渓流オフシーズンに楽しむ
トラウトフィッシングを
徹底攻略!
冬季ニジマス釣り場 編
~流れを泳ぐハコスチをゲットせよ~

トラウトフィッシングは渓流のオフシーズンも楽しめる。その代表格といえるのが、近年各地で開設されている「冬季ニジマス釣り場」での釣りや、「エリアトラウトフィッシング」と呼ばれる管理釣り場での釣りだ。同じトラウトフィッシングながら、フィールドの違いによって必要な知識やテクニックは異なる。それぞれの特徴と必要なテクニックを、エキスパートによる解説を交えて2回に分けお伝えする。今回は「冬季ニジマス釣り場」編!

流れを泳ぐ大型魚にチャレンジ!

こんにちは。Honda釣り倶楽部の監修をしているつり人社の八木です。
最近、各地で増えている渓流のオフシーズンの釣り場に「冬季ニジマス釣り場」があります。元々はヤマメやイワナといった渓流魚の釣りが、産卵保護のため翌年の春まで禁漁になる間、河川を有効利用しようと一部の漁協が始めたものですが、オフの間もパワフルな魚を相手に釣りが楽しめるとあって、年々釣り場が増えています。ただ、魚を手にするにはテクニックも必要。
そこでとっておきのゲストをお迎えしました!

こんにちは! 小林将大です。よろしくお願いします。
小林将大(こばやし・まさひろ)
イワナやヤマメをねらうトラウトフィッシングのエキスパート。釣具店に勤めるかたわら、釣りメーカーのフィールドテスターの草鞋も履く。渓流のオフシーズンには各地の冬季釣り場にも足しげく通っている。

小林さん、今回は手ごわい場面も増えてきたという、冬季釣り場のニジマスを釣るためのテクニックをぜひ教えてください。うってつけの生徒役も用意しました!

こんにちは! つり人社『月刊つり人』編集部の新井です。よろしくお願いします!
新井健(あらい・けん)
『月刊つり人』編集部員。釣りはバスフィッシング一筋だったが、最近、船釣りやアジングも始める。ニジマス釣りは管理釣り場(エリア)にたまに行っているが、川がフィールドになる冬季釣り場は未経験。
お店で「冬季ニジマス釣り場に行ってみたいんだけれど」と相談を受ける時も、新井さんのような釣り歴の方は結構多いんですよ。
それを聞いて安心しました! で、冬季ニジマス釣り場って、まずどんなところにあるんですか?
河川の漁協が設置するもので、場所はその漁協の管轄区域によって川の上流部だったり下流部だったりケースバイケースですが、東北、関東、中部、関西と、釣り場は着実に増えています。
そのうえで「キャッチ&リリース(C&R)」をルールにしているところが大半で、あとは大型のニジマスを放流している釣り場が多いですね。
なるほど。魚が大きくなれば、その分手ごわいこともありそうだ。

そういう部分も含めて、今回はみっちり「冬季ニジマス釣り場を楽しむコツ」を小林さんに教えてもらいましょう!

自然豊かなニジマス釣り道場へ

都内から釣り場までは2時間半ほどのドライブ。12月下旬、新井と小林さんがFITに乗って向かったのは、群馬県多野郡上野村を流れる神流川(かんながわ)。そこに設定されている上野村漁協の「冬季ハコスチ釣り場」が今回の釣り場だ

小林さん、今回は「冬季ニジマス釣り場」がテーマだと思うんですが、“ハコスチ”というのはいったい……?
ハコスチもニジマスなんですよ。
群馬県は昔から川や湖の釣りの振興に力を入れていて、その群馬県の水産試験場の施設に「箱島養鱒センター」というのがあったんです。そこで代々育てていた姿の良いニジマスと、パワフルなことで知られるスチールヘッド系のニジマスを交配させて、新たに生み出したのが“ハコスチ”になります。
近年、釣り人の間でも評価が高まっていて、群馬県内の冬季ニジマス釣り場や管理釣り場に放流されていますね。見たらわかりますが、本当にきれいなニジマスなんですよ。
そうこうことですか!
冬季ハコスチ釣り場は午前9時オープン(火曜定休)。受付は「川の駅上野」の建物内にある
利用料は男性3,000円(年券保持者は2,000円)、女性2,000円(同1,500円)、中学生が500円。全区間キャッチ&リリースで楽しむのがルールだ
受付をしたら川べりの駐車場まで移動。横に見える流れにハコスチが泳いでいる!
木々に囲まれて気持ちがいい場所ですね! ここにハコスチがいるのか~。
流れの中を探せば目でも確認できると思います。とはいえ、まずは着替えましょう。冬季釣り場は管理された釣り場ですけど、河川での釣りになるのでウエーダー&ウエーディングシューズの着用が基本です。
冬季釣り場を楽しむためのトラウトフィッシングの荷物はコンパクト。この日は2人分の釣り道具と休憩用のテーブル&チェアを用意したが、後席を倒さなくてもすっきり収納できた
FITは開口部が広いので荷物が取り出しやすい。腰をかけるのも楽なので着替えにも便利だ

各地の冬季ニジマス釣り場は自然河川を利用している。そこで服装&装備は渓流を釣る時と同じウエーダー&ウエーディングシューズ着用が基本。小林さんは予備のルアーや軽食をリュックに入れて携行し、そのリュックに大型のニジマスをすくえるランディングネットを取り外しが可能なリリーサーを介して吊り下げている

ロッドは渓流のトラウトルアーフィッシングで幅広く使える5フィート3インチのULとLアクションをチョイス。メインラインはPE0.6号、リーダーはフロロカーボンの8ポンドで、その先に小型スナップを結び、ミノー、クランク、スプーンなどのルアーをセットする
  • ※走行中は安全のため、シートベルトをお締めください。
  • ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
  • ※このコンテンツは、2025年1月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。