ほどよく捨て石が入る
期待のポイントへ。
念願のシーズン
初テナガエビは出るか?
捨て石が入っている場所を選んで釣り再開! 水中の石がうっすらと見える濁り具合で雰囲気も悪くない。ちなみにテナガエビがいる河川の下流部は潮汐の影響を受けて水位が変わる。干潮で水位が低い時のほうがよく釣れるか、満潮で水位が高い時のほうがよく釣れるかは、ポイントによっても異なるので、もし初めての場所なら、潮位の変化が大きい大潮の時ではなく、より変化が穏やかな潮回りを選んで出かけてみるのも1つの手だ
よーし、下流の対岸側まで一気に移動して来ましたよ。
最初にサオをだした場所からだと、少なくとも6kmは走って来ています。なんとか状況が変わってくれるといいんですが、ちなみに朝から初物を食べることばかり考えていたので、気づけばお腹も空いてきました(笑)。
ともかく最初の一尾が欲しい!
頑張りましょう! 見たところ、ここは足もとからいい感じで捨て石が並んでいて、潮位も今が釣りやすい感じです。適度な浅場もありますし、これなら期待できるんじゃないかな。
獲物がゲットできれば、あとは私が美味しく調理しますから。
ハイ、一尾といわず、賑やかな尾数をめざして釣りますよ!
大川さんは浅場もねらいつつ、複数本のサオを準備しておき、折を見て少し沖めもねらった
サオは手前を釣る場合で1.8~2.1m、少し沖まで釣る場合で2.7~3mくらいのノベザオを使用
仕掛けは大川さんも八木も自作のウキ仕掛けだが、サオの長さに合わせた市販のテナガエビ仕掛けがあればよい。ハリはエビバリもよいが、シーズン初期のまだ釣れるサイズが小さい時は、ひとまわり小さいタナゴバリが活躍する。エサは釣具店で購入できるアカムシもしくはミミズ(ハサミでカットして使用)がおすすめだ
釣りを始めてしばらくすると、まず大川さんの仕掛けに生命反応。すると同じタイミングで八木のウキも小さく震えるように動く。しかしこのタイプのアタリはだいたい……
テナガエビと同じポイントに潜み、釣りをしていると頻繁にエサにちょっかいを出してくる。とはいえよく見れば愛嬌もあるゲストフィッシュだ
ヌマチチブだったか〜。ずんぐりむっくりで憎めない小魚なんですが、今日のミッションは君じゃないんだよな~(笑)。
でも、テナガエビの隠れ家になりそうな石と石の隙間もあちこちにありますし、シーズン初期とはいえ絶対に可能性はあると思うんだよな〜。
八木さん、今、そこの穴で連続してヌマチチブが釣れたんですよ。テナガエビもいておかしくない雰囲気ですし、試しにねらってみてください。
八木さんの仕掛けのほうが、私の仕掛けよりオモリが少し軽めのようですし、ちょっとしたバランスの違いで反応が変わるかもしれません。ここではそっちの仕掛けのほうが合っている可能性もありますしね。
了解です! ついでに大川さんの「特エサ」も使わせてもらってもいいですか?
どうも今のところ、大川さんのほうがヌマチチブを含めてウキへの反応は多い感じがするんですよ。自分が使ったことのないエサだからこそ、朝からずっと気になっていたんですよね。
ハクの切り身ですね(笑)。もちろんどうぞ! お腹でも背中でもハサミでカットした身を使えば大丈夫ですよ。
よーし、このままだと私のお腹と背中がくっついてしまうので、なんとしても釣るぞ!
心機一転、大川さんの特エサをハリに付けて準備を整える
んん? 今なんとなく水中のウキが横にスライドしたような?
はっきりとした動きではなかったけれどこれは怪しいな……。
あとはサオを持ち上げるタイミングですね。ここの石の隙間はそれほど複雑な感じではないので、しっかり待ってテナガエビがエサを自分の居場所に引っ張り込んでも、仕掛けが根掛かりしてしまうリスクは少なそうですが……。
そこなんですよね! 根掛かりは怖いですけど、早アワセはバラシにつながるので禁物。あと3秒数えて、テナガエビがエサを口まで持っていくのを待ったら、ゆっくりサオを持ち上げてみます!
イーチ、
ニー、
サン
(……ウキを穴から引き出すようにサオをまっすぐ持ち上げる)