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ロードレース世界選手権シリーズ
第5戦フランスGP


クリビエ、今季2勝目を飾り、ランキングトップに浮上!
ホンダ勢、世界記録タイとなる20連勝をマーク!!

500ccクラスは、前戦イタリアに続いてドゥーハンが2戦連続で今季3回目のポールポジションを獲得(通算53回)。初日トップに立ったチェカが2番手で、クリビエ、ビアッジ、バロスとホンダ勢が上位を独占した。以下、カダローラ(Y)、コシンスキー、青木宣篤(S)と、2列目までがトップから1秒以内という大接戦。今シーズンの激しい闘いを物語る結果となり、ジベルノーは11番手で3列目から上位を狙うことになった。
決勝レースは、ウォームアップの時点ではウエットコンディションだったが、午後の決勝では南仏の温かい陽射しが差し込んでドライコンディション。オープニングラップを制したのはドゥーハンで、以下、クリビエ、チェカ、バロス、ビアッジ、コシンスキーと、ホンダ勢を中心に団子状態の競り合いとなった。中盤になると、この中からクリビエ、チェカ、ドゥーハンが抜け出してトップグループを形成。激しくポジションを入れ換えながらの熱戦となった。終盤には、この中からクリビエが抜け出しレースの主導権を握る。ドゥーハン、チェカが猛追したが、わずかに及ばす、クリビエがスペインGP以来、2戦ぶりの優勝(500cc通算8勝)を飾り、ホンダは昨年来の連勝記録を「20」と伸ばし、MVアグスタの持つ連勝記録に並んだ。2位には最終ラップの攻防でチェカを交わしたドゥーハンが入り、中盤にレースの主導権を握ったチェカは3位。以下、序盤にトップグループに絡んだコシンスキーが今季最高位の4番手につけ、ビアッジが単独の5位。大きく遅れてカダローラ(Y)、阿部典史(Y)、青木宣篤(S)という結果だった。ジベルノーは10位。
250ccクラスは、PPスタートの原田(A)が序盤から逃げる展開。それをロッシ(A)がピタリとマークするマッチレースとなったが、終盤にロッシを突き放すことに成功した原田が今季2勝目。ロッシ、カピロッシとアプリリア勢が表彰台を独占した。その後方では、ジャック、ペルジーニ、宇川徹、青木治親のホンダNSR250勢が激しい競り合い。8周目に宇川が転倒のために戦列を離れたが、ゴールまでこの3人が激しい戦いを演じることになった。最後は地元フランスGPに闘志満々のジャックが、前戦イタリアの怪我を感じさせない走りで4位でゴール。以下、ペルジーニ、青木治親と、ニューNSR250のポテンシャルが、レースを追う毎に確実にアップしていることを窺わせていた。
125ccクラスは大波乱のレース。序盤の大集団の中から優勝候補が次々に脱落していく生き残りレースとなり、今季4回目のポールスタートとなった上田昇が7周目に転倒してリタイア。中盤になると今季好調なジアンサンティが転倒で姿を消し、レースの主導権を握っていた眞子智実がシフトのリンクの破損でスローダウンと、順位が激しく入れ変わる闘いとなった。終盤には、この中から坂田和人(A)と前戦イタリアで初表彰台を獲得して意気上がるメランデリ、予選9番手に沈んでいた東雅雄が上位に進出して、目まぐるしく順位を入れ換える激しいバトルとなったが、最終ラップにメランデリを逆転した坂田が今季3勝目でランキングトップに浮上。2位メランデリ、3位の東雅雄までが約0.3秒差という熱戦となった。転倒リタイアとなった上田は右腕を骨折してマルセイユ市内の病院で手術を受けた。

A.クリビエ(500cc/優勝)
このサーキットでは、'96年からずっとタイヤに問題を抱えていたが、今年はミシュランがスペシャルタイヤを用意してくれたので、素晴らしいレースが出来ると思っていたし、走る前から勝てると思っていた。このサーキットで重要なのはストレートの速さだということが分かっていた。そのために予選では、エンジンのセッティングに重点を置いた。今日は本当にバイクの調子も良かったし、ラストラップの最終コーナーで前にいれば絶対に勝てるサーキットだということを知っていたし、作戦通りの走りが出来た。今日は勝てたことも嬉しいが、それ以上に、チャンピオンシップで首位に立てたことが嬉しかった。

M.ドゥーハン(500cc/2位)
今日はキャブレーションのセッティングが上手くいかなくて、ストレートでクリビエとカルロスのマシンと比べて最高速が劣っていた。その分、コーナーで詰めたが、ストレートで逆転されるという繰り返しで、最終ラップに前にいても勝つのは難しいと思っていた。しかし、3番手のままゴールするつもりはなかったし、最後にカルロス(チェカ)を抜いてゴール出来たのは嬉しかった。今日はあれが精いっぱいのレースだった。もし、あれがカルロスではなくて、クリビエでも同じように抜いていたと思う。それにしても、クリビエが首位に立ったことでチャンピオンシップはますます厳しい闘いになった。日本GPをノーポイントに終わったことが悔やまれる。

C.チェカ(500cc/3位)
予選からいい感じで走れていたし、ポールポジションはミック(ドゥーハン)に取られてしまったが、絶対にいいレースが出来ると信じていた。勝てなかったのは残念だが、今日の結果には満足している。バイクにもまったく問題がなかったし、自分ではいいレースが出来たと思う。次のハラマでは絶対に勝てるような気がしている。

J.コシンスキー(500cc/4位)
レース終盤にフロントサスにトラブルが出てペースを上げることが出来なかった。予選は7番手だったが、ミックの後ろを走った時に、決勝ではトップグループについていけると確信していた。次のハラマではこれ以上のレースが出来ると思う。

M.ビアッジ(500cc/5位)
今日のレースは、予選で転倒した影響が出てしまった。20周を終えたときには、もうレースが終わったような感じで、コーナーでは腰が痛いし少しだけ骨折していた右手も痛かったが、こんな状態だったので、今日の結果には満足している。しかし、フロントに感じるバイブレーションがなくならず、マレーシアからバイクが完全だと感じることは一度もない。次のハラマまでには何とか対策しないといけない。今日はコシンスキーと2回もぶつかったが、クラッチレバーにあたって来ただけ。レースでは良くあることだし、気にはしていない。

S.ジベルノー(500cc/10位)
スタート前にキャブレターに問題があって、グリット上でキャブレーションを変えた。それでも完全には直らなかったが、出来る限りのことは精いっぱいやった。そんな状況を考えれば、10位という結果は良かったように思う。次のレースからは、もう少し上手く行くと思うし、ツキも巡ってくるような気がしている。

O.ジャック(250cc/4位)
イタリアでケガをした左足を、先週、手術したばかりで、予選では苦労した。リアブレーキを改造して乗りやすくしたけれど、最初は全然だめだった。それが走る毎に慣れてきてタイムも上がってきた。決勝では、痛みも忘れてしまった。今日の4位という結果は自分でも最高の結果だったと思う。

青木 治親(250cc/6位)
今日はスタートも良くて、同じホンダNSR250の集団の中でいいレースが出来たと思う。最終ラップにジャックとペルジーニを交わす予定だったが、目の前でペルジーニが転倒しそうになって、大きく遅れた。あれがなければ4位には絶対になれたと思うし、それだけが残念。これでヨーロッパに来て3戦連続で6位。だんだんいい感じで乗れて来ている。

宇川 徹(250cc/リタイア)
NSRの集団の中で走っている8周目の1コーナーで転んでしまって残念。アプリリアの優勝争いにはついていけなかったが、NSR勢の4位争いではトップでゴールしたかった。予選では去年の自己ベストより1秒も遅くて、まだバイクは完全ではないと思うが、みんな頑張っているし、すぐに追いつけると思っている。次のハラマでは優勝を狙っていく。

M.メランデリ(125cc/2位)
予選は電気系のトラブルで12番手に沈んだけれど、初日の予選でいい走りが出来ていたし、バイクが元通りになればいいレースが出来ると思っていた。今日はスリップストリームを使って上手く走ることが出来た。ただ、高速コーナーでタイムをロスすることが多くて、その分をスローコーナーで挽回していた。今日は、本当にバイクの状態が良かったし、楽しいレースだった。125は最高にエキサイティングで面白い。このサーキットは金曜日の予選まで走ったことがなかったし、ムジェロで立った初表彰台よりも、今回の方が嬉しい。

東 雅雄(125cc/3位)
予選ではタイヤの選択が上手くいかず、なかなかタイムを伸ばせなかった。しかも決勝日のウォームアップでは雨になって、ウエットでもいい感じがつかめなかった。ところが、グリットにつくためにコースインしたときに、路面が濡れているところがあって、ソフトにしてみようかと思った。予選ではもたないと思っていたタイヤだったのだが、これが今日のコンディションにぴったりだった。

L.ロカテリ(125cc/4位)
終わってみたら、いいリザルトだったと思う。去年もここではいい走りを見せることが出来た。今日はスタートに失敗しなければ絶対に表彰台に立てたと思う。

眞子 智実(125cc/リタイア)
予選からいい感じで走ることが出来た。中盤にトップに立って、後ろを引き離し始めた時は勝てるんじゃないかと思った。シフトのリンクのボルトが緩んでリタイアすることになったが、いい走りが出来ていたし、次のハラマでは絶対に勝ちたい。

転倒して右腕を骨折した上田昇選手は、31日、マルセイユ市内の病院に運ばれ、手術を行った。経過は良好だが、今シーズンの復帰は微妙な状況となっている。

●次戦は、6月14日 マドリードGPです。

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