都会の川でテナガエビの初物を味わう!(2ページ目)

ほどよく捨て石が入る
期待のポイントへ。
念願のシーズン
初テナガエビは出るか?

捨て石が入っている場所を選んで釣り再開! 水中の石がうっすらと見える濁り具合で雰囲気も悪くない。ちなみにテナガエビがいる河川の下流部は潮汐の影響を受けて水位が変わる。干潮で水位が低い時のほうがよく釣れるか、満潮で水位が高い時のほうがよく釣れるかは、ポイントによっても異なるので、もし初めての場所なら、潮位の変化が大きい大潮の時ではなく、より変化が穏やかな潮回りを選んで出かけてみるのも1つの手だ
よーし、下流の対岸側まで一気に移動して来ましたよ。
最初にサオをだした場所からだと、少なくとも6kmは走って来ています。なんとか状況が変わってくれるといいんですが、ちなみに朝から初物を食べることばかり考えていたので、気づけばお腹も空いてきました(笑)。
ともかく最初の一尾が欲しい!
頑張りましょう! 見たところ、ここは足もとからいい感じで捨て石が並んでいて、潮位も今が釣りやすい感じです。適度な浅場もありますし、これなら期待できるんじゃないかな。
獲物がゲットできれば、あとは私が美味しく調理しますから。
ハイ、一尾といわず、賑やかな尾数をめざして釣りますよ!
大川さんは浅場もねらいつつ、複数本のサオを準備しておき、折を見て少し沖めもねらった
サオは手前を釣る場合で1.8~2.1m、少し沖まで釣る場合で2.7~3mくらいのノベザオを使用
仕掛けは大川さんも八木も自作のウキ仕掛けだが、サオの長さに合わせた市販のテナガエビ仕掛けがあればよい。ハリはエビバリもよいが、シーズン初期のまだ釣れるサイズが小さい時は、ひとまわり小さいタナゴバリが活躍する。エサは釣具店で購入できるアカムシもしくはミミズ(ハサミでカットして使用)がおすすめだ
釣りを始めてしばらくすると、まず大川さんの仕掛けに生命反応。すると同じタイミングで八木のウキも小さく震えるように動く。しかしこのタイプのアタリはだいたい……
定番ゲストのヌマチチブ!
テナガエビと同じポイントに潜み、釣りをしていると頻繁にエサにちょっかいを出してくる。とはいえよく見れば愛嬌もあるゲストフィッシュだ
ヌマチチブだったか〜。ずんぐりむっくりで憎めない小魚なんですが、今日のミッションは君じゃないんだよな~(笑)。
でも、テナガエビの隠れ家になりそうな石と石の隙間もあちこちにありますし、シーズン初期とはいえ絶対に可能性はあると思うんだよな〜。
八木さん、今、そこの穴で連続してヌマチチブが釣れたんですよ。テナガエビもいておかしくない雰囲気ですし、試しにねらってみてください。
八木さんの仕掛けのほうが、私の仕掛けよりオモリが少し軽めのようですし、ちょっとしたバランスの違いで反応が変わるかもしれません。ここではそっちの仕掛けのほうが合っている可能性もありますしね。
了解です! ついでに大川さんの「特エサ」も使わせてもらってもいいですか?
どうも今のところ、大川さんのほうがヌマチチブを含めてウキへの反応は多い感じがするんですよ。自分が使ったことのないエサだからこそ、朝からずっと気になっていたんですよね。
ハクの切り身ですね(笑)。もちろんどうぞ! お腹でも背中でもハサミでカットした身を使えば大丈夫ですよ。
よーし、このままだと私のお腹と背中がくっついてしまうので、なんとしても釣るぞ!
心機一転、大川さんの特エサをハリに付けて準備を整える
んん? 今なんとなく水中のウキが横にスライドしたような?
はっきりとした動きではなかったけれどこれは怪しいな……。
あとはサオを持ち上げるタイミングですね。ここの石の隙間はそれほど複雑な感じではないので、しっかり待ってテナガエビがエサを自分の居場所に引っ張り込んでも、仕掛けが根掛かりしてしまうリスクは少なそうですが……。
そこなんですよね! 根掛かりは怖いですけど、早アワセはバラシにつながるので禁物。あと3秒数えて、テナガエビがエサを口まで持っていくのを待ったら、ゆっくりサオを持ち上げてみます!

イーチ、
ニー、
サン
(……ウキを穴から引き出すようにサオをまっすぐ持ち上げる)
ついに来た! 本命のテナガエビ! 文字通りの初物に思わず頬が緩む! 思い切ったポイント移動と二人で力を合わせた成果だ
おおー、大川さん、ついに来ました〜。
これはテナガエビの可能性が高いんじゃないかと期待していたのですが、なにせ今日は大苦戦していたので、姿を見るまでは半信半疑だったんですよね。いやー、ドキドキでした(笑)
いや、お見事!
地産地消エサも役に立って何よりです(笑)
最盛期の大型に比べたらずいぶんかわいいサイズですけど、やっぱりサオを上げた時の“クククン”という独特の手応えはたまりません!
今日のようすからすると、手前の浅場を集中してねらうほうがいいのかもしれませんね。ともかく突破口が開けてよかった!
ハイ。あとは少ないながらも群れで行動してはいると思うので、今釣れたスポットの周辺を探ってみましょう。
テナガエビがいたのはこんな捨て石と捨て石が重なった隙間
すると時合もあったのか、大川さんもすぐにヒットした。エサはやはりあのハクの切り身だ

最後は良型も1尾出て、短時間ではあったが二人で合計5尾のテナガエビが釣れた!

それにしてもハク、本当に釣れるんですね!
疑っていたわけじゃないんですけど、やっぱり驚きました。シンプルなテナガエビ釣りも、工夫できることがまだあるな~。
ハクがいても捕まえるのは意外に難しいんですが、釣具店で昔に購入したエビ採り網を持ち歩いていて、ハクの群れが足もとに近寄るタイミングを見計らって、さっと網を入れたんですよ。
すると密集した群れなら数尾が一瞬だけ網の底にたまるので、それを捕まえておいたんです(笑)
さすがの準備のよさと自由な発想のなせる業ですね。やっぱりすごすぎます(笑)
ちなみにこちらは過去の釣果。ハイシーズンならこんな「大漁」を楽しむこともできる!
  • ※このコンテンツは、2025年5月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。