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2001 CARTチャンピオンシップシリーズ
  第4戦 ナザレス(ペンシルベニア州)
 
  2001年 5月6日開催 前のレースへ | 次のレースへ  
  天候:晴れ 気温:19℃  
     
  トレイシーが3位表彰台を獲得!ポイントランキングで1位タイ
中野はレース後半に2位に浮上、激しいトップ争いを展開
 
 
 
3位、ポール・トレイシーの走り 6位、マイケル・アンドレッティの走り 一時は2位を走行の中野、ピットイン ポディアムの3位トレーシー
 
 

安全上の理由から延期となった第3テキサスの翌週、第4戦の舞台はペンシルべニア州ナザレスにある1マイルショート・オーバル、ナザレス・スピードウェイで開催された。レースはスタート直後からフルコースコーションが出る波乱の幕開けとなったが、中盤から後半にかけて中野信治がトニー・カナーンと白熱したトップ争いを展開。ところがレース終盤、燃料補給のためにピットインを強いられた2台は、惜しくもトップグループから離脱。その後は予選8位からスタートしたポール・トレイシーが着実な走りで3位までポジションをアップし、そのままチェッカーを受けて開幕戦に続く今季2度目の表彰台を獲得。ランキングでもトップとタイの40ポイントとなる。

 
   

安全上の理由から延期となった第3戦の翌週、今季2度目のオーバルとなった第4戦。舞台となる “ナザレススピードウェイ”は一周0.946マイルのショートオーバルで、比較的バンク角が浅く、ロードコースに近いマシンセッティングとなる。

予選 5月5日(土)
土曜日午後に行われたオーバルならではの一台ずつによる予選で、第2戦で優勝したエリオ・カストロネベスが20.007秒のタイムで5番グリッドを確保。その隣の6番グリッドには、20.059秒でエイドリアン・フェルナンデスが並び、後方8位には20.148秒のポール・トレイシー。10位には20.187秒のトニー・カナーンがはいり、Honda・ターボV8エンジン勢はトップ10に5台が入った。

以下ダリオ・フランキッティが20.201秒で12位を得、ここナザレスがホームタウンのマイケル・アンドレッティが20.205秒で13位。昨年のナザレスでチーム・ペンスキーに待望の100勝目をもたらしたジル・ド・フェランは20.319秒、15位からスタートとなる。また。前回のテキサスでHonda勢トップとなる5位のタイムをマークした中野信治は、今回が初めてのナザレスとなり、20.455秒で19位。アレックス・ザナルディが20.505秒で21位からスタートとなったが、今回の予選はトップから24台までが1秒以内に入るという厳しいもので、ドライバーの差はほとんどないといってもいいだろう。

決勝 5月6日(日)
季節はずれの雪で順延となった昨年とは打って変わり、見事な青空が広がったナザレス・スピードウェイ。午後1時5分にグリーンフラッグでレースがスタートしたが、B.ハータがスピンしてオープニングラップからフルコースコーション。その後の再スタートでも予選5位のエリオ・カストロネベスがスピンして11位まで後退するなど、波乱の幕開けとなった。

レース序盤はエイドリアン・フェルナンデス、ポール・トレイシーが5位、6位につけて様子を窺う。なかなかパッシングが難しいこのコースでは、ピットストップのタイミングがキーとなるため、各チームは慎重にそのタイミングを測る。

そして73周目にM.ジョルダインJr.がスピンしてイエローフラッグが出されると、ほぼすべてのマシンがピットインを行う。このピットインでは中野信治がクルーの迅速な作業により、一気に19位から14位までジャンプアップ。反対にジル・ド・フェランはピットを出る際にエンジンストールしてしまい、14位から19位までポジションを下げてしまった。

ほぼ折り返し地点となった112周目、高木のスピンでイエローとなり、ポール・トレイシーとジル・ド・フェランがすかさずピットイン。この後グリーンフラッグでレース再開となるが、昨年のナザレス覇者であるジル・ド・フェランとA.タグリアーニが接触。2台のマシンはターン3の外壁に激突し、ともにリタイア。再度フルコースコーションとなった。

レースも後半に差し掛かった126周目、ピットインのタイミングをずらしていたトニー・カナーンがトップに浮上し、ダリオ・フランキッティが2位、中野信治が3位に上がってきた。その後141周目にダリオ・フランキッティがピットへと入り、ここからトニー・カナーンと中野信治による激しいトップ争いが展開する。中野信治は燃費を気にしながらも果敢にトニー・カナーンを攻め、二人のテール・トゥ・ノーズのバトルにスタンドの観客も大声援を送る。

しかしレース終盤となった182周目、燃料が厳しくなった中野信治はグリーンフラッグ下でのピットインを余儀なくされて15位まで後退。またトニー・カナーンも190周目にピットインとなり、ルーキーのS.ディクソンにトップの座を明け渡す。

このとき3位にはレース中盤のフルコースコーション下でのピットストップが功を奏していたポール・トレイシーが上がってきた。最後までそのポジションをキープしてチェッカーを受けたポール・トレイシーは、開幕戦に続く今年2度目の表彰台を獲得。ポイントランキングでも合計40ポイントとなり、トップとタイで並ぶことに成功した。

今回はピットインのタイミングで上位入賞を逃した中野信治だったが、予選19位からのスタートながら着実にポジションを上げ、終盤のトップ争いでは何度も前を行くトニー・カナーンを猛チャージ、アグレッシブな走りを披露してくれた。

いよいよ次の第5戦は4度目となる日本ラウンド、ツインリンクもてぎでのHondaドライバー達の熱い走りを期待したい。

 
 

P.トレイシー(3位)
レース終盤にブレックとディクソンの後ろについて走っていた時、ブレックの方は最後まで走りきると思っていたけど、ディクソンの方はきっと(燃料が)最後まで持たないだろうと思っていた。途中何度か危ない場面に出くわしたけど、なんとか回避して3位に入れたのはうれしいね。

M.アンドレッティ(6位)
今日はイエローコーションとピットストップのタイミングがキーとなるレースだった。コース上でパスすることはかなり難しく、スリップストリームを使って他のマシンをパスしようとすると、フロントエンドのトラクションが得られなくなり、ひどいアンダーが出る状態だったんだ。

D.フランキッティ(8位)
マシンの仕上がりは今シーズンで最高の出来だったんじゃないかな。混戦状態でも問題無くコントロールすることが可能だった。しかし今日のレースはイエローコーションとピットストップのタイミングがすべてだったようで、我々の思うような筋書き通りには行かなかったよ。

H.カストロネベス(11位)
マシンのバランスはとても良かったけど、最初のスピンの後に自信を失ってしまい、思い切って走ることが出来なかった。それでもなんとか11位に食い込んでポイントを獲ることが出来たのは良かったよ。これまでナザレス戦ではポイント圏内に入賞したことが無かったからね。

中野 信治(15位)
今朝のウォームアップでマシンの手応えは良かったので、自信を持って決勝レースに挑むことが出来ました。レース終盤は燃費のことを心配しながらの走行だったので、思い切ってカナーンをパスすることが出来ませんでした。チームの力も段々と上がってきているので、次回の“もてぎ”が楽しみです。

T.カナーン(16位)
ピットストップのタイミングは、賭けが裏目に出てしまったようだ。これもレースだから仕方が無い。プラクティスではセッティングが決まらず苦労したけどチームの努力のおかげでレース中のマシンの調子はとても良かった。なんとかこの勢いを次回のもてぎまで繋ぎたいよ。

A.フェルナンデス(19位)
電気系のトラブルなのか、なんの前触れも無く突然エンジンがストップしてしまったんだ。それまではまったく問題無く、常に上位のポジションをキープすることが出来たので今回の結果はとても残念だ。問題が無ければ確実にトップ5は狙えたはずだった。

A.ザナルディ(20位)
トップグループが追い上げてきて周回遅れになりそうなところで徐々にマシンのバランスが悪くなっていった。ギアボックスにも異常がでて、コーナーリング最中にギア抜けしてしまうんだ。最後は完全に壊れてしまったようで、その時点で成す術はもう何も無かった。

G.ド・フェラン(23位)
ターン2を抜けたところで上手くスピードに乗れたので、一気にインからタグリアーニをパスしようとしたんだ。そうしたら最後のところで行く手を阻まれて逃げ場のないままクラッシュさ。なんとも残念な結果だ。

朝香充弘HPD副社長
ここをホームコースのようにしているポール(トレイシー)が素晴らしい走りで3位に入ってくれました。あまりエンジンのパワーを生かすことができないこのコースと違い、次の“もてぎ”はパワーコースとなるので、うちのエンジン・パワーに期待してもらっていいです。中野も今回この難しいコースでトップ争いをし、かなり自信をつけたと思います。

 
       
 
     
  CARTチャンピオンシップ 第4戦 結果表  
 
POS DRIVER ENTRANT/ENGINE STATUS
1 S.DIXON PacWest Racing Group/Toyota 114.840mph
2 K.BRACK Shell Team Rahal/Ford Cosworth 0.366sec
3 P.TRACY Team KOOL Green/Honda 1.344sec
4 J.VASSER Patrick Racing/Toyota 1.744sec
5 C.FITTIPALDI Newman/Haas Racing/Toyota 4.225sec
6 M.ANDRETTI Team Motorola/Honda 6.401sec
7 B.JUNQUEIRA Target Chip Ganassi Racing/Toyota 9.193sec
8 D.FRANCHITTI Team KOOL Green/Honda 9.292sec
9 O.SERVIA Sigma Autosport/Ford Cosworth 12.321sec
10 C.DA-MATTA Newman/Haas Racing/Toyota 12.557sec
11 H.CASTRO-NEVES Marlboro Team Penske/Honda 13.379sec
12 R.MORENO Patrick Racing/Toyota 14.207sec
13 M.JOURDAIN Jr. Herdez Bettenhausen/Ford Cosworth 1Lap
14 T.TAKAGI Derrick Walker Racing/Toyota 1Lap
15 S.NAKANO Fernandez Racing/Honda 1Lap
16 T.KANAAN Mo Nunn Racing/Honda 1Lap
17 M.WILSON Arciero/Brooke Racing/Phoenix 3Laps
18 N.MINASSIAN Target Chip Ganassi Racing/Toyota 5Laps
19 A.FERNANDEZ Fernandez Racing/Honda 39Laps
20 A.ZANARDI Mo Nunn Racing/Honda 58Laps
21 B.HERTA Zakspeed/Forsythe Racing/Ford Cosworth 93Laps
22 A.TAGLIANI Player's/Forsythe Racing Team/Ford Cosworth 105Laps
23 G.DE-FERRAN Marlboro Team Penske/Honda 105Laps
24 M.PAPIS Miller Team Rahal/Ford Cosworth 149Laps
25 P.CARPENTIER Player's/Forsythe Racing Team/Ford Cosworth 197Laps
(参考:1mile=1.609344km)