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ロードレース世界選手権シリーズ
第6戦マドリードGP


波乱のレース。地元チェカ、優勝!ジベルノー、初の表彰台。
ホンダ勢、GP史上初の21連勝を達成!!

500ccクラスの予選は、ドゥーハンが3戦連続、今季4回目のポールポジションを獲得(通算54回)。2番手にカダローラ(Y)、以下、チェカ、クリビエと地元スペイン勢が上位を占めた。しかし、ドゥーハンから1秒以内に9台という大接戦。
決勝レースはスタート直後から波乱の幕開けとなり、オープニングラップの1コーナーでドゥーハンがクラファー(Y)と接触して転倒、コシンスキーもバロスと接触して転倒するという激しい展開となった。その混乱から抜け出したチェカがレースの主導権を握り、その後方ではクリビエ、カダローラ(Y)、青木宣篤(S)、阿部典史(Y)、ジベルノーが激しく順位を入れ換えての熱戦を繰り広げることになった。しかし、中盤にクリビエが1コーナーでコースアウト。終盤になってカダローラがトラブルでスローダウンと、トップのチェカに激しく迫るライダーが次々に脱落していく目まぐるしい展開。最終的にはチェカと阿部、ジベルノーの3人がトップ集団を形成。終始、トップを守ったチェカが今季初優勝(通算2勝)を飾り、5万7千人の観客の大声援を受けることになった。2位に阿部、3位にはグランプリ初表彰台を獲得したジベルノーと、地元スペイン勢が大活躍。コースアウトしたクリビエはコースアウトから復帰して5位でランキング首位を守り、2位ビアッジ、3位チェカ、ノーポイントに終わったドゥーハンは4番手へとポジションを落としたが、ホンダ勢が依然として上位を独占する結果となった。
今回の優勝でホンダは、グランプリ500cc 21連勝という新記録を樹立。'69年にMVアグスタが記録した20連勝を29年ぶりに塗り変えた。チェカは一昨年のホンダ500cc100勝目に続いてメモリアルレースに名前を残すことになった。この日、マドリードGPの開催されたハラマの観客数は5万7千人。サーキットの収容能力が7万人と言われているだけに、ほぼ満員の観客でスタンドは埋まった。そのためにサーキット周辺は大混雑。ドゥーハンとビアッジは、その混雑を避けるために、ヘリコプターでサーキットから空港へと飛び帰路についた。

250ccは、序盤にカピロッシ(A)がジャックに追突するという波乱。そしてロッシ(A)が転倒と、予選上位陣が次々に脱落する激しい闘いとなった。その中で、好スタートを切って序盤から先頭に立った原田哲也が(A)が、中盤まで競り合った宇川徹を突き放して今季3勝目。パワーアップを図った改良型ニューNSR250で原田を激しく追った宇川は、優勝こそ逃したが、第2戦マレーシアGP以来2度目の表彰台を獲得した。序盤の接触事故でコースアウトしたカピロッシが追い上げて3位。マクウィリアムズ、フッフ(A)、カルドーソ(Y)と激しい4位争いを繰り広げていた青木治親は、最終ラップにマクウィリアムズと接触転倒してリタイア。

125ccクラスは、序盤の大混戦から抜け出したジャンサンティ、眞子智実、チェッキネロがトップグループを形成。激しく順位を入れ換えて終盤を迎えたが、ラスト2周となった1コーナーで眞子がエンジントラブルで転倒。それを避け切れずに接触したジャッサンティも転倒と大波乱の結末を迎えることになった。結局、チェッキネロが'93年のデビュー戦以来、6年目にして初優勝を飾り、2位には、セカンドグループの接戦を制したメランドリが3戦連続の表彰台を獲得。3位には前戦フランスGPで負傷欠場となった上田昇の代役出場の菊池寛幸がつけ、ホンダ勢は、表彰台を独占。以下、坂田和人(A)、スカルビーニ、アルヘン・ニエトJr(A)という順。ランキングトップは坂田、2番手に眞子、以下、メランドリ、東とホンダ勢が続いている。

C.チェカ(500cc/優勝)
今日は誰にもトップを譲らないレースをするつもりだった。ドゥーハンがあっという間にいなくなったのは残念だったけれど、だからと言って、僕の優勝の価値がくすんでしまうとは思ってはいない。スタート直後は1分33秒台で走ることが出来た。しかし、タイヤの消耗が激しくて、そのペースを維持できなくなってしまったが、絶対に勝ってやろうと思っていた。それからは抜かせない走りにするようにした。今日の優勝は地元スペインのサポーターのおかげだったし、この勝利を捧げたい。

S.ジベルノー(500cc/3位)
今回はセッションを追う毎にバイクがどんどん良くなって行った。2回の予選はとても良かったのだが、最終予選ではトラブルが出て順位は悪かった。しかし、今日のレースは表彰台に立てると思っていたし、自信もあった。このコースはスペインのドカドスオープンというレースで何回も走っているし、Vツインにも合っているコースでアドバンテージがあった。これまではコーナーでツインエンジンの特性を生かし切れていなかった。今回は青木(拓磨)のセッティングに戻した走ったのだが、それでコーナーが速く走れるようになった。これからもバイクのことをもっと勉強して頑張ろうと思う。

A.クリビエ(500cc/5位)
今回のレースは、プレッシャーと勝ちたいという気持ちが空回りしてしまった。コースアウトしたのは自分のせいだった。もう少しじっくり走れば良かったし、あんなに焦らなくても良かった。そうすればチェカと優勝争いが出来たと思う。でも、最終的にポイントを取ることが出来たし、ランキングもトップを守ることが出来た。ミスしなければポイントでもっと楽になれたと思うけれど、今回のミスを挽回するために、次回からもっと頑張ろうと思った。

M.ビアッジ(500cc/6位)
ウォームアップの後にフロントフォークとリヤサスを変えた。レース中盤まで、これに慣れるために時間を費やしてしまったが、それからは他のライダーと同じペースで走ることが出来た。スタートは良かったが、1コーナーは厳しかった。僕のとなりに誰かがいて当たってしまったが、そのおかげでコーナーを回ることが出来た。それにしてもドゥーハンがいないのに、6位という結果には満足出来ない。次のオランダGPの前にバルセロナでテストをすることになるが、やることは山積みだ。

M.ドゥーハン(500cc/リタイア)
スタートはそれほど悪くなかったし、1コーナーでは10人くらいの集団の中にいた。ビアッジがコーナーをワイドに回って、それに合わせてアウトにはらむことになった。そのとき誰かかが僕のライン上にいてハンドルが引っ掛かって転ぶことになってしまった。まだスタートしたばかりだというのに、どうして1コーナーで先に行こうとするのかが、まるでわからない。30周もあるレースなのに、1コーナーでイチかバチかの突っ込みをしてくる。グランプリだというのに、どうしてこんな走りをするのかわからない。

宇川 徹(250cc/2位)
スタートも良くて、序盤もいい感じで走ることが出来た。しかし、中盤から水温が上がり始めてパワーがなくなってきたような感じがした。ストレートで原田選手に離される分、コーナーで頑張ったためにミシュランタイヤのアドバンテージもなくなって行った。後ろのグループとのタイム差もあったので、終盤は2位キープの走りをすることにした。エンジンも車体も良くなってきた。鈴鹿8耐までには絶対に初優勝したい。

青木 治親(250cc/リタイア)
中盤までは3位になれるんじゃないかと思っていた。しかし、カピロッシの追い上げがすごくて僕の集団は4位争いになった。その集団の中でトップでゴールしようと思っていたが、最終ラップ1コーナーでマクウィリアムズと接触して転倒することになってしまった。今回からエンジンが新しくなってパワーアップも体感出来るようになった。次のオランダは好きなコースなので絶対に表彰台を狙いたい。

L.チェッキネロ(125cc/優勝)
今回の優勝は、フランスでケガをして日本で治療している上田昇に捧げたいし、やっと勝てて嬉しくて涙が出て来た。ジャンサンティと眞子との優勝争いでは、ラスト2周で前に出れた。その直後に2人が転んだのは最後まで知らなかった。後ろを見ると集中力が切れると思ったし、一度も振り向かなかった。

M.メランデリ(125cc/2位)
朝のウォームアップでサスペンションのセッティングが良くなったが、あのまま何もなければ自分は4位だったし、自分よりいい走りをしている選手はたくさんいたので、最後に2位になれたのはラッキーだった。だけど、今日の2位はあまり嬉しくなかった。

菊池 寛幸(125cc/3位)
厳しいレースだった。今日は暑くて水温が上がりすぎて、最後はエンジンパワーがない感じだった。争っていたメランデリは最終コーナーでいい走り出来ていなかったので抜けると思っていたが、最終ラップの1コーナーで止まりきれなくて、遅れてしまった。今日の表彰台は、自分のためであり、代役として出場させてもらうことになったノビー(上田 昇)のためのもの。ノビーが早くグランプリに帰ってくれるようにと願っている。

●次戦は、6月27日 オランダGPです。

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