手ごわい魚をどう釣るか?
低活性の条件下では
粘りも必要
コーヒーブレイクで一息ついた小林さんと新井は、再び釣り場を見て回る。この日のニジマスは、特に朝は低水温の影響もありルアーを簡単には追わなかったものの、日が高くなるにつれ、徐々に「釣れるヒント」につながる動きを見せるようになっていった。
小林さんのアドバイスを受け、ルアーごとの特性の違いを改めて意識しながら釣りを始めた新井。底に定位しているハコスチを確認すると、そのやや上流側に立ち、魚の鼻先にシンキングミノーを送り込んだら、ロッドティップでチョン、チョンと小さく跳ね上げるようにアクションさせる
すると少しずつねらう魚を変えて行く中で、何度も繰り返しルアーに振り向く一尾を確認。「もう少しで釣れそうなんです!」と手応えを得ると……
ついにヒット! 釣った瞬間にいいサイズとわかり、思わずリールをゴリ巻きしてしまうが、「焦らずロッドを寝かせて魚を落ち着けて」という小林さんのアドバイスを受け、手前の岸際に寄せる
ヒットルアーは小林さんと同じシンキングミノー。すぐにヒットを得られなくても、積極的な反応を示す魚をしつこくねらい続けることが結果につながった
小林さん、ありがとうございます! 引きが強くてびっくりしました。
いやぁ、お見事。今日の川は冷え込みがかなり強くて簡単には釣れない状況で、自分も内心はハラハラしていましたけど、コンディションの良いハコスチが釣れて何よりです。反応のあった魚を簡単に諦めなかったのが良かったですね。
ありがとうございます!
午前中のバラシのあと、コーヒーブレイクの間に各ルアーの使用イメージをしっかり聞けたことが役に立ちました。それがあったので、焦らず粘れたと思います。
会心の一尾に笑みがこぼれる。なお、冬季ハコスチ釣り場では、すべての来場者に効果的なリリースへの協力を呼び掛けている。バーブレスフックの使用は大前提だが、そのほかにも「写真撮影の際に陸に上げない」「魚を触る際には充分に手を冷やす」「魚のエラには絶対に手を入れない」といった注意点を守りたい。あとは自分の力で泳ぎ出すタイミングを待って流れに戻すのが基本だ
新井が無事に魚をキャッチしたことで、小林さんも釣りを再開。時間を経て魚の反応が変わった可能性も考え、ルアーは定期的にローテーションしてみる
ただ、クランクベイトやスプーンも試してみたが、この日の魚の反応が良いのはミノー系だった。水温が低いことでクランクベイトやスプーンの「より弱い動き」が効果的なこともよくあるのだが、「普段からそれらを使う人が多いなどの理由で、ミノーの動きのほうが魚がスレていないのかもしれませんね」と小林さん
するとシンキングミノーに戻したところで、この日2尾目のハコスチをキャッチ。やはり魚の目の前で細かいアクションを入れる誘い方が効果的だった
さすがです! 2尾目もやっぱり完璧なコンディションですね。
自分もルアーはシンキングミノーのまま、カラーをシルバーからゴールドに変えてみて、もう1尾ヒットさせることができたんですけれど、残念ながら3~4回頭を振られたところでバレてしまいました。でも、流れの中にいるニジマスのねらい方が掴めてきた気がします!
そこまでできれば大丈夫。この調子で続けて行けば、他の冬季ニジマス釣り場に行っても充分楽しめると思いますよ。
ありがとうございます! 確かに違った場所に行ってみるのも面白そうですね。
遠出して来たので、あとは温泉で冷えた身体を温めて、美味しいご飯を食べて帰りましょう。
渓流のオフシーズンに、とびきりきれいでパワフルな魚に出会えて楽しかったなぁ。本日はありがとうございました!