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「引き釣り」と「泳がせ釣り」、そして取り込み

「引き釣り」「泳がせ釣り」
オトリを操作するためにはいくつかの方法があるが、おもに「引き釣り」「泳がせ釣り」の2つに分類できる。「引き釣り」は、オトリに一定のテンションをかけながら操作するやり方だ。一方の「泳がせ釣り」は、オトリを自由に泳がせることで自然な動きを演出し、野アユのアタックを誘う方法である。
いずれの場合でも、生きたオトリをねらったスポットへ送り込むにはオトリの状態や流れを把握し、常に水中のようすをイメージすることが大事だ。

引き釣り

1
セットしたオトリを水中に放し、足元から沖へと送り出す。流れに対して45度くらいの角度で、下流側へと導く
セットしたオトリを水中に放し、足元から沖へと送り出す。流れに対して45度くらいの角度で、下流側へと導く
2
立ち上がりながらサオを立ててイトを張り、オトリが出ていくように誘導してやる
立ち上がりながらサオを立ててイトを張り、オトリが出ていくように誘導してやる
3
オトリが出て行くのに合わせて腕を伸ばす。ただし無理に引っぱりすぎないように注意しよう
オトリが出て行くのに合わせて腕を伸ばす。ただし無理に引っぱりすぎないように注意しよう
4
伸ばしたサオ先の真下あたりまでオトリが出たら、もう一方の手(写真では左手)をサオに添えて構える
伸ばしたサオ先の真下あたりまでオトリが出たら、もう一方の手(写真では左手)をサオに添えて構える
これが基本的な構え方。下流側の手でサオ尻を握り、反対の手は指先で軽く支える程度。強く握ってしまうとサオ先に伝わるオトリの動きを感じにくい。
これが基本的な構え方。下流側の手でサオ尻を握り、反対の手は指先で軽く支える程度。強く握ってしまうとサオ先に伝わるオトリの動きを感じにくい。
サオと水面の角度を30度程度にして、1箇所でしばらくオトリを泳がせる。川底まで沈んで元気に泳いでいるのがオトリの理想的な状態だ(泳がせ釣りの場合も同じ)。サオを寝かせると、オトリを底へ沈ませやすい。また、イトを張りすぎるとオトリが浮いてしまうが、緩めすぎると仕掛けが絡むなどトラブルの原因になる。ほどよい状態を保つのがポイントだ。この状態で5分以上アタリがなければ次のスポットへ。いったんオトリを引き上げて再度送り出してもいいし、サオでオトリを引いて別の場所に移動させてもいいだろう。
サオと水面の角度を30度程度にして、1箇所でしばらくオトリを泳がせる。川底まで沈んで元気に泳いでいるのがオトリの理想的な状態だ(泳がせ釣りの場合も同じ)。サオを寝かせると、オトリを底へ沈ませやすい。また、イトを張りすぎるとオトリが浮いてしまうが、緩めすぎると仕掛けが絡むなどトラブルの原因になる。ほどよい状態を保つのがポイントだ。
この状態で5分以上アタリがなければ次のスポットへ。いったんオトリを引き上げて再度送り出してもいいし、サオでオトリを引いて別の場所に移動させてもいいだろう。

泳がせ釣り

「泳がせ釣り」は、オトリをサオでコントロールするのではなく、イトをたるませた状態で自由に泳がせるテクニックだ。足元に放したあとはサオを立て気味に構え、オトリの動きを妨げないようにする。まるで「犬の散歩」のように、泳いでいくアユのあとをサオ先でフォローしてついていくイメージだ。最初は比較的流れの緩いトロ場で試すといいだろう。
「泳がせ釣り」は、オトリをサオでコントロールするのではなく、イトをたるませた状態で自由に泳がせるテクニックだ。足元に放したあとはサオを立て気味に構え、オトリの動きを妨げないようにする。まるで「犬の散歩」のように、泳いでいくアユのあとをサオ先でフォローしてついていくイメージだ。最初は比較的流れの緩いトロ場で試すといいだろう。

「引き釣り」では、サオの角度とイトのテンションでオトリの状態をコントロールしていた。「泳がせ釣り」の場合は、イトのたるませ方によって操作する。なお、イトのたるみを「オバセ」と呼ぶ。
オバセを大きくとると、イトがたるんで水中で流れの抵抗を受ける。するとオトリは下流側に引っぱられるため、抵抗に逆らって速く泳ぎ始める。逆に、イトを張り気味にするとオトリに掛かる抵抗が減るので、オトリのスピードは遅くなる。
この原理を利用して、オバセを増やしたり、減らしたりしながら、広範囲を上手に泳がせるのがコツだ。
「引き釣り」では、サオの角度とイトのテンションでオトリの状態をコントロールしていた。「泳がせ釣り」の場合は、イトのたるませ方によって操作する。なお、イトのたるみを「オバセ」と呼ぶ。オバセを大きくとると、イトがたるんで水中で流れの抵抗を受ける。するとオトリは下流側に引っぱられるため、抵抗に逆らって速く泳ぎ始める。逆に、イトを張り気味にするとオトリに掛かる抵抗が減るので、オトリのスピードは遅くなる。この原理を利用して、オバセを増やしたり、減らしたりしながら、広範囲を上手に泳がせるのがコツだ

「引き寄せ取り込み」と「引き抜き取り込み」

「引き寄せ取り込み」と「引き抜き取り込み」
野アユがオトリに襲いかかるとサオ先にハッキリとした衝撃が伝わってくる。特にアワセる必要はなく、自然にハリに掛かってくれる。
ここから取り込むわけだが、一般的にはアユを空中に引き抜いてタモ網でキャッチする「引き抜き取り込み」が主流。これは見た目にも派手でカッコいいが、いきなりやるのは難しい。最初は水中を誘導してタモに入れる「引き寄せ取り込み」で構わない。

引き寄せ取り込み

引き寄せ取り込み
(1)アユが掛かってもすぐにサオを立ててはいけない。急に魚が浮き上がって下流へと流されてしまうからだ。サオの角度を保って耐えていれば、アユは下流へカーブを描きながら手前に近づいてくる(A→B)。

(2)立ち位置を変えないままサオ先をゆっくりと上流側に向けると、アユが足元に寄ってくる。最後はオトリともどもタモ網へ誘導してキャッチしよう。この方法は、引き抜きができないほど大きなアユが掛かった際にも有効だ。

引き抜き取り込み

引き抜き取り込み
まずは「引き寄せ取り込み」のA→Bの要領で、掛かったアユを自分の下流側へ導く。タモ網をアユベルトから抜き、その手でサオを支えながら抜き上げる
タモ網を構え、そこへ向かってアユを飛ばす。キャッチする瞬間にタモ網を引いてショックを和らげるといい
タモ網を構え、そこへ向かってアユを飛ばす。キャッチする瞬間にタモ網を引いてショックを和らげるといい
タモ網を構え、そこへ向かってアユを飛ばす。キャッチする瞬間にタモ網を引いてショックを和らげるといい
野アユが釣れると、それを新たなオトリとして使うことができる。オトリ屋で購入した魚よりも元気に泳ぐので、さらに反応が良くなり、連続して釣れはじめることも珍しくない。1匹目をいかに早く釣るか、それが最初の関門だといえるだろう。
野アユが釣れると、それを新たなオトリとして使うことができる。オトリ屋で購入した魚よりも元気に泳ぐので、さらに反応が良くなり、連続して釣れはじめることも珍しくない。1匹目をいかに早く釣るか、それが最初の関門だといえるだろう。
釣れない時はどうする?
「掛けバリを交換」
「掛けバリを交換」
新品の掛けバリは非常に鋭利だが、使っているうちになまってくる。指先に乗せて引っかからなくなったら、すぐに新しいものに換えよう
「ポイント移動」
「ポイント移動」
どうしても釣れなければ場所を変えよう。同じ水系でも、近場の支流のほうが釣れている、といった場合もある。釣り人に出会ったら話を聞いてみるのもいい
「オトリの循環」
「オトリの循環」
釣れない時間が続くとオトリが弱って泳ぎが悪くなり、さらに釣れなくなってしまう。同じ魚を使い続けるのではなく、定期的に換えて元気なオトリを使ってやろう
釣ったアユは塩焼きにするのがいちばん美味い。ワタはそのままにして串を打ち、粗塩を多めに振りかける。強火かつ遠火でじっくりと焼きあげるのがコツだ。
釣ったアユは塩焼きにするのがいちばん美味い。ワタはそのままにして串を打ち、粗塩を多めに振りかける。強火かつ遠火でじっくりと焼きあげるのがコツだ。
釣ったアユは塩焼きにするのがいちばん美味い。ワタはそのままにして串を打ち、粗塩を多めに振りかける。強火かつ遠火でじっくりと焼きあげるのがコツだ。
※このコンテンツは、2010年7月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。