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2001 CARTチャンピオンシップシリーズ
  第9戦 クリーブランド(オハイオ州)
 
  2001年 7月1日開催 前のレースへ | 次のレースへ  
  天候:曇り 気温:21℃  
     
  フランキッティが99年のサーファーズパラダイス以来の優勝を飾る!
Hondaは今シーズン3勝目、マニュファクチャラーズ首位を堅持!
 
 
 
優勝のフランキッティ、ピットストップ 4位となったド・フェランはランキングでも4位へ ポディアムのフランキッティ 中野はメカニカルトラブルで無念のリタイア
 
 

アメリカ五大湖のひとつ、エリー湖に面する空港の仮設コースで開催された第9戦。今にも雨が降り出しそうな曇り空の下で行われた決勝レースで、ダリオ・フランキッティが1999年のサーファーズパラダイス以来、2年ぶりとなる久々の優勝を挙げた。土曜日の予選では第2グループのセッション直前で雨が降ってしまったため、14番グリッドからの出走となったダリオ・フランキッティだったが、レースは最初のフルコースコーションで早々と燃料補給を行う作戦が見事成功。最後は燃料ギリギリの状態ながらそのまま優勝チェッカーを受け、Honda・ターボ・V8エンジンを今季3勝目へと導いた。Hondaは依然マニュファクチャラーズランキングでトップである。

 
   

第9戦はオハイオ州クリーブランドのダウンタウンに隣接する飛行場、バーク・レイクフロント・エアポートを閉鎖して行われる。一周2.1マイル、滑走路と誘導路を利用したコースを100周して行われるレースはパッシング・シーンも多く、毎回エキサイティングなレースが展開する。

予選 6月30日(土)
今年からポイントランキングの順位をもとに二つのグループに分けて行われる予選。第一グループから出走のエイドリアン・フェルナンデスがドライコンディションで57.517秒をマーク、今季最高位の予選2番手を確保。チームメイトの中野信治も58.237秒で10番手グリッドを得た。モー・ナン・レーシングの二人はトニー・カナーンが57.936秒で6位、アレックス・ザナルディは58.570秒で13位に入る。その後ランキング上位のドライバーからなる第2グループの予選は雨となってしまった。ウエットコンディションでのタイムアタックを余儀なくされるなか、ダリオ・フランキッティが59.803秒をマーク。かろうじて14番グリッドを確保する。以下ジル・ド・フェランが62.625秒で20番手、マイケル・アンドレッティが62.802秒で21番手と続き、エリオ・カストロネベスは64.155秒で23位。途中コースアウトしてしまったポール・トレイシーは69.456秒で今回26番手の最後尾グリッドからのスタートとなる。

決勝 7月1日(日)
午前中に降っていた雨は止んだものの、午後の降水確率が70%と予報されていたバーク・レイクフロント・エアポート。午後1時4分にグリーンフラッグで100周のレースがスタートしたが、そのオープニングラップで数台が絡むアクシデント発生。

この日唯一となるフルコースコーションが出されると、ダリオ・フランキッティ等を含む数台がピットに入って燃料だけを補給する。4周目にグリーンフラッグとなり、序盤は予選2番手からスタートのエイドリアン・フェルナンデスが3位を走行。アレックス・ザナルディも21周目に5位へとポジションを上げた。

30周目を過ぎたあたりから各マシンはグリーンフラッグ下でピットインを開始。33周目、すでに序盤のピットストップで燃料補給を済ませていたダリオ・フランキッティが2位に上がる。そしてその次の周にピットインした後も5位でコースへ復帰。レース中盤にかけてHonda勢は3位から5位、7位と、トップ10に4台が走行している。

レースの中盤から後半にさしかかる60周を過ぎ、各マシンは2度目のピットストップを敢行。2周目にストップしているダリオ・フランキッティは66周目にピットインしたあと、4位でコースへ復帰。その後77周目に3度目のピットインしたジル・ド・フェランを交わして2位までポジションアップしてきた。

90周目、トップを行くM.ギドリーが燃料補給のためピットイン、ここでダリオ・フランキッティがトップに浮上し、逃げるダリオ・フランキッティ。3.8秒あったトップのダリオ・フランキッティと、2位でコースに戻ったM.ギドリーとの差は、チェッカーフラッグが近づくにつれて少なくなっていく。その後ろではジル・ド・フェランが4位にポジションアップしていた。

ついに迎えた最終ラップ、ダリオ・フランキッティは、2位M.ギドリーと僅か0.3秒差でチェッカーを受け優勝。99年のオーストラリア以来となる久し振りの勝利を獲得した。これでHondaV8ターボ・エンジンは今季3勝目を得、依然マニュファクチャラーズ・ランキングの首位をいく。

一方、今回予選10位からスタートすることになった中野信治だが、スタート直後のアクシデントでポジションを下げ、さらに超オーバーステアのハンドリングに悩まされる。序盤8周目を過ぎたところで21位までポジションを下げてしまった中野信治は、41周目にメカニカルトラブルのためストップ。22位でレースを終える結果となり、無念の涙を飲んだ。

 
 

D.フランキッティ(優勝)
ラストラップに燃料の残量計を見たら、もうあと1ガロンしか残っていなかったので、十分に注意した。最後のシケインでミモ(ギドリー)に負けたくなかったからね。今シーズン、これまでずっとマシンの調子は良かったけど、今日はそれに加えてすべてが上手くいった。

G.ド・フェラン(4位)
今日はこれまでで一番多くのパスをしたんじゃないかな。今回の作戦はとにかくアグレッシブに行くことだった。最初は2ストップで行くつもりだったけど、雨の予選で作戦ががらりと変わってしまった。でも4位入賞でランキング8位から4位まで上がることが出来て良かった。

H.カストロネベス(12位)
スタートした時は2ストップ作戦で行くつもりだった。それをレース中に3ストップへ変更したんだ。でももうその時点では遅かったようで、失ったポジションを獲り返すことはできなかった。まだランキングでは2位だけど、トロントでは気持ちを集中して一気に巻き返すよ。

A.ザナルディ(13位)
マシンの調子は良かった。予選のあとエンジニア達がうまく決勝用のセットアップを仕上げてくれた。レースでもマックス・ウイルソンにヒットされるまでは絶好調だっただけに結果が出せなかったことが悔やまれる。しかし手応えは確実にあった。これからに期待してほしい。

M.アンドレッティ(15位)
マシンのセットアップは良かったんだけど、作戦のほうが思ったようにいかなかった。今回は2ストップで最後まで行ける燃費が出ていなかった。その分、ドライビングでかなりプッシュしたんだけど、それも報われなかったようだ。

T.カナーン(16位)
スタート直後の最初のコーナーでアクシデントに巻き込まれた時は、何が起こったか良く分からなかった。全体的にレースウィークを通じてマシンの調子は今一つパッとしなかった。来週末はオフだから、その間になんとかして次のトロントでは是非とも好結果を残したい。

A.フェルナンデス(21位)
走行中、突然パワーダウンしてしまい、後ろを見たら白煙が上がっていた。それまでは調子が良くて燃料を節約していたから、2ストップでも行けそうだったぐらいだ。表彰台も夢ではなかったと思う。結果はメカニカルトラブルだったけど、チームは一生懸命頑張ったよ。

中野 信治(22位)
なにかメカニカルトラブルのようですが、はっきりと何が悪かったのかまだ分かりません。昨日からの天候の変化が影響したのでしょうか、とにかくレース開始から急にオーバーステアがひどくなり、もうそれで手一杯と言った感じでした。

P.トレイシー(24位)
とにかく残念だ。プラクティスからマシンの調子は好調で、スピードもあり、ハンドリングも良かった。ウォームアップでもなかなか手応えが良かった。それが急にパワーダウンしてストップしてしまった。運がなかったとしか言いようがないよね。

朝香充弘HPD副社長
昨日の雨の予選で順位が大きく変わってしまったのが心配でした。しかしダリオやジルが素晴らしい走りでどんどん追い上げてくれ、上位でフィニッシュしたのは良かったですね。ダリオもチャンピオン争いに加われるところまで来たので、これからが楽しみです。

 
       
 
     
  CARTチャンピオンシップ 第9戦 結果表  
 
POS DRIVER ENTRANT/ENGINE STATUS
1 D.FRANCHITTI Team KOOL Green/Honda 118.007mph
2 M.GIDLEY Target Chip Ganassi Racing/Toyota 0.305sec
3 B.HERTA Zakspeed/Forsythe Racing/Ford Cosworth 7.897sec
4 G.DE-FERRAN Marlboro Team Penske/Honda 12.070sec
5 J.VASSER Patrick Racing/Toyota 21.298sec
6 K.BRACK Shell Team Rahal/Ford Cosworth 22.061sec
7 C.DA-MATTA Newman/Haas Racing/Toyota 27.539sec
8 R.MORENO Patrick Racing/Toyota 28.108sec
9 A.TAGLIANI Player's/Forsythe Racing Team/Ford Cosworth 30.376sec
10 M.GUGELMIN PacWest Racing Group/Toyota 31.838sec
11 C.FITTIPALDI Newman/Haas Racing/Toyota 43.157sec
12 H.CASTRO-NEVES Marlboro Team Penske/Honda 43.799sec
13 A.ZANARDI Mo Nunn Racing/Honda 52.841sec
14 T.TAKAGI Derrick Walker Racing/Toyota 1Lap
15 M.ANDRETTI Team Motorola/Honda 1Lap
16 T.KANAAN Mo Nunn Racing/Honda 1Lap
17 O.SERVIA Sigma Autosport/Ford Cosworth 1Lap
18 M.PAPIS Miller Team Rahal/Ford Cosworth 1Lap
19 M.WILSON Arciero-Blair Racing/Ford Cosworth 4Laps
20 S.DIXON PacWest Racing Group/Toyota 5Laps
21 A.FERNANDEZ Fernandez Racing/Honda 14Laps
22 S.NAKANO Fernandez Racing/Honda 59Laps
23 B.JUNQUEIRA Target Chip Ganassi Racing/Toyota 69Laps
24 P.TRACY Team KOOL Green/Honda 93Laps
25 M.JOURDAIN Jr. Herdez Bettenhausen/Ford Cosworth 99Laps
26 P.CARPENTIER Player's/Forsythe Racing Team/Ford Cosworth 100Laps
(参考:1mile=1.609344km)