全日本ロードレース、「もてぎ」にて開幕!! 波乱のレース展開。
初めての全日本開幕となるツインリンクもてぎは、事前テストから好調の伊藤が激しいポールポジション争いを見せ、大いに予選を盛り上げ2番手。武田も僅差の6番手。ふたりとも、充分にトップを狙える位置につけた。
決勝は、スタート直後の1コーナーで武石(K)、武田、吉川(Y)、芳賀(Y)、宗和(H)の5台が多重クラッシュ、赤旗が提示された。武石は左手の親指を脱臼。武田は右目の上を切り、全身打撲でドクターストップがかかり、レースをキャンセル。
再スタートは、伊藤がスタートダッシュを見せ、トップをキープする。その伊藤を吉川がプッシュするが、伊藤は突き放す走りを見せ、トップの座を明け渡すことはなかった。しかし、誰もが、伊藤の勝利を信じて疑わなかったレース終盤戦、大詰めのラスト4周で、更にペースを上げようとした伊藤が痛恨の転倒、勝利をフイにしてしまう。その後、吉川が自動的にトップとなり、'96年最終戦以来、約1年半ぶりに優勝した。2位には北川(S)、3位の井筒(K)はA級昇格後初表彰台となった。
GP250は、前週の日本GPで表彰台を独占した加藤、中野(Y)、松戸(Y)の走りに注目が集まった。予選トップは中野、2番手に加藤、3番手に松戸と並んだ。加藤は「まだ、余裕がある」と自信をのぞかせててグリッドにつく。だが、オープニングラップの最終コーナーでまさかの転倒。しかし、その直後に、転倒者がコース上に投げ出されたことで赤旗が提示。加藤は必死に傷ついたマシンをピットに運ぶ。メカニックたちは、限られた時間で、カウルを交換。ブレーキ、タイヤなどを瞬時に変え、見事にマシンを修復。再スタートのグリッドに並べた。慎重なスタートを切った加藤は、1ラップ目を5番手で通過、2ラップ目には7番手へと順位を落とすが、8ラップ目には3番手まで浮上、そして、18ラップ目には、ついに2番手まで挽回、トップの中野を追うが届かず、2位でチェッカーを受けた。3位には、コースアウトし一時10位までポジションを落とした松戸が入った。
GP125は仲城(H)が1年ぶりの優勝を飾った。2位には高尾(H)が入り、ホンダの1-2フィニッシュ。
加藤 大治郎(GP250/2位)
予選では、セッティングがなかなか決まらなくて、タイムを出すことが出来なかったけど、決勝までにはいい方向が見えて、行けると思っていました。なのに、転倒。一刻も早くピットへ戻ろうとマシンを押していたら、赤旗。ピットでは「落ちつけ、落ちつけ」と声をかけられ、とにかく落ちついてレースに挑もうと思いました。メカさんが、本当に一生懸命に直してくれて、再スタート出来たこと、感謝してます。僕にとっては、とても、ラッキーな第1戦。貴重なポイントが取れたので、2位に満足してます。
伊藤 真一(スーパーバイク/リタイア)
事前テストから好調だったので、予選は、ポールが取れず残念でしたが、大事なのは決勝、ここで、しっかり勝とうと考えてました。でも、吉川選手の様子を見ながら、突き放そうとした瞬間にハイサイド転倒。勝てる自信もあっただけに残念です。今後は、全戦、勝ちを目指して頑張ります。
武田 雄一(スーパーバイク/不出場)
自分自身、調子が上向いていて、予選タイムも、もっと、行ける余裕があったので、決勝も狙っていました。当然、今年の目標のチャンピオン獲得のためにも、勝つレースを目指していたのが、スタート直後の1コーナーで、転倒に巻き込まれ、怪我をしてしまって、ドクターストップでレースには出れず、僕にとっては、最悪の第1戦になってしまいました。でも、幸い怪我も軽そうなので、次のSUGOまでには直して頑張ります。
●次戦は、4月26日SUGOで開催されます。
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