした。

 
   

第10戦は舞台をカナダへと移し、今年4度目となる仮設コースでのレース。前回のクリーブランドと比べると、同じ仮設コースでも両脇をコンクリートウォールに囲まれ、コース幅も狭いタイトなレイアウト。レースはこのパッシングの難しいコースを95周で争われる。

予選 7月14日(土)
金曜日と土曜日のプラクティスを通じ、総合でトップタイムをマークした中野信治に大きな注目が集まる中で予選がスタート。ところがタイムアタック開始3分後に中野信治がターン8でタイヤバリアに接触、後続がこれに激突してマシンを大破してしまう。ポールポジションを獲得したのは57.703秒をマークしたジル・ド・フェラン。チームメイトのカストロネベスも2番手につけ、チーム・ペンスキー勢が揃ってフロントローを確保。以下Honda勢はトニー・カナーンが4位に入り、99年のトロント勝者であるダリオ・フランキッティは6位、96年の勝者エイドリアン・フェルナンデスは7番手、93年の勝者ポール・トレイシーは8番手と、トップ10に合計6台が入る大健闘を見せる。またここトロントで昨年を含む過去6度の優勝を飾っているマイケル・アンドレッティは今回13番手、97年の勝者アレックス・ザナルディは24番手からのスタートとなる。痛恨のクラッシュを喫した中野信治はその後Tカーで予選を走るが、その前に予選を中断させたとして8分間のピットストップペナルティを科せられたこともあり、26番グリッドからのスタートとなってしまった。

決勝 7月15日(日)
7万4千人という記録的な大観衆が見守る中、好天に恵まれた95周の決勝レースは午後1時5分にスタート。フロントロー2台のペンスキー勢が上手くスタートダッシュを決める一方、13番手からスタートしたマイケル・アンドレッティがオープニングラップのターン3で他車と接触、最下位まで順位を落としてしまう。

前回の第9戦で優勝を飾っているダリオ・フランキッティが17周目に4位から2位にポジションアップ、トップを追うが32周目にメカニカルトラブルにみまわれ無念の戦線離脱となってしまった。

ポールポジションからスタートして49周をリードし、最多リードラップのポイントを獲得したジル・ド・フェラン。ピットインでチームメイトのエリオ・カストロネベスにトップを譲ったあと、76周目にターン3でのアクシデントに巻き込まれてリタイアを余儀なくされる。そのエリオ・カストロネベスも66周目にエンジントラブルでストップしてしまった。

代わってトップに立ったのはエイドリアン・フェルナンデス。しかし3周後のピットストップでエンジンストールしてしまい、トニー・カナーンがトップに浮上することになったのだが、トニー・カナーンは燃料が十分に入りきっていなかったために再びピットへ。

そして71周目のフルコースコーション下でトニー・カナーンがピットインすると、一足先に最後のピットストップを済ませていたマイケル・アンドレッティが、最後尾から追い上げてついにトップへと躍進。

マイケル・アンドレッティはこのあと4回におよぶフルコースコーション後の再スタートでも素晴らしいスタートダッシュを決め、1位の座をしっかりとキープ。最後は2位以下に3秒近いリードを保ち、Hondaでの初勝利となる今季初優勝を飾って前人未到のトロント7勝目を獲得した。これでアンドレッティは現役最多勝利数を41にし、ポイントランキングでも2位に上がってトップのK.ブレックに10ポイント差へと迫る。

以下Honda勢は、今シーズン自らのチームを率いてHondaユーザーへと復帰したエイドリアン・フェルナンデスが今季初の3位表彰台を獲得。また予選24番手からのスタートにもかかわらず、猛烈な追い上げを見せたアレックス・ザナルディも今シーズン最高位でのフィニッシュとなる4位に入賞。今回の95周のレースですべてのラップをリードしたHonda・ターボV8エンジンは、今シーズンのストリートコースで4戦4勝をマーク。圧倒的な強さを見せてマニュファクチャラーズランキングのトップを維持している。

予選26番手と不本意な位置からのスタートを余儀なくされた中野信治は、その後無線のトラブルが発生し、我慢のレースを強いられることとなったものの78周目には10位までポジションアップ。最後はトニー・カナーンがリタイアしたことで、今シーズンの”もてぎ”に次ぐ9位でフィニッシュ、ポイントを獲得してレースを終えた。

 
 
M.アンドレッティ(優勝)
この優勝はとても大きな勝利だ。オープニングラップのアクシデントの後はもうダメだと思ったよ。序盤でピットインした作戦がうまくいった。途中ライバル達が燃料をセーブしながら走る中、こっちは全開でいくことができたのはとても気持ちが良いものだね。最高の勝利だ。

A.フェルナンデス(3位)
自分とチームにとって価値ある結果だった。自分たちは大きな飛躍を遂げたと思っている。もちろん最後のピットストップでのトラブルがなければさらに良かったけどね。この調子を崩さず、後半戦でももっと良い結果を出していきたい。チーム結成1年目としては上々の結果だ。

A.ザナルディ(4位)
クリーブランドよりさらにレースを楽しめたよ。エンジニアも僕の要望をきちんと取り入れてくれ、全体的に良い方向へ向かっているのが分かる。マシンが自分の思いどおりに操れることはとても気分がいいね。次回のミシガンがとても待ち遠しいよ。

P.トレイシー(6位)
序盤のアクシデントで上位入賞のチャンスがかなり低くなった。マシンが接触したあと、セッティングが狂ってしまい、それを元のようにすることはできなかった。ベストを尽くし、上位のドライバーの脱落もあってポイントを獲れたけど、もっと好結果を狙えるレースだった。

中野 信治(9位)
スタート後に無線が使用不能になり、作戦どおり走ることができなかったのは悔しいですね。(1位になった)プラクティスでは自分が狙ったセットアップが決まり、無理することなくタイムを出すことができました。それだけに予選はほんとうに残念で、僕のミスでチームに申し訳ないことをしたと思います。今回はエイドリアン(フェルナンデス)が3位表彰台に上がれたので、チームにとっては良かったと思います。

T.カナーン(10位)
メカニカルなトラブルだと思うが、十分な燃料が入らずとてもがっかりだ。今日のマシンは最高の仕上がりで、絶対に勝てると思った。最後のピットストップの後、ピットから呼び戻された時は、心臓が止まるかと思った。とにかく何とか次のミシガンまでには問題を解決する必要がある。

G.ド・フェラン(14位)
レースは自分たちの思わくどおり展開していくことができたが、運悪くフルコースコーションのタイミングが悪かったようだね。加えてターン3でアクシデントに巻き込まれてしまい、ほんとうにアンラッキーな結果となってしまった。

H.カストロネベス(19位)
スタート後はまったく問題なく、これはいけると思った。ところがエンジントラブルに見まわれてしまい、残念な結果に終わったね。でもまだチャンピオンシップ争いには十分加わっているし、それこそが自分たちが目指している最終的な目標なんだ。

D.フランキッティ(24位)
朝のウォームアップでもオイル漏れが発生したので、エンジンを交換した。しかし決勝レースでもオイルの警告灯が点灯していた。何とか最後まで持ちこたえて欲しかったけど、そうはいかず、エンジンが止まってしまった。それ以外はまったく問題がなかっただけに残念だよ。

朝香充弘HPD副社長
予選の結果が大変良かったので、今日はどのドライバーもみながんばってくれました。何よりも一番うれしいのが、今年からHonda・ファミリーになったアンドレッティがうちのエンジンで勝ってくれたことです。最後尾から追い上げて優勝したのは、まさにベテランの強みですね。フェルナンデスの表彰台やザナルディの4位など、彼らが調子を上げてきたのもうれしい限りです。

 
       
 
     
  CARTチャンピオンシップ 第10戦 結果表  
 
POS DRIVER ENTRANT/ENGINE STATUS
1 M.ANDRETTI Team Motorola/Honda 83.375mph
2 A.TAGLIANI Player's/Forsythe Racing Team/Ford Cosworth 2.741sec
3 A.FERNANDEZ Fernandez Racing/Honda 4.395sec
4 A.ZANARDI Mo Nunn Racing/Honda 4.901sec
5 S.DIXON PacWest Racing Group/Toyota 5.604sec
6 P.TRACY Team KOOL Green/Honda 6.893sec
7 M.GUGELMIN PacWest Racing Group/Toyota 8.136sec
8 M.PAPIS Miller Team Rahal/Ford Cosworth 10.383sec
9 S.NAKANO Fernandez Racing/Honda 15.816sec
10 T.KANAAN Mo Nunn Racing/Honda 1Lap
11 R.MORENO Patrick Racing/Toyota 1Lap
12 C.FITTIPALDI Newman/Haas Racing/Toyota 2Laps
13 B.JUNQUEIRA Target Chip Ganassi Racing/Toyota 5Laps
14 G.DE-FERRAN Marlboro Team Penske/Honda 18Laps
15 C.DA-MATTA Newman/Haas Racing/Toyota 19Laps
16 M.JOURDAIN Jr. Herdez Bettenhausen/Ford Cosworth 19Laps
17 M.GIDLEY Target Chip Ganassi Racing/Toyota 24Laps
18 B.HERTA Zakspeed/Forsythe Racing/Ford Cosworth 28Laps
19 H.CASTRO-NEVES Marlboro Team Penske/Honda 29Laps
20 K.BRACK Shell Team Rahal/Ford Cosworth 34Laps
21 P.CARPENTIER Player's/Forsythe Racing Team/Ford Cosworth 43Laps
22 T.TAKAGI Derrick Walker Racing/Toyota 49Laps
23 O.SERVIA Sigma Autosport/Ford Cosworth 55Laps
24 D.FRANCHITTI Team KOOL Green/Honda 64Laps
25 M.WILSON Arciero-Blair Racing/Ford Cosworth 64Laps
26 J.VASSER Patrick Racing/Toyota 91Laps
(参考:1mile=1.609344km)